漢方薬相談ブログ

漢方薬相談ブログ

不妊症の原因を病院の検査で調べても無意味かも!?

  1. 西洋医学が治せるのは菌が原因の病気くらいしかない
  2. 病院の検査の意味はあるのか?
  3. ホルモン検査は意味がない
  4. 女性ホルモンは量の多い少ないではなくバランス
  5. 妊娠するためにホルモンバランスを整える方法

『なかなか赤ちゃんを授からないので、病院できちんと原因を調べてみようと思うのですが…』

こんな質問がよくあります。

しかし、長年の経験や西洋医学の医学的な性質から、不妊症の原因を病院で調べるのは無意味だと思います。

残念ながら、病院で調べても、よほどの大きな原因(例えば子宮ガンや両方の卵管閉塞など)でない限り、『そこの医者が勝手に思い込んでいる原因だと思われる1つの要素』を教えられるだけで、それはあなたの不妊症の本当の原因を突き止めて教えてくれているわけではありません。

そもそも、不妊症は病気ではないのです。

西洋医学が治せるのは菌が原因の病気くらいしかない

西洋医学の歴史は、その大半が感染症に対する治療と手術です。

感染症とうのは、コレラやペストなどで、誰かが病気になれば、その病気が次々に他の人にもうつって広がっていく病気です。

現代で言えばコロナや風邪やインフルエンザですね。

感染症は、ウィルスや菌という1つの原因が、頭痛や発熱、下痢など、いろいろな症状を引き起こします。

全身にいくつもの症状が発生しますが、その原因はウィルスや菌が元となって引き起こしています。

なので、その原因となっているウィルスや菌がなくなれば、たくさんあった症状は全部、いっぺんに治ります。

しかし、風邪やインフルエンザ、ヘルペス、膀胱炎など以外のいわゆる慢性病は、原因が1つでありません。

数個の原因でもありません。それこそ、人によって無数です。

となると、現実的に病院で原因を調べることは不可能なのです。

病院でわかるのは、器質的な異常(骨折などの怪我で体が物理的におかしくなっている)やウィルスや菌が原因になっているものだけです。

ましてや不妊症なんて病気ですら、ありません。

不妊症は『赤ちゃんを授かるだけの力が女性側、男性側、もしくは両方に不足している』というだけなのです。

『病気でもない』『感染症でもない』『怪我でもない』、不妊症を調べたところで原因なんてわかりっこありません。

いろいろ、複数の要素が、からみあって、妊娠を成功させるためのパーツが不足しているだけなのです。

病院の検査の意味はあるのか?

西洋医学的に調べたほうがよい不妊症の原因となるものはあります。

【クラミジア検査】
不妊治療の病院が最初によくやる『クラミジア感染の検査』ですね。

これは、西洋医学の得意技に入るものですね。

そう、『菌』が原因となる病気です。

クラミジアに感染していることがわかれば、菌を殺して治すことができます。

【卵管が通っているかどうかの検査】
卵管が両方ともに閉塞していたら、体外受精(IVF)をしないと妊娠はできません。

卵管閉塞の場合、卵管検査をすることによって、同時に治療になることもあります。

また、手術などで通るようになることもあります。

【ひどい子宮筋腫や卵巣嚢腫】
「子宮筋腫が卵以上の大きさになっている」とか「卵巣嚢腫が爆発しそうになくらいに大きい』これは検査をすることによって、手術で治すことができるかどうかがわかります。

どちらの状態も確実に妊娠できないということではないですが、妊娠できる確率はかなり低くなります。

【排卵を知るためのエコー検査】
何度も検査する必要はないですが、初回位は、排卵日に向かって卵巣が順調に大きくなっていくのかを検査するのは良いかと思います。

しかし、毎月、検査する必要はないと思います。

不妊治療の病院でやったほうが良い検査はこれくらいです。

どれも何度も通う必要はなく初回のみでいいと思います。

『不妊治療の病院の役割はこれで終わり』

「えっ!ホルモン検査があるじゃないですか?」

うーん、でも、ホルモン検査などは、僕は意味がないと思います。

ホルモン検査は意味がない

なぜ、ホルモン検査などはしなくてもいいのでしょうか?

それは検査したって治療方法がないからです。

クラミジアは除菌剤がありますし、卵管はかならずではないですが、通すこともできます。

筋腫も嚢腫も手術で取り除くことができます。

排卵を知るためのエコー検査も例えば、うちの漢方治療なら、排卵が弱いことが検査からわかれば、それなりの対策を打つことができます。

しかし、ホルモンは、数値が悪かったところで治せません。

なぜなら、ホルモンは『量が少ないなどの単純な理由で悪くなっているわけではない』からです。

なので、ホルモン剤を飲んだからって治るわけじゃありません。

そもそも、ホルモン値なんて個人差がありすぎて、その人にとってのベストなんて医者も知りません。

ちゃんとした解決策がないなら、検査も無意味なのです。

女性ホルモンは量の多い少ないではなくバランス

不妊症の病院に通っている人からしたら、ホルモン数値をなんとかしようとしているのに「何、言ってるの?」って話ですよね。

ところがホルモンはバランスで成り立っているのです。

ホルモンは体内のフィードバック機構というもので調整しています。

フィードバック機構の説明をし始めると、とんでもなく長い文の記事になってしまうので、割愛しますが、要は、女性ホルモン『多い』とか『少ない』とか、ではなく、多くなったら、少なくして、少なくなったら、多くして…と体が「ちょうどよい量」を自動調整しています。

そして、妊娠するために必要な月経周期は低温期、排卵期、高温期と3つのステージに分かれますが、ステージごとにいろいろなホルモンが多くなったり、少なくなったりと自動調節するのです。

基本的にフィードバック機構は、少なすぎると一旦、多くなりすぎ、多くなりすぎると一旦、少なくなりすぎた状態から、真ん中のちょうど良いところへと緩やかに調整していきます。

女性ホルモンの検査をすれば、E1やE2が多いとか、FSHやLHが少ないとか、Pが少ないとか、いろいろ言われ、それを人工的なホルモン剤で調整しようとします。

問題はここです。

これが、一見、治療になっているかのように見えますね。

しかし、ホルモン剤は、どんな検査数値の人であろうと、どんな状態の人であろうと一律、おなじ薬を処方します。

ところが、ホルモン値の異常は、人それぞれなのです。

しかも、体内の女性ホルモンは、とても少ない量を増やしたり、減らしたりして調節しています。

そもそも、ホルモン量が少なくて不妊症になっているなんてことはありません。

『その時のホルモンの量が少ないのは、他のホルモンの影響で少なくなっているだけ』で、あなたの体がそのホルモンを作れなくなっているわけではないのです。

作ろうと思ったら、十分に作れるけど、他のホルモンとのバランスが悪いから、ホルモン値が少なかったり、多かったりしているのです。

妊娠のために必要なホルモンを整えるのは、ホルモン剤でホルモンを量的に足すことではなく、大きく4つある女性ホルモンのバランスを整えることです。

100歩譲って、ホルモン剤で、あなたのホルモンバランスを治せるとしたら、1人、1人、違っているホルモンバランスに合わせて、ホルモンの種類や量を調整することだと思います。

錠剤を半分にするとかそんなレベルじゃないですよ。

体内のホルモンは微量なので、その人のためだけに薬を調整しないといけません。

下手したら、1日ごとどころか、時間ごとに飲んでもらうホルモンの種類と量を調整すれば、あるいはホルモンを調整できるかもしれません。

天文学的な計算ができるコンピューターの助けも必要ですが。

となると膨大な時間と予算が必要です。

不妊治療1人1億円みたいな。

それはできませんので、その人独自のホルモン値がどんな状態であろうが、実はかなり繊細に調整する必要があろうが、今は一律、ドンブリ勘定『みんなに同じホルモン剤』を処方します。

治療方法がザックリテキトーなのです。

最初から解決する術がないことがわかっているので、調べたって、落ちこまされるだけなので、僕はホルモン検査などは必要ないと思います。

妊娠するためにホルモンバランスを整える方法

では女性ホルモンを整えるはどうすればいいのでしょうか?

ホルモンは体が勝手に微調整しています。

そのホルモンの調整は、睡眠や食事、冷えや疲れ、ストレスなどとも関係しています。

原因は1つではなく、人によって、それこそ無数です。

『人工的にホルモンバランスを整えることは、恐らく現代の科学力では、まだ無理なのです』

だったら、逆に生活や体調を整えればいいのです。

そうしたら、体内のホルモンを良いように調整してくれます。

解決策のないダメ出しだけのような検査をする必要はありません。

漢方薬は、この時に、より自然にあなたの体全体を整え、あなたの体質をよくするための生活養生も知ることができます。

ちなみに医者は当帰芍薬散や温経湯などが女性ホルモンを活性化すると思っていますが、漢方と西洋医学は全く関係がなく、あれは『妊娠率ほぼ100%のネズミのホルモンを活性化するデータ』を根拠にしています。

漢方は『人ぞれぞれの体質に合わせた薬』を選び、体質を全体的に整えることが目的なので、ネズミのデータなどは根拠になりません。

【引用先及び参考図書、Webサイト】
◯一般社団法人日本生殖医学会|一般のみなさまへ - 不妊症Q&A:Q7.不妊症の検査はどこで、どんなことをするのですか?:http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa07.html

●不妊症や月経不順で、お悩みの方は、こちらの「漢方無料相談」から送信してください。

●お問い合わせは、こちらから送信してください。

●店頭相談のご予約は、こちらから、ご予約ください。(店頭も初回の相談は無料です)

日本全国オンライン相談受付中!

※全国(札幌、仙台、郡山、千葉、東京都、横浜、さいたま、長野、浜松、名古屋、津、京都、奈良、大阪、姫路、広島、福岡、熊本、鹿児島など)からネット、メール、電話、LINEやメッセンジャーなどのテレビ電話などのオンライン相談を受付中です!

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

著者の詳細情報はこちら

FacebookTwitterInstagram