漢方薬相談ブログ

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不眠症を治すための以外な方法

不眠症の方って結構、多いです。

病院での治療は睡眠薬、睡眠導入剤を飲むことのみです。

ちょっとサービス精神のある医者なら「寝る前にスマホを見ない」とか「朝日を浴びるようにする」みたいな一般の人でも知ってそうな月並みなアドバイスもくれたりしますが、基本は脳内物質を薬でコントロールして眠れるようにすることが治療です。

病院の治療は対症療法なので、薬を飲んでいる間は睡眠薬の成分が効いて眠れるようになりますが、薬の効果が切れれば、また眠れなくなります。

つまり『病院の治療』というのは言いかえれば『人工化学品の薬を飲み続ける』ことです。

いつか薬をやめて眠れるようになるというのは幻想でそんなエビデンスは睡眠薬や睡眠導入剤にはありません。

昔、外科医の師匠(薬の科学的作用機序にも分子レベルで詳しい!)に「西洋医学の薬は対症療法なので、何時間かして薬の効果が切れたら、また元の病気に戻りますが、たまにそのまま、再び薬を飲まなくても治ることってあるじゃないですか?あれってどういう科学的なメカニズムなのですか?」とお聞きすると、どんな難しい質問にでも、ビシッ!と答える師匠が「それは、よくわからない」と説明されていました。

つまり薬の成分が効くことはわかっているが、何回か薬を飲めば、その後、薬の成分がなくても症状が出なくなるのか、そのメカニズムは西洋医学的にもわからないみたいです。

薬を飲まなくても「治ってる」というのはいいことですが、西洋医学はエビデンス(科学的根拠)が効果の証拠となるのに、根本的に治った時は治った時で、よくわからないというのも、いかがなものかと思います。

むしろ、病院の薬もココをちゃんと調べれば、根本治療につながると思うのですが、調べていったら、きっと『人それぞれ』とか『たまたま』という西洋医学が最も困る答えが出ちゃうのでしょう。

不眠症の漢方治療

誤解している人が多いですが、不眠症を漢方薬で治す場合、病院の薬のように脳内のGABAやセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリンといった睡眠などに関連する成分で脳内をコントロールするわけではありませんし、そんな効果のある成分は漢方薬には入ってません。

西洋医学では睡眠は脳神経と関わっているので神経をコントロールしようとします。

そこで漢方だったら、「気」をコントロールすればいいんだ!なんて、単純に考える人がいますが、コトはそんな単純な話ではありません。

漢方では『人それぞれの体質を診断して、その病的体質である証を調整』します。

これは漢方の標語にしてもらいたいです。

漢方では体上部に余分な熱がこもる『上焦の熱証タイプ』や下半身に余分な熱がこもる『下焦の熱証タイプ』

気が滞り、胸のあたりや肝の臓に気と熱がこもる『胸脇熱のタイプ』や血の巡りが悪い『瘀血タイプ』

血が不足している『血虚タイプ』や体上部に気が滞る『気の上衝タイプ』や気のコントロールができなくなる『気の変調タイプ』

消化器が弱っている『脾胃の虚証タイプ』や消化器に余分な水がたまる『脾胃の水毒』タイプなどがあります。

消化器が弱って「眠れなくなる」というのは漢方独特だなと思います。

不眠の体質タイプは基本9タイプですが、実際は『脾胃の虚証タイプ』『血虚タイプ』が合体している場合などもあり、不眠症の体質タイプは、9タイプ以上になります。

ちなみに医者が使っている病名マニュアルで書いてある漢方薬は、ほぼ、気がうまくいっていない状態を調整する漢方薬ばかりでした。

不眠症の原因は生活の中にある

現実に多い不眠症の体質タイプは上焦の熱証タイプや胸脇の熱証タイプ。

特に女性では脾胃の虚証タイプや血虚タイプが多かったりします。

例えば、不眠症の人が睡眠薬なり、漢方薬なり、効果のある薬を飲んで、寝る直前までスマホを見て、その時に聴いている音楽はハードロックで、毎日、寝る時間はバラバラでも不眠症が根本的に治っていくと思いますか?

病院の睡眠薬なら、あるいは脳を強制的にコントロールするので、生活がむちゃくちゃでも眠ることはできるかもしれません。

しかし『薬の成分で眠ること』はできても『自分の力で自然に眠れるようになる』ことはないわけです。

「薬を飲んで眠れるならそれでいい!私は一生、睡眠薬を飲み続ける!」とお考えなら、そのまま、薬をお続けになるといいと思いますが、漢方薬の場合は、脳を強制的にコントロールする効果ではないので漢方薬の成分で直接的に眠らされるわけではありません。

これは漢方薬の効果が穏やかとかそういうことではなく、治療の考え方が脳を強制的にコントロールすることではないからです。

漢方では体内のバランスがおかしくなって眠れなくなっていると考えるので、体内のバランスが漢方薬で整ってくれば自力で眠れるようになります。

しかし、そもそも体内のバランスがおかしくなった原因は、かならず日々の生活や精神活動の中にあります。

自力で眠るようになるためには生活を整える必要がある

マニュアルでしか処方できない先生は別ですが、まともな漢方医なら漢方薬を選ぶ前にかならず病的体質である『証』を診断します。

さっきの『上焦の熱証タイプ』『脾胃の虚証タイプ』なんて、あなた独自の体質がわかれば、実は選ぶべき漢方薬だけでなく、同時に生活の中にありそうな原因やその解決策も見えてきます。

例えば上焦の熱証タイプなら暖房の使い方や体の温め方であったり、脾胃の虚証タイプなら食べているものや食べる時間など、その人独自の原因が見えます。

その病的体質である証から不眠症を根本治療するにはどうすべきかを一緒に考えていきますが、体質別の養生だけでなく、月並みな一般論的な生活養生もやっぱり重要だったりします。

つまり、自分独自の体質に影響している原因を解決する方法と月並みな不眠症の原因を解決する方法のどちらも実践するのが一番、早く根本治療できる近道になります。

月並みな方法の中の以外な方法

「寝る前はスマホを見ない」とか「寝る少し前から照明を暗くして寝る準備をする」というのはネットで調べれば、いくらでも出てくるので、それはネットで調べてみてください。

体質別の養生方法は、うちではその都度、その人の体質に合わせてアドバイスしています。

そして、これは実はうちの家族だけの方法かもしれないですが、月並みな方法の中で寝具を変えるなど、寝る環境を整えることって、すごく大事なんじゃないかなと思うのです。

そう思ったキッカケは、僕、嫁さん、息子と一緒の部屋で寝ていましたが、それぞれの部屋に別れて寝ることになりました。

その時に嫁さんの敷布団を買うことになって、東京西川のエアーシリーズの布団を勧められ購入しました。

なんかブツブツになっている敷布団です。

そして、掛布団は超軽い羽毛布団。

これに変えてから睡眠の質がめっちゃ変わったと言うのです。

なので、僕も変えてみました。

僕は枕も東京西川のエアーシリーズに変えてみました。

そうしたら、短い睡眠時間で目が覚めるようになりました。

今まで7時間寝てたのが、いつも6時間で目が覚める。

布団が慣れないのかなと思っていたのですが睡眠時間が短くなっても、全然、疲れないのです。

どうも、睡眠の質が高くなったようなのです。

今もその状態が続いていて、疲れがないから、まーいっかという感じ。

僕も嫁さんも不眠症ではないですが、睡眠の質が格段に上がったことは事実です。

ちなみに東京西川の回し者でもないし、アフィリをやっているわけでもないです。

参考に東京西川 エアーシリーズ

この経験から、今までは体質別の悪い習慣みたいなものを中心に改善するようにアドバイスしていましたが、そもそも不眠症は睡眠に関する問題だから、まずは寝具が大事なんじゃないかと思ったのです。

あと、実際に治療していると1人で寝る方が良いという人が多いです。(これは逆の人もいるかもしれないですが)

今回、紹介した寝具はぶっちゃけ高いです。

ひょっとすると、もっと安くでいいものもあるかもしれないし、今回のエアーシリーズでなくても自分に合った寝具があるかもしれません。

どちらにせよ、睡眠に関する問題だったら、一時的な効果しかない薬がどうのこうのの前に寝具を見直したり、寝る部屋を変えるなど眠るという環境そのものを考えるもの良いのではないかと思いました。

ちなみに羽毛布団は3段階で考えて3万円以上、5万円以上、10万円以上という感じでランクが別れているとのことです。

東京西川には100万円の羽毛布団がありましたが、さすがにこれは買えませんが、どんな寝心地なのかは、すごく気になるところです。

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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