漢方Q&A
煎じ薬と粉薬の漢方薬はどう違うのですか?
煎じ薬というのは、生薬そのものをお湯で煮出したものです。
粉薬は、生薬から煮出したエキスを粉や顆粒状にしたものです。
ちなみに粉薬、エキス剤も加工過程で煎じ薬と同じように煮出しますので、煮出した液体そのものか、エキス化されたものかの違いはありますが、どちらも煮出したものに違いはありません。
よく煎じ薬の方が、効果が高く効きそうだと言われますが、半分、正解で、半分は間違いです。
漢方薬は、病院の薬と違って、直接、症状を抑える効果や成分があるわけではありません。
その方の体質に合わせて変化を与える効果を持っています。
例えば、冷えている人には温める効果のある漢方薬を使用しますが、煎じ薬は、確かに効果が強いので、温める効果は強くなります。
一見、良さそうに思いますが、漢方薬はあくまで、体質とあっているかどうかなので、あなたの冷えよりも、漢方薬の温める効果が強すぎる場合は、余分な熱がこもります。
煎じ薬の場合、良い効果が強いわけではなく、あくまで効果が強いので、体質と漢方薬が合っていない場合は、副作用も強くでます。
一方、粉薬、エキス剤は、効果が弱いわけではありません。
煎じ薬にしろ、粉薬、エキス剤にしろ、どちらも、効果に一番、関係するのは、生薬の質です。
次に煮出し方です。
粉薬、エキス剤にしろ、生薬を煮出します。
また、煮出し方にも漢方のルールがあり、これは漢方薬のメーカーさんによって、煮出し方にこだわっているメーカーもあれば、「とにかく煮出せればよい」と効率を重視しているところもあります。
(どちらかというと、こだわって煮出しているメーカーは少ないです)
当然、患者さん自身が煮出す場合も、漢方薬によって、煮出し方を変えないといけない漢方薬もあります。
粉薬、エキス剤も商品に深くこだわって、選べば、煎じ薬に匹敵するものもあります。
どちらにしろ、「煎じ薬の方が効果が高い」「粉薬、エキス剤の効果が高い」などにこだわる前に『体質と漢方薬が合っているかどうか』と『漢方薬の原料である生薬が良いものか』が最優先すべきことになります。
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