漢方薬相談ブログ

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将棋から漢方をみると漢方薬の治療や効果のことがよくわかる

店で相談している患者さんは知っていますが、僕は結構なアニヲタ、マンガヲタです。

日本橋(東京でいえば秋葉原)にフィギアを買いに行くほど、ガチガチのヲタですが、サーフィンやスケート、スノボ、ピアノ、ギターなんかもやるし、ヲタとはいえ前職で営業をやってきたので、初対面の人と喋るのも大勢の前で喋るのも得意なので、スポーツが好きなコミュニケーションが得意なヲタです。

で、常に漫画を読んでる感じで、以前から『3月のライオン』という漫画の大ファンなのです。

この漫画、将棋の漫画なのですが、将棋というよりも人間ドラマがメインで、結構、泣かせる、素敵な漫画なんですよ。

先日、この漫画を読んでいて、ふと思ったことがあります。

『将棋って漢方に似てる』

実は、僕は将棋のルールは知っていますが、それほど詳しいわけではありません。

でも、漫画でのプロ将棋士達のやりとりやプロの将棋の世界が、昔の昭和初期の本物の日本漢方の治療に通ずるところがあるなーと思いました。


画像は、Amazonからお借りしました。

将棋のコマと漢方のコマ

現在の漢方は、病名や症状を当てはめていって、合いそうな漢方薬を選んで飲むといった間違った方法の方が当たり前になっていますが、本来は、体質をみて、『証』という漢方的な診断をし、その証に合わせて漢方薬を選びます。

将棋は各コマに役割があります。

「歩」は1歩ずつしか進めないとか、「金」は斜め後ろ以外は自分の周りのマスどこでも行けるとか。

決まったルールの中で、それぞれの役割を持ったコマを使って王将の取り合いをしますが、いろいろな役割を持ったコマの組み合わせで作られる『戦法』があります。

「棒銀」とか「矢倉囲い」とか、コマの役割が変わることはありませんが、コマ同士で作られる戦法は無限に近いように生み出されます。

また、対戦相手もいろいろな戦法を使ってきますので、それに合わせて自分も戦法を変えて行くと、さらに様々なバリエーションの戦い方が生み出されるのですね。

漢方の治療戦法と将棋の戦法

漢方の治療が将棋に似ている点は、漢方薬を構成している生薬には、それぞれ効果(役割)があります。

それらが組み合わさって、1つの漢方薬になりますが、生薬がコマ、漢方薬が戦法みたいな感じです。

対戦相手が患者さんの病気みたいなものですね。

漢方の場合は、西洋医学と違って特定の病名というものは存在せず、一人、一人、異なった体質があります。

これは将棋の対戦相手の考えや戦法が、違ってくることと同じですね。

決まったパターン(病名)はないのです。

相手の戦法は千差万別、いろいろと変わってくるので、コマ(生薬)の役割だけをわかっていても、瞬く間にやられてしまうわけです。

ちなみに医者や漢方薬局が病名や症状を当てはめて『体質を判断せず、生薬や漢方薬の具体的な効果を考えずに漢方薬を選んでいる』という方法は戦法にすらなっていません。

おそらく、コマ(生薬)の動きもわかってないと思うのでプロの対戦相手(患者さん)に将棋崩しを挑むような意味不明さです。

マニュアルで漢方薬を選ぶのはプロにあるまじき恥ずかしい行為ですね。

将棋の勝負でも相手の戦法は戦ってみないとわかりません。

また、勝負が始まれば、相手の戦法は臨機応変に次々に変わってくると思います。

漢方治療でも、最初の体質(相手の戦法)を予想して、自分の戦法(選んだ漢方薬)で攻撃しますが、相手の戦法が変わってきたり、読み違えたりして状況が時間とともに変わっていきます。

そして、また、その切り返してきた戦法(漢方薬を飲んだ後の反応)をみて、自分の戦法(漢方薬)も変えていかなければ、相手(病気)に勝てないのですね。

実際、日本漢方の治療の説明は、城攻めの攻略なんかにも例えられていることが多いです。

感想戦と患者さんとの相談

漫画を読んでいて、このあたりも漢方に共通するなと思ったのが、将棋では勝負が終わった後、対戦者同士で感想戦というものをやること。

これは、その一連の勝負を回想して、「悪かった手」や「良かった手」、「もっとこうすれば良かったのではないか」ということを対戦者と話し合うのです。

漢方で言えば、この感想戦の繰り返しが根本治療に行き着くことです。

患者さんの『病気の戦法』があり、それを攻略する戦法である『漢方薬』があります。

1ヶ月飲んでもらうというのが実際の勝負の開始といったところでしょうか。

飲んだ後は、感想戦です。

患者さんと一緒に病気と漢方薬の戦いがどうだったかを検討するのですね。

そうして、また次の勝負で戦法(漢方薬)を変えて勝負します。

漢方治療は本来なら、相手の体質(相手の戦法)を分析して、それに対して応戦できる漢方薬(自分の戦法)を毎回、漢方の先生が考えているはずなので勝負の検討会ができるはずです。

しかし、ちょっと残念なのは、実際はプロの将棋士達がやっているような、『誰かの勝負の棋譜をみて検討会をする』ということができません。

なぜなら、現在、漢方薬を処方しているほとんどの先生は体質はみないし、漢方薬もマニュアルに当てはめて、具体的な効果もよくわからずに処方しているので、『治療の根拠や自分の戦法』がないため、話し合うことができないのです。

やみくも、テキトーに漢方薬を選んでいるのと一緒。

勝てるか(治るか)どうかは単なる運。

運任せなので、漢方薬を処方する先生も患者さんも話し合っても無意味です。

その点は、漫画のプロ将棋士達の棋譜の研究会の様を見ていると羨ましいなぁーと思います。

理想的には僕も体質をちゃんと分析し治療方針を立てることのできる本当の漢方のプロたちとあーだこーだと議論をしてみたいです。

そんな人、今のところ会ったことがないので、不可能だろうけど。

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ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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