みんな間違っている病気の原因に対する考え方
「頭が痛い!」「湿疹ができた!」「月経が来ない!」
気になる症状があるとネットで調べると思います。
そうすると西洋医学の医学書の説明が出てきますね。
例えば「頭痛の原因は緊張型、偏頭痛」と書いてあります。
これは原因でなく分類ですよね。
湿疹(アトピー)では、「かゆみを伴う慢性的な炎症が…」と書いてあり、続いて『原因はわかっていませんが』と書かれています。
「無月経」では続発性無月経の原因として「妊娠、授乳、視床下部の機能不全、多嚢胞性卵巣症候群、早発閉経(早発卵巣不全)、下垂体の機能不全、経口避妊薬、抗うつ薬、抗精神病薬など特定の薬剤の使用」と書かれています。
どれがあなたの原因なのかわからないので、検査をすすめられますが、これが罠で、よほどの異常状態でない限り、検査しても原因は絞れません。
ここでは割愛しますが、そもそも検査でわかることって、それほどないのです。
ネットなんかで調べてみても、病気や症状の原因は、大概が実は『原因はわからないが』となっているか、『分類や症状のメカニズムを説明しているだけ』か『いろいろ考えられるけど、検査しても結局、自分自身の原因はわからない』か、どれかなのです。
つまり、病院では、厳密には病気や症状の原因はわからないということですね。
逆に漢方は原因がわからないと、何を治せばいいのかわからないので、漢方薬を選べません。
逆に原因がわかるものは少ない
病院でわかる病気の原因というのは、実はものすごく少ないです。
1 インフルエンザなどのウィルス。
2 ヘルペスなどの菌。
3 レントゲンやエコーなどでわかる物理的なダメージ(骨が折れている、血管が詰まっているなど)
これだけ。
あと、特殊な例で、癌や膠原病などがありますが、これも実際に、わかるのかというと、早期なんかでは、発見できないことなんてザラです。
だいたいは、上にある3つしかわかりません。
そして、この3つは、イレギュラーもありますが、急性病なんですよ。
つまり、長く続いている病気の原因ではないということ。
ネットで西洋医学的に調べても、実は病気の原因は、わかりませんが、実際に病院でわかるとされている原因もそれほどないのです。
わかっても一時的な急性病だけ
だから、アトピーやPMS(月経前症候群)などなどは、原因がわからないまま、治療しているということです。
『原因がわからないまま治療?』
そう、原因がわからないから、とりあえず、出てる症状だけを一時的に止めているだけ。
これを対症療法と言います。
病院の治療のほとんどは、こういった一時的なごまかしみたいな治療ですので、原因から治したければ、いくら通っても3つの原因以外だったら、意味がないわけです。
原因に対する誤解
病気の原因は人それぞれです。
アトピーだからって、同じ原因ではありません。
漢方では、アトピーを発生させている原因を分析します。
それが『証』と呼ばれるものです。
例えば、ある人は、余分な熱がこもってアトピーを発生させていたりします。
この場合は、熱の巡りが悪くなっていることが原因ですね。
『胸脇熱の証』とか『上焦熱の証』と言います。
また、ある人は、水の巡りが悪くて湿疹を発生させている場合があります。
これを『水毒の証』といいます。
同じ病気でも原因は、人それぞれです。
これが、アトピー(湿疹)を発生させている原因ですね。
これらの原因(証)を治せる漢方薬を選ぶことが漢方治療です。
さらに原因を追求する
アトピーを発生させている原因はわかりました。
しかし、その『証』が発生した原因は何でしょうか?
不要な熱がこもっている状態を作り出した原因があります。
本来の漢方はここまで追求していきます。
なぜなら、病気の真の原因は、生活の中にあるからです。
証は体内の病気の原因
そして、その証を引き起こした生活の中の原因があります。
この2つの原因を追求し、分析することによって、あなたの今の病気の状態を治す漢方薬や養生法を選ぶことができます。
医者がやっているようなマニュアルをみて2、3の症状だけをあてはめて漢方薬を選ぶなんて方法は、本来の漢方には存在しません。
あれは、ツムラあたりの漢方メーカーがお手軽に漢方薬を売らせたい方法だと思います。
『医者は漢方薬を売る気はあっても治す気はない』ということですね。
証が発生した原因がわかれば、根本的に治すことができます。
なんとなく、病気の名前や自分の症状をあてはめて漢方薬を選んだだけでは治せません。
細かく原因を追求することによって、その原因(証)にあった漢方薬を飲みながら、自分の証に適した生活改善をすることによって、はじめて根本的に治るのです。
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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 図説東洋医学(基礎編):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅰ):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅱ):学研
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ やさしい中医学入門:東洋学術出版社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 中医処方解説:神戸中医学研究会
◯ まんが漢方入門:医道の日本社