死にかけた時に何も役に立たなかった医者と病院(病院編)
今まで、四十数年、生きてきて自分や家族が病院で腕の良い医者には、かかったことは一度もありません。
僕が病院で唯一、治してもらったのはサーフボードで腕を切った時に縫ってもらったことくらいです。
その時は台風で野戦病院みたいにサーフィンで怪我した人が満杯だったので、急いで麻酔なしで縫ってもらったので、その先生の腕がよかったのかどうかはわかりません。
『医者に治してもらった』と感じたのは生涯でこの1つだけです。
後は、今から詳しく書きますが、一度、原因不明の熱で死にかけた時は医者には治してもらっていません。
原因がわからず、医者はなんとなく点滴をしていただけです。
スケートボードの事故で人差し指の靭帯が断裂し拘縮を起こした時は医師から治してもらうどころか、『絶対に治らない』と保証していただきました。
結局、人生の2つのピンチを救ってくれたのは漢方薬と鍼でした。
漢方は本当にいろいろな病気を治せるものだと常日頃から思っていますが、自分自身の2つの出来事で、正に命を賭けて漢方は、いろいろな病気を治せることを証明し、同時に西洋医学は少なくとも、今の所、僕には何の役にも立たなかったことを証明しています。
僕は『命がけで漢方薬の良さ』を体感しました。
今回はそのエピソードの1つを紹介したいと思います。
原因不明の病気の前兆
久々にサーフィンに行き、ぐっすりと眠れた次の日です。
状況的には絶好調で目覚めてもいいくらいですが、朝から体が異常にだるく熱をはかると37.3℃ありました。
なんとか、店に行きましたが、日中は常に手足が異様に痺れていました。
その日は大事をとって21時に寝ましたが、夜中に喉の乾きで目が覚めました。
そして、次の朝。
熱は38.1℃…熱は更に上がっています。
体調のよかった状態から、いきなり熱が出たので、もしかしてと嫌な予感がしました。
この時期は、豚由来インフルエンザである A(H1N1)pdm09型インフルエンザが世界中で大流行し、日本でも感染者が出るのではないかと言われている時期でした。
『もしかして、日本人第一号…漢方相談の仕事してるのにシャレならん!』
しかし症状は、ほぼ高熱だけで、咳払い程度の咳しかなく、インフルエンザではない感じ。
「解熱剤でも飲めば熱が下がって、治ってるだろう!」とかなり楽天的に考えていました。
そして21時に解熱剤を服用。
しばらくしたら、ドバーっと汗かいて37℃まで下がりました。
「こりゃ、治るか!」と、またまた楽天的。
漢方では汗をかいて熱が下がったら、治り始める兆候です。
ただ、なんか、おかしいなと思っていたのは、汗の出方が漢方薬とは違って、冷や汗のような感じで脱汗っぽかったのです。
地獄はここから
明け方の4時には、元の高熱と異常なだるさが復活です。
更に『手足の痛み』『腰の痛み』『後頭部の痛み』も発生。
食欲はなかったですが、朝ごはんにリンゴ2切れ、ミカンジュース、ヨーグルトを食べましたが、30分後に全部、もどしました。
とにかく、店に行かないといけないので、休み、休み、休憩しながら行きました。
がしかし、途中で倒れた?のか、2分ほどですが意識を失っていたようです。
これは、本当にブタインフルエンザかもしれません。
もう、『日本人第一号は嫌だ』とは言ってられないので病院に行きました。
病院での検査
病院で検温してみたら40.2℃と一瞬出た後、エラーと出て表示は消えてしまいました。
その時には『全関節が激痛』
『眼球がつぶれそうなくらいの激痛』
『頭痛は頭全体をひねり潰すかのような痛み』
そして『異常な喉の渇きと手足のしびれに湿疹』です。
血液検査をしてもらって点滴もしてもらいました。
点滴中もどんどん体がしんどくなるので、何回か点滴のスピードをゆるめてもらっていました。
その後、主治医の先生にいきなり『お酒をすごく飲むんですか?』と聞かれてびっくりしました。
なぜなら僕は酒は、ほぼ飲まないからです。
どうも、肝臓に関連する数値が異常に上がっているみたいで、それ以外に白血球やLDHなど、血液検査はほとんど異常値!
炎症の数値を示すCRPに関しては基準の25倍まで上がっていました。
オシッコ系は問題ナシ
先生は、『はしか』じゃないか?と診断されたのですが、「はしか」はすでに経験済みです。
どちらにしろ、即、強制入院!
「はしか?」という微妙な診断で西洋医学に治せるのか?と半信半疑でしたが、生涯で初めて、良い心意気の先生だと感じたので人生で初めて入院しました。
治療期間は3週間らしいです。
初めての病室
入院する部屋のベッドはかなり寝床の部分が高いものです。
いろいろな機能がついているからかもしれないですが、膝の関節が痛くて、高熱でフラフラだった僕にとっては、ベッドに上がることがすごく辛かったです。
とにかく、これで休めると思って寝転ぶと壁に人の血らしきものがついていました。
「そんな神経質な」と思われるかもしれないですが、病気でボロボロになってるときは、こんな些細なことも大ダメージになるんですね。
とりあえず、先生曰く『原因が全くわからない』とのことなので、はしか、インフルエンザ、肝炎の検査をしてもらうことになりました。
検査の結果は1週間かかるらしいです。
『原因を調べるのに1週間もかかって、治療は間に合うんだろうか?』とふと疑問に思いながら眠りにつきました。
患者に合わせない手続き的治療
寝始めても半覚醒状態で全身の激痛と幻覚が波のように襲ってきます。
どこまでが実際に見てる景色で、どこまでが幻覚の景色なのか見分けがつかない感じ。
途中、手足の湿疹のためにか、近大から出向してきている皮膚科の医者が湿疹用にステロイドを持ってきましたが、かゆくもないし、僕的には明らかに市販薬の薬疹だと思っていたので断りました。
大体、現時点で原因不明って自分達が言ってるのに湿疹用にステロイド持ってくるとか、西洋医学って本当に、見た部分をバンドエイドするようにしか治療できないのですね。
入院して早くもガッカリです。
病院の夜ご飯は油で揚げたものもメニューに含まれていたのですが、朝にりんごとジュースすら吐いた状態で食べられるわけがありません。
先生と看護師さんから「しっかり食べないと治らないですよ」って言われましたが、一瞬、コントか嫌味なのかと思いましたが、本人達は大真面目に言ってる感じ。
食べ物を見るのも辛かったです。
そもそも、今朝、食べたものを全部、吐いた患者に油物を出してくるとか、正直、その神経を疑います。
もちろん、今朝のことは、主治医に話しているのですが、患者さんの状態とか関係なく、病院の規則とかで一律、同じものを出すことが決まってるのでしょうね。
西洋医学って、個人差を考えず体全体を見ないから、そんなものなんですよね。
その後、熱が高かったので、解熱剤を2回か飲んだ後、胃が完全にやられてしまいました。
僕は胃が弱いので、解熱剤は1日に3回位しか飲めないのです。
夜に「胃がダメになっているから服用するタイプの解熱剤じゃなく、座薬タイプのものをください」とお願いしたのですが、「主治医がいないから、変更できません。」と原因不明で死にかけの患者側の訴えよりも病院の規則が優先らしいです。
さすがですね。
熱はあいかわらず、40℃オーバーだったので、胃の調子はむちゃくちゃだったけど、我慢して解熱剤を飲みました。
そして次の日、いきなり朝6時に電気をつけられ、起こされました。
ちなみに昨日、寝付けたのは朝の3時頃、病院は道路沿いで、車がしょっちゅう通って騒音で眠れませんでした。
ちなみに自宅は近くですが、どこかの田舎のように静かなところです。
電気をいきなりパッ!とつけられ、熱い蒸しタオルの入ったビニール袋を投げ捨てるようにおいていきました。
『身体をふけっ!』ってことなんでしょう。
イメージでいうと刑務所がピッタリ。
朝は、解熱剤のせいで、完全に胃がぶっ壊れていて、もちろん全く食べられません。
人生初入院の1日目を振り返って、冷静に『入院していては環境が悪く、まともな治療もないので治らない!』と判断し、入院1日目にして脱走しました。
まとめ
【入院中に病院でしてもらったこと】
- 朝、リンゴすら吐いたと言っても、病院で出てきた食事は入院患者一律の決まった食事(油物あり)。
- 胃痛が激しいので解熱剤を座薬に変更してくれと頼んでも、主治医がいなければ、手続き上、変更できない。
- 自宅より、うるさい夜中の環境。(車の騒音と誰かの咳やえづき、うめき声と痰の吸引の音、どこかの実験施設かよ!)
- 医者は原因が全くわからないとのこと。
- 治療は点滴のみ。点滴の効果は感じない。オシッコがまんま点滴の匂い。
解熱剤を飲んでも、6時間ほどすると高熱を繰り返すだけ。
してもらったことは、患者ごとの状態に合わせずに『規定のルーティンワークのような作業』だけ。
そして最初に主治医がいった一言が思い出されます。
「休んでください。休養が一番の治療です」
『いや、そんなことわかっているよ。でも、こんな意味不明な環境では休めません』
ということで『原因はわからないって自分達で言ってる』『効果的な治療手段はわからない』『環境は悪い』と悪いことが重なっているので退院しようと思いましたが、またしてもそこで問題が発生しました。
なぜ入院をやめるのではなく脱走だったのか?
自宅での漢方の治療編は、次に書きます。
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