漢方薬相談ブログ

ペットの病気の治療と人間の根本治療の方法

ペットの病気の治療と人間の根本治療の方法

  1. 動物の生態は人間と全く違う
  2. ワンちゃんや猫ちゃんを漢方で治療することもある
  3. 動物には動物に適した生活がある
  4. 人間の病気の原因も実は同じ

ペット訴訟 急増 「獣医の過失」飼い主訴え

こんな記事を見かけました。

ペットの飼い主と動物病院の間でトラブルが増えて、訴訟にまで至っているようです。

先に僕の立場を表明しておくと、飼い主側でも動物病院側でもありません。

僕も昨年にホーランドロップという仔ウサギをわずか7ヶ月で亡くし、その時に、あの時、『ウサギの治療はどうするべきだったのか?』を徹底的に調べました。

この記事の内容を読んでいると人間に対する治療の時の医者にもありがちな、「医者から患者さん側(ペットの飼い主さん)にしっかりとした説明」がされず、ペットが亡くなってしまったりして、それがトラブルになっているようです。

でも、医者の治療の説明不足もあると思いますが、人間の場合と違って動物の場合はもっと大きな問題があります。

その部分も理解していないと動物を病院に連れていったところで治るとは限りません。

動物の生態は人間と全く違う

そもそも動物の生態は人間と全く違います。

獣医さんは、動物の生態を勉強して治療してくれますが、動物は正直、まだまだが多いのです。

また、投薬する薬の実際も知っておく必要があります。

動物に使う薬は『人間に使う薬の量を調整』して使います。

基本的には犬専用の薬や猫専用の薬というものは存在しません

なぜ、人間の使っている薬を転用しているかというと、動物では病気の特定も難しいし、それだけ実験する環境もありません。

しかも、その実験って実験過程で死ぬことも意味していますから、犬や猫専用の薬を開発するのは実質不可能なのですね。

そもそも犬や猫に転用している人間の薬もネズミや猫、ウサギの実験(犠牲)によって研究したものを私たちが飲んでいるのです。

つまり、犬や猫専用の薬は、

『ネズミ、猫、ウサギの実験で研究された人間の薬を犬や猫、ウサギに使っている』という、ややこしい状態です。

ある意味、実験の経緯からみれば、人間の薬は人間よりも当の動物を使った実験なのですから、動物の方が効くように思えますが、本当い副作用なく効くのかというフェーズは動物たちにはないのです。

単に犠牲になっているだけ、だから良い意味での犬や猫、ウサギの薬はありません。

それが良い悪いを別として、現在は、その方法しかありません。

薬の分量もどれくらいが適正なのかは、よくわかっていません。

その獣医さんの経験にかかっています。

標準的な基準があったとしても、それが本当に頼りになるものかもわかりません。

なので、この記事の獣医さん側の説明不足もあるかもしれませんが、飼い主さん側も、かならずしも『病院に連れて行けばなんとかなる』と思わない方がいいと思います。

それが現状の医療なんです。

ワンちゃんや猫ちゃんを漢方で治療することもある

うちでも時々、ワンちゃんや猫ちゃんの漢方治療をすることがあります。

※「新規の動物の治療は受け付けていません。既存で自分自身の治療をしている患者さんから「どうしても」と頼まれれば治療しているだけです。」

漢方薬でも犬、猫、馬、鳥などを治療してきたことが、ちょこっとだけ書かれた本はありますが、基本的には人間のような治療法則を書いたものは漢方の世界では存在しません

時々、漢方や鍼灸で『ワンちゃんや猫ちゃんの治療をやっています』と宣伝している店や先生がいますが、正式に犬や猫に対する鍼治療、漢方治療の方法を学ぶことはできませんので治療をお願いする場合は、あくまで、その人の勝手な方法であって、漢方や東洋医学とは何の関係もなく、例えその人が医師であっても、何の保証にもならないので、そのことを理解した上でお願いしたほうがいいです。

僕が治療する場合は、まず犬や猫の種類ごとの西洋医学的な生態を調べ、どんな症状で、どんなきっかけで、症状が起こったのかをお聞きして、漢方薬の具体的な効果と擦り合わせて治療方法を考えます。

漢方の素晴らしいところは、医者がやっているような受け売りのマニュアル漢方でなく、病的体質である『証』を診る能力があれば、人間の体質分析の方法を犬や猫の体質に変換しながら治療方針を考えることができます。

とはいえ、正式にワンちゃん、猫ちゃんの漢方治療の理論は存在しませんので、これも僕の我流であることに変わりはありません。

その店で人間の治療に対して『証』を診断せずにサプリメントばっかりを勧めていれば、人間よりも遥かに難しいワンちゃんや猫ちゃんには、人間よりも、もっとテキトーな治療になっているということです。

動物には動物に適した生活がある

うちは今はウサギを飼っていますが、僕は小さい頃から犬を2代に渡って飼ってきました。

猫も飼っていたことがありますので、小動物の飼育経験は、あったのですがウサギは段違いにデリケートです。

そして、前の子を亡くした時に医学的にウサギのことを調べまくったのですが、ウサギはエキゾチック動物と言われていて、とにかく「謎」が多いです。

その時に思ったのが、動物の病気に対しては、とにかく予防しかありません。

病気になってから『本来は人間に使っている薬』を慌てて、飲ませても治療はなかなか治療は難しいのです。

簡単に言えば、病気を発祥させてしまったら手遅れ気味です。(これ、人間の体でも同じことが言えますが…)

わずかな症状の時に気づいてあげて、『生活環境自体を見直して、動物主体の環境』にしてあげることです。

うちでは、患者さんのペットに対して漢方薬を処方しますが、まず、その種類の子の生態を調べて、その生育環境から外れていることを正していくようにアドバイスします。

例えば、うちのウサギなら、本来は温暖な乾燥環境の中で生活しています。

生活の大半は穴を掘った巣の中で暮らし夜型です。

嗅覚も鋭いし、味覚も非常に優秀です。

耳は遠くの音を聞き逃しません。

ここから考えると、まず、寒かったり、暑かったりの環境はダメな訳です。

ということで、冬はエアコンを使えば温かくはなりますが、エアコンは見せかけの温度は上がりますが、長時間、かけていると空気は淀み、なおかつ、ウサギのいる床付近は冷たいままだったりします。

ですから、うちでは全面ホットカーペットを丁度良い状態にかけっぱなしにして、エアコンはこまめにつけたり消したりし、しょっちゅう換気もしています。

湿度も45%前後になるように乾燥しすぎたらお湯を沸かしたり、逆に夏はドライをかけたりします。

食べるものも、甘い系のものに慣れると、欲しがりますがウサギは果物などは体にあまり合いません。

硬い牧草を歯でしっかり噛んで、牧草の栄養で胃腸が活動する生態なので、甘いものなどは極力、あげないようにしています。

耳も人間の何倍も良いので、息子を怒らなくちゃいけない時は大きな声になりがちなので、2人で別の部屋へ移動します。

一緒に遊ぶのも、ウサギは夜型なので、エンジンがかかるのは23時頃だったりするので、それに合わせてあげます。

飼い主さんからした不本意かもしれないですが、動物はある種、人間と一緒に暮らすこと自体が病気の原因になっています。

感染症や菌の罹患なら、病院の薬で治せます。

また、手術でなんとかなるものは病院で治せますが、それ以外は、普段から、どれだけ、遺伝的に持っている環境に近くしてあげられるかにかかっています。

タバコなんてもってのほか!

ペット飼っててタバコとか、殺しにかかっているようなものです。

リンク記事にあるような獣医さんの治療の説明不足もあるかもしれないですが、自分自身が飼い主として、毎日、ベストを尽くしていないと自分がペットを病気に追い込んでいるかもしれないのです。

人間の病気の原因も実は同じ

実は人間の病気も同じです。

感染症や菌の罹患、手術でなんとかなるものは、困った時に病院に行けば、治りますが、その他の慢性的に悩んでいる病気は自分自身の生活の中にあります。

自分自身に適した環境や精神状態で暮らしていないから、マイナス要因が毎日、少しずつ、少しずつ、体を壊していって、ある日、取り返しのつかない病気になります。

私たちも病気のない生活を送りたければ、その毎日のマイナス要因にいち早く、自分で気づいて、生活改善などでメンテナンスをしておかないと、病気になった時に病院に行っても、病院は実質は『感染症や菌の罹患、手術でなんとかなるもの』以外は治せないのです。

漢方薬は、日々のマイナス要因になるものを打ち消すように治していってくれるものです。

しかし漢方の治療は『漢方薬だけ飲んでりゃいい』というものではなく、ウサギと一緒で、自分自身の体質に合った生活をおくるように調整することも含まれます。

うちでは漢方薬だけ飲んでおけばいいとは考えません。

あなたの体質にとって普段の生活で何をすべきかをアドバイスしています。

人間もやっぱり、動物なのですね。

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ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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