修業時代は難病治療を担当
漢方というものを知ったばかりの頃、漢方を勉強会や本で自分なりに勉強していたのですが実践がなければ何も身につかないことに悩んでいました。
そんな時、ひょんなことから後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症、てんかん、不妊症など、病院で見放された方々をみている漢方薬局で修行させていただけることになりました。
漢方で難病の治療?
そんな大それた事が僕の中で当たり前になるまでのお話です。
漢方修行(大阪から九州へ)◆
僕が、漢方修行させてもらったところは、九州のお店でした。
大阪の堺市に住んでいましたが、近くに本当にいい漢方の店は1件もありません。
「どうせなら本格的な漢方の勉強をしたい」と考えていたら、縁あって、難病を専門にやっている漢方のお店で修行させていただけることになりました。
そのお店は、100人以上の漢方相談をしている先生方を指導している先生で、後縦靭帯骨化症、てんかん、不妊症、病院で原因不明とサジを投げられた人達に対して漢方相談されていました。
九州のお店でしたが、山形県から来られたり、車椅子で全く歩けない状態の難病の方が来られたりと、それまで仕事柄、全国数百件の相談薬局を見てきましたが、1件も思い当たるところがないようなすごいお店でした。
修行は思っていた以上にすごかったです。
とても優しい先生だったのですが、分厚い漢方の本をたくさん読みこなすように言われ、毎日、毎回、患者さんごとに漢方的検証。
3ヶ月で自分でもびっくりする位、漢方を知る事ができました。
後縦靭帯骨化症の相談担当に◆
そして3ヶ月経った頃には、後縦靭帯骨化症の相談をしてみないかと言われ、そこからは死に物狂いで勉強しました。
先生の患者さんの横にもつかせていただいて、細かな悩みなど理論だけではわからない事をたくさん勉強させていただきました。
また、後縦靭帯骨化症だけでなく、更に分野を広げて、黄色靭帯骨化症、てんかんも相談させてもらうようになり、その後は不妊症もさせていただきました。
いつのまにか専門は後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症、てんかん、不妊症と広がり、どれも大変な病なので、勉強は大変でした。
どの病も漢方の東洋医学に偏った知識だけでは治せませんので、それぞれの病気の西洋医学的な理論も勉強しました。
漢方薬で難病が治っていく・・・◆
はじめは、難病を漢方で治療すると言う事自体に驚いていましたが、たくさんの患者さんが漢方薬である程度よくなっていくのを見ているうちに病気は漢方で治すのが当たり前になりました。
人間慣れって怖いです。
そして、今、自分でお店をやっていて、更に漢方の治療に自信をもたせてもらっています。
「漢方で治せない病気はない」というのは言い過ぎかもしれませんが、難病治療を通して、ほとんどの病気は治るかもしれないと考えています。
そのためには、これからも勉強!勉強!ですね。