漢方Q&A
漢方薬を2種類以上飲んでも良いでしょうか?
答えとしては、体質によりけりです。
漢方は、体質に合わせて1種類の漢方薬を選ぶことが原則です。
漢方薬は生薬というものが何種類か、組み合わさっている薬です。
例えば、葛根湯は、葛根、桂枝、大棗、甘草、生姜、芍薬、麻黄の7種類の生薬で成り立っています。
病院の薬でいえば、7種類の薬を処方されたようなものです。
漢方薬は、平均8種類くらいの生薬が、合わさって、1種類の漢方薬となっていて、それらの生薬は、絶妙なバランスで成り立っています。
いわば、生薬が食材で、漢方薬は、ある食べ物のメニューのようなものです。
漢方薬は1つのメニューとして完成されているので、なるべくなら、選びに選び抜いて、1種類の漢方薬を選ぶことがよいです。
ただし、漢方薬には、合方といって、漢方薬と漢方薬を合わせたり、漢方薬に生薬を加えたりする方法はあります。
これは、非常に高度な技で、当然、東洋医学的な体質を診断しておく必要がありますし、別の漢方薬を合わせる根拠も必要です。
病院の漢方で、やっているようなマニュアルで漢方薬を選ぶような、やり方であれば、漢方薬と漢方薬を合わせることによって、より悪くなることもあります。
よく漢方薬メーカーさんのQ &Aに『医師の考えで2種類以上の漢方薬が処方される場合は、安心だと思います』と書かれていますが、これは病院の薬に限った話で、医師は、医大で漢方を学ぶわけでもなく、体質の診断もできません。
実は、漢方薬の漢方的な効果や副作用のことを知らずに処方している人がほとんどです。
病院の漢方薬で2種類以上、あわせて処方される場合は、『1つの病気につき1種類ずつの漢方薬』を処方していたり、『1つの症状に対して1種類ずつの漢方薬』を処方していることが多いです。
漢方は、ある症状を抑えるものではなく、8種類ほどの生薬の効果がトータルで働いて体質を改善しますので、病院で2種類以上の漢方薬が処方される場合は、医師だからといって安心せず、『漢方的な体質の診断結果』と『なぜ、2種類の漢方薬が必要なのか?』をかならず説明してもらうようにしてください。
でないと、漢方薬は、1種類で絶妙なバランスをとっていますので、むやみに合わせると、余計に体が悪くなる場合もあります。
何種類かの漢方薬を合わせる方法はありますが、慎重に飲まれたほうがよいです。
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