漢方薬相談ブログ

サプリメントや漢方薬もどきのサプリメントを飲むのは無意味です。

サプリメントや漢方薬もどきのサプリメントを飲むのは無意味です。

お店に「漢方専門、漢方相談」と書いてあるので、相談してみたら、確かに漢方薬を出してもらったけど、その他にも腸内細菌を整えるサプリとか、サメのエキスとかも飲んだほうがよいと言われて、いつのまにか買わされていた。

そんな経験ありませんか?

漢方専門薬局の中には漢方の専門家のフリをして実はサプリメントとか、生薬の寄せ集めた、ただのサプリメントを漢方薬だと偽って売っているところが結構、あります。

漢方専門家として、難病治療もしている僕からすると、そんな『サプリメント』『生薬を寄せ集めただけの漢方薬もどき』も飲んでも無意味だと思うのですよね。

これらのサプリは、値段が高い割にそれに見合った効果がありません。

それにサプリと漢方薬って、実はめちゃくちゃ相性が悪いのです。

今回のお話では、サプリメントや漢方薬もどきのサプリメントは、なぜ無意味なのか?

また漢方薬もどきのサプリって何なのかを詳しく説明しますね。

サプリメントは本当に体にいいの?

サプリメントが体に良いという証拠は、「いろいろと体に良い成分をとることができるから」とされています。

でも、これって根本的に間違っているんですよね。

確かにその人によって、食生活が乱れすぎて、普段から栄養素が不足しすぎて、サプリメントででも栄養素を摂った方がマシな人もいるかもしれません。

でも、アメリカの近年の研究では、例えば『人工的につくったビタミンは、所詮、人工のもの』で、自然のビタミンとは似て非なるものという研究結果も出てきています。

つまり、忙しいから、普通の食事から栄養素をとれない人は、サプリメントで、いろいろな栄養素をとりたいところですが、人工ビタミンなんかとっても、「ビタミンを摂っていることにはならない」ということです。

要は、忙しくても、野菜などをちゃんと摂らないと、結局、『ちゃんと食べてるフリ』しかできないのですね。

サプリメントの決定的な問題

サプリメントで、もっと問題なのは何かの体に良さそうな成分が、大量に含まれていることですよね。

「えっ!それがいいんじゃないですか?」って思いますよね。

でも残念ながら、人間の体は、バランスで成り立っています。

その証拠が、人間の最も重要な栄養素は、脳に必要な甘いものですが、砂糖や炭水化物だけを摂りすぎたら、どうなります?

そう糖尿病になるのですね。

炭水化物からとれる栄養素は人間の体に必要不可欠な最も重要な栄養素なのに病気になるんです

つまり、偏った栄養素は、どれだけ良いものでも病気になるということ。

偏っちゃいけない栄養素は、砂糖だけでしょうか?

違います!人間の体は『どんな成分』も基本的には偏っちゃいけないのです。

現に、食事はバリエーション豊かにいろいろと食べられるようになっていますよね。

昔は脚気のビタミン欠乏など、食事の偏りによっていろいろな病気が発生していました。

サプリメントも砂糖と同じで、本当に今の自分の体に必要な栄養素だったら、体に良いのですが、その成分が、『本当に今の自分に必要かどうか』は、実はぶっちゃけ、それを売っている人も飲んでいる人もわかってないのですよね。

だいたい、その成分だけが、自分にとって、本当に不足しているのか調べようがないのです。

脚気みたいに、極端な栄養失調からくるような、わかりやすい病気だったら別ですが。

「月経不順はこの成分が足りないから…冷えや頭痛があるのは、あの成分が足りないから…ほら、このデータにも出てるでしょ!」

こんなデータは、まやかしです。

データなんていくらでもそれっぽいものが作れます。

体内の成分は無数にあり、その成分が多いから効果があるのではなく、少ない成分のものと多い成分もの、いろいろな成分が組み合わさったり、減ったり、増えたりをリアルタイムで行なってバランスをとって、健康を保っています。

『単純に少ないから…』なんて人間の体は、そんな単純ではないのです。

宣伝で「飲まないと病気になるかも」と脅されたり、宣伝で「良さそうだと思い込まされただけ」で、自分にとって必要なのかどうかは、実は誰もわかっていません。

なんだったら、サプリを売っている先生や業者も本当のところはわかっていません(実体験)

本当に自分にとって必要かどうかもわからずに飲んでいたら、それは糖尿病の人の砂糖や炭水化物と同じなのです。

漢方薬もどきのサプリメント

生薬をいくつか組み合わせて、漢方薬だと偽って売っていることがよくあります。

漢方専門薬局でも、実は漢方の医学理論のことなんてぜーんぜん、わかっていなくて、そんなものばかりを販売している先生もいます。

これは漢方ではありません!!

確かに漢方薬は、生薬が組み合わさって、作られていますが、漢方薬の組み合わせというのは何千年前からのレシピがあり、そのレシピは現代も変わりありません。

漢方薬での重要なポイントは、昔からの漢方薬には『どんな体質の人にその漢方薬を使うべきなのかの厳格なルール』があることです。

そしてこのルールは4千年の経験によって、作られています。

ところが、勝手に自分たちで作った漢方薬もどきのサプリメントは、その東洋医学のルールがありません。

当たり前です。

だって、どこかのサプリの会社か、漢方薬局が、自分達の浅い、浅い知恵で勝手につくったものですから。

東洋医学的なルールなんて関係ないのです。

「誰かが勝手に作った漢方薬もどき」と「4千年前からある医学理論とレシピの変わっていない漢方薬」、次元が違います。

漢方治療で、最も重要なのは自然の生薬を飲むことではなく、『自分の体質を分析して、体質に合わせて用意されている漢方薬を選ぶこと』が重要なのです。

でも、一般の人(なんちゃって漢方薬局やなんちゃって漢方医者含む)は、正規の漢方薬か、生薬を使った漢方薬もどきすら見分けられませんよね。

ルール無視の漢方薬もどきなんて、下手したらサプリメントよりも悪いものになります。

なぜなら、漢方薬の生薬は体質と合っていなければ副作用になるからです。

そこで漢方薬もどきを見分ける方法を書いておきます。

漢方薬もどきのサプリメントの見分け方

正規の漢方薬の名前は、〇〇湯とか〇〇散とか、〇〇丸となっています。

例えば、「葛根湯」とか、「当帰芍薬散」とか、「桂枝茯苓丸」ですね。

ただ、漢方薬もどきは、名前も誤魔化していることがあります。

そこでネットを使ってみましょう。

その商品の名前をいれれば、漢方薬なら、東洋医学的なルールの書かれたページが、かならずあります。

てっとり早いのは、ツムラのページで漢方薬として出てこないのであれば、どこかの会社や漢方薬局が勝手につくったものの可能性が高いです。

もう一つ特徴的なのは、そういった漢方薬もどきは、効果の説明が、構成されている生薬1つ1つにどんな効果があるかを説明しています。

漢方薬でも、生薬1つ1つの効果は、もちろんあるのですが、本来の漢方薬の効果で書かれているのは、どんな体質の人が飲むべきかというものであって、生薬自体の効果のことではありません。

生薬ごとに「血を巡らせます」とか、「温めます」とかの効果の説明がある場合は、だいたい、漢方薬もどきだったりします。

漢方薬の治療目的

漢方薬は、かゆみや痛みを止める成分が入っているわけでもなく、生薬がバラバラに効果を発揮するものでもありません。

漢方薬の治療目的は『体内の機能のバランスを調整すること』です。
体内に熱がこもりすぎていたら、熱を発散させ、気が停滞していたら、気を巡らせます。

人間の体は、確かに細かく見れば、何かの成分が足りなかったりして、機能が悪くなったりしますが、それには個人差があり、『あなたの体のどの成分が、どれくらい足りないか?』は、医者にも薬の研究者にも誰にもわからないのです。

だったら、漢方の『体質分析の法則にしたがって』、体質を分析し、その体質のバランスを整える漢方薬を選べばいいのです。

自分の何が足りないのかもわからないのに、良さそうというイメージと嘘くさいデータだけで『体質と合ってもないサプリメントを飲み続けるのも無意味』だし、東洋医学のルールから外れた、漢方薬もどきのサプリメントは医学根拠のない治療になりますので、これもサプリメントと同じで、無意味だと思います。

あなたの漢方薬は、もしかして漢方薬もどきではないですか?

●アトピーやニキビなどで、お悩みの方は、こちらの「漢方無料相談」から送信してください。

●お問い合わせは、こちらから送信してください。

●店頭相談のご予約は、こちらから、ご予約ください。(店頭も初回の相談は無料です)

日本全国オンライン相談受付中!

※全国(北海道、青森、岩手、仙台、東京都内、群馬、横浜、富山、福井、滋賀、名古屋、京都、奈良、大阪、兵庫、岡山、福岡、大分、鹿児島など)からネット、メール、電話、LINEやメッセンジャーなどのテレビ電話などのオンライン相談を受付中です!

【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

著者の詳細情報はこちら

FacebookTwitterInstagram