漢方薬相談ブログ

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漢方専門薬局は実は漢方のことを知らない!?

うちで漢方相談させてもらっている東京の患者さんの体験談です。

体験談といっても「〇〇の漢方薬で治りました!」というものではなく、漢方専門薬局で相談した時のお話。

病気や症状、体のことに関しては、急性の相談も含めて、何でも相談させてもらっているのですが、先日、急に体調が悪くなった時に、うちが連休だったので、仕方なく近くの『いかにも漢方専門薬局』というところに相談にいったそうです。

その時のガッカリ漢方相談のお話です。

漢方相談専門店には漢方素人の先生が多い

相談内容は、寝つきが悪くなり。胃腸の調子も悪いというもの。

先生が出てきたのですが、「自分の今の状態にあった漢方薬を欲しい」と相談したら、いきなり、漢方薬の本を取りにいったらしいのです。

そして、漢方の本を見ながらの相談が始まりました。

『えっ!本を見ながら相談するの?』と思ったようですが、そこは気にしないようにしたようです。

で、最終的に柴胡桂枝湯という漢方薬を勧められました。

うちでは、柴胡桂枝湯を選んだ場合、『なぜ、柴胡桂枝湯を選んだのか?』という説明をします。

現在の体の状態や症状の原因。

柴胡桂枝湯はその原因をどう治す(調整)のか?などなど。

いつもは僕とそんなやりとりをしているので、当然、いつものように『なぜ、今の僕に柴胡桂枝湯なのでしょうか?』とお聞きしたら、なんか、本に書いてあることを見せてきたり、よくわからない誤魔化したような説明があったようです。

要するに『自分が提案した柴胡桂枝湯がなぜ良いのかわからない』ということなんだということが見えました。

患者さんもそれがわかったので、必死で言い訳じみた説明をしている先生をみて、自分がいじめているみたいで「かわいそう」になったらしく、質問をやめたそうです。

多分、その患者さんから症状を聞いていたら、本に書いてある症状と一致するなと思い込んで、それを提案したのでしょう。

まさか、理論的な根拠を聞かれるとは思ってなかったので、とっさに誤魔化したといった感じなのでしょうね。

漢方のことを知らない漢方専門薬局

その後、結局、漢方薬は強く勧められずに、かわりに田七人参霊芝という生薬(漢方薬ではない)の商品をすすめられたようです。

患者さんがこのことを報告してくれた時に、『本当に松村さんが言うように漢方専門薬局と看板をあげていても漢方薬の説明ができないのですね』とびっくりしていました。

確かにネットで漢方薬のことを調べても、うちのサイトのような体質や漢方薬の説明は他に読んだことがないとおっしゃっておられました。

そうなんです!

実は『漢方薬専門薬局のほとんどは、漢方薬のことを知りません』

漢方薬の名前を知っているだけで、東洋医学の診断方法病気や症状の東洋医学的原因をどうやって突き止めるのか、最終的な体質をどうやって診断するのか?は知らないのです。

僕は過去に漢方相談のお店500店以上を取引先として仕事をしていた経験がありますが、漢方薬を治療薬としてまともに使えるのは、全国で数十件くらいしかないと思った方がいいです。

僕が500件の相談薬局を担当していた時は、まともな漢方治療をしている店は、本当に本格的な店で2件。

後、高度な知識ではないけれど、一応、真面目に治療として取り組んでいるところが、4、5件といった感じ。

つまり500件中、5件くらいです。

まず、自分の近くにあると思わないほうがいいですね。

自分の体を漢方薬で治さない先生

現にこのお話の患者さんも東京の方で大阪の堺市のうちの店で漢方相談しています。

患者さんの方から、質問があったのですが、僕は自分でも、日々の体調に合わせて漢方薬を飲んでいて、その話も患者さんにしているので、それを知っているからかどうなのか『相談に行った漢方薬局の先生って、いちいち、本をみていて、いかにも普段から漢方相談していませんという感じでしたけれど、あの人達って、普段から自分の体を治すために漢方薬を飲んでいないのですか?』と。

そもそも、自分の漢方薬も何も、体質も原因も分析できないので、自分の漢方薬を選べるわけがありません。

なので、いつも飲んでいるのは、田七人参霊芝バランスターZとか、五浄心サメミロンなどといったサプリメントです。

こういう「血の巡りをよくします」とか「免疫を強化します」みたいなフワッとした効果のものが好きなんですね。

なぜなら、一人一人の体質を細かく分析しなくていいし、それぞれ効果の違う漢方薬を選ぶ必要がないからです。

患者さん的には、僕が、『漢方の理論を理解して”治療”としてやっている店なんてほぼ、ないよ』という話を実感してくれたみたいです。

僕がこんな風に書くと、傲慢に聞こえるかもしれないですが、本当にまともに漢方治療をやっているところはありません。

ほとんどが漢方風サプリとなんかのサプリを組み合わせて売っているだけの店なので、漢方的病気の原因である『証』の説明や選んだ漢方薬は、その『証』を漢方的にどんな風に治療するのかを説明できないところは、注意したほうがいいですよ。

そんな店だったら、相談しなくても、最初からネットのサプリメントでいいと思います。

ちなみに保険適用の漢方薬を処方している医者は、更に漢方に関しては無知ですよ。

単にマニュアルをみて選んでいるだけ、漢方のことを知らないあなたと同等です。

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ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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