漢方薬相談ブログ

病院の漢方薬の効果がなかったり副作用が多いのは医者の問題

病院の漢方薬の効果がなかったり副作用が多いのは医者の問題

  1. 漢方治療では大間違いのビッグデータ
  2. 漢方薬の効果や副作用は同じ薬でも体質によって違ってきます
  3. 漢方の絶対的な治療法則
  4. 漢方の効果や副作用の確認方法がデータと合わない
  5. ビッグデータに対する幻想
  6. 漢方薬の効果や副作用はすでに数ある文献に書いてある

改めて、思いましたが、漢方って、真っ向勝負で勉強しても誰も理解でできない難しいものなのだと思いました。

そう思ったのは、この記事です。

「漢方薬効能・副作用、100万人分データで検証 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)」(記事は現在、なくなっています。多分、この計画も進んでません)

国が、莫大な税金をかけて壮大な無意味で無駄なことを実行するみたいです。

漢方薬の効能効果や副作用を調べることの何が無意味で無駄かを説明したいと思います。

今回の記事では、なぜ、病院の漢方薬では効果を感じられないのか?その理由がわかります。

病院の漢方薬を飲んでいるけれど、効果がよくわからないし、治療も進んでいない人は、ぜひ、読んでみてください。

病院の漢方薬はなぜ、飲んでいても効果がわからないのか?その原因がわかります。

そして、もう病院の漢方薬には騙されないようになりますよ。

漢方治療では大間違いのビッグデータ

記事の内容は、1種類の漢方薬につき100万人のビッグデータを集めて、その漢方薬の効果的な飲み方や副作用の防止を科学的な根拠から解明したいとのことです。

「国が、本来の漢方薬の使い方を更に歪めるようなことをしてどうするんだ!」と怒っていたら、嫁さんに「いや、むしろ、今回の件に限らず、国の政策でまともなものがないのが普通じゃない」と言われ、「確かにそうだ」と納得しました。

で、この施作、記事のタイトルだけ見たら、すごいことじゃないか!と思ってしまいますが、漢方薬に関しては、本当に無駄なんですよね。

1人のデータじゃなく、100万人ものデータを使って効果を調べるわけですから、なんか数の多さで、効果や副作用が解明できそうですよね。

でも、これ、西洋医学だったら、正しい方法ですが、漢方では完全に間違っているのです。

漢方薬の効果や副作用は同じ薬でも体質によって違ってきます

西洋医学は、薬の効果があらかじめ決まっているので、たくさんの人に使ってもらえば、もらうほど、効果や副作用のことが深くわかります。

例えば、鎮痛剤は、筋肉ムキムキの若い男性も、運動が苦手な華奢なおばあさんも、その人の体質は関係なく、人間だったら、誰でも同じような効果があります。

そして、ここからが重要なポイントです。

漢方薬は、誰にでも『同じように効くこと』がありません。

例えば、風邪の治療に漢方薬を選ぶ場合、大体の医者は、漢方の治療理論に対して、無知なので、体質を分析せずにツムラなどからもらったマニュアルを見て、葛根湯を処方します。

ところが、本来の漢方治療では、『風邪=葛根湯』みたいな、そんな、幼稚で低レベルな選び方はしません。

本来の漢方治療では、風邪という漠然とした病名に対して、漢方薬を選ぶのではなく、『風邪の時の症状や状況など諸々から体質を分析して漢方薬を選びます』

ですので、風邪的な体質に対して、漢方薬を処方する場合は、葛根湯だけでなく、他にも以下のような漢方薬を候補として考えます。

桂枝湯、葛根湯、麻黄湯、桂麻各半湯、桂枝二麻黄一湯、人参湯、桂枝人参湯、柴胡桂枝湯、香蘇散

同じ時期、同じような風邪の症状でも、「葛根湯が効く人もいれば」、「桂枝湯が効く人もいる」また「麻黄湯が効く人」もいます。

全ては、風邪という病名ではなく、『その人の体質』によって選ぶ漢方薬が変わります。

これを漢方では『同病異治』と言います。

他にも漢方の治療原則には、『異病同治』というものもあります。

漢方の絶対的な治療法則

同病異治とは、「同じ病気も異なる治療になる」ということです。

つまり、同じ風邪でも、その人の体質によって、選ぶ漢方薬は変わるということです。

そして、異病同治とは、例えば、葛根湯は風邪にも使いますが、蕁麻疹や高血圧、リウマチの急性期や肩周囲炎、乳腺炎や急性の大腸炎にも使います。

どれも病気が違いますが、その人が、『葛根湯の体質』であれば、葛根湯で治ります。

そして、この2つの法則は、漢方薬で治療するなら絶対の原則です。

また、漢方では、その時のその人の体質で、選ぶ漢方薬が変わります。

なんだったら、同じ人でも、前は「葛根湯」で治っても、今回の風邪は「桂枝湯」で治ったりします。

全ては、「風邪」という病名ではなく、『現在の体質が何なのか?』です。

その時、その時の体質に合わせるので、どこかで治ったデータをとってきても、次の風邪の時には役に立ちません。

次の風邪は、また「葛根湯」で治るとは限らないのです。

だったら、そのデータというのは、どの時点のデータをとるのでしょうか?

『前回は効いたけど、今回は効果がなかった』というデータをどう生かすのでしょうか。

漢方の効果や副作用の確認方法がデータと合わない

漢方薬は、体質に合わせて選びますが、漢方薬と体質が合っているかどうかは、飲んだ後の体調の変化でわかります。

つまり、最初に医者が、いくら偉そうに『風邪に葛根湯が効くよ』と処方しても、体質と合っていなければ、何も変化がなく効かないし、副作用を起こします。

つまり、漢方薬の効果や副作用は、『処方する先生の体質の分析』にかかっているのです。

ところが、医大では、漢方のことを勉強しないし、皆さん、ご存知のように医者は実際の現場では、ツムラなどから貰ったマニュアルや資料を単に見て、漢方薬を処方しているだけ。

東洋医学的な証である体質を理論的に分析していないので、効果がなくて当たり前。

治るか治らないかは『単なる運まかせ』なのです。

そんなまかせで、選んでいる漢方薬の処方したデータを集めたからといって、何になるのでしょうか。

全くデータとして、役立ちません。

また、漢方薬は、『体質と合っていない場合に副作用を起こします』

ところが、処方された漢方薬で、なんとなくオカシイと思っても、それをわざわざ病院に言いに行く人はいないし、言いに行っても、医者は最初に体質診断をしてないので、それが漢方薬の副作用なのかどうかも、判断できる能力がありません

だから、そもそも、体質を分析できない、漢方の治療方針を立てることもできない医者からは、効果も副作用のデータもとれないわけです。

ビッグデータに対する幻想

たくさんのデータだと、そのデータは正確なように感じますよね。

実は、これは幻想です。

データが正しく役立つためには、『そのデータが正確なのか』『データの処理の方法が正しいのか』

この2つが正しくないと役立つ答えが出ません。

そもそも、100万人のデータと言っても、みんな体質が違うわけです。

当然、病名や症状のグループで集めたとしても、その中でそれぞれ体質が違いますので、ある病名や症状でグループわけができません。

じゃあ、体質別でグループ分けとなると、医者が体質を分析、診断できないわけです。

先に説明した医者の漢方に関する能力では、運まかせのテキトーに選んだ漢方薬のデータを集めたところで、全部、ゴミデータなわけで、それを大量に集めたところで、所詮、ゴミはゴミ。

ゴミは多くなった分だけ、より迷惑なだけなのです。

漢方薬の効果や副作用はすでに数ある文献に書いてある

『漢方薬の副作用や効果』がわかりにくい問題は、データの不足ではありません。

漢方では効果的な使い方も、副作用を知る方法も、今更、データを集めなくても、2千年前からのあらゆる漢方の文献に書いてあります。

本当の問題は、医者が漢方的な体質である『証』を診断しないで、西洋医学の病名で、マニュアル的に漢方薬を選んでいることです。

大元、根本の漢方薬や漢方理論に対する知識も、考えも、勘違いしているし、不足もしているのです。

高度な漢方治療の医学理論を自分たちが理解できないことを棚に上げて、テクノロジーに頼っても、ゴミデータが増えるだけ。

税金の無駄使いになるので、それだったら、医者に、ちゃんと本来の漢方の医学理論の勉強をさせて、理解できそうな医者だけに使わせれば、漢方薬は、大いに効果を発揮し、副作用も防ぐことができます。

既存の知識しか操れない、気の毒な頭の先生は、漢方薬の扱いをやめれば良いのです。

こんなデータができても、医者、お得意の何かのマニュアルに頼るしかない、低レベルな先生がより増えるだけだと思います。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 図説東洋医学(基礎編):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅰ):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅱ):学研
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ やさしい中医学入門:東洋学術出版社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 中医処方解説:神戸中医学研究会

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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