漢方薬相談ブログ

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パニック障害、パニック発作の病院の治療方法

こちらのページでは、パニック障害について病院での治し方について解説をしています。

病院では実際に、どんな検査や診断、治療をしているのか?

病院に行く前に実際の病院の治療は、どんな結果になるのかを簡単にわかるようにまとめています

記事内容は、引用先として医者が参考にしている世界的な基準の医学書や近年の治療のガイドラインや医者がマニュアルとして使用している治療指針などを元に書いています。

パニック発作、パニック障害について

パニック発作とは、強い不安感や恐怖感が、現れて短い時間で治ることです。

パニックが繰り返し起こるようになると、今度は、『パニックを起こすのではないか』という不安や恐怖が大きくなります。

何か特定のことがパニックを起こすきっかけになったりします。

例えば、震災の中継などを見て、パニックを起こした人が、その後、他の災害中継を見るだけでパニック発作が起こるようになった例もあります。

その他、一度パニック症状を起こした後に、特にきっかけがなくパニック発作が起こるようになることがあります。

パニック障害の症状

パニック障害の症状には以下のものがあります。

  • めまい、ふらつき。
  • 窒息感。
  • 息切れ、過呼吸、呼吸困難。
  • ほてりまたは悪寒。
  • 吐き気、腹痛、下痢。
  • 胸の痛み、胸の痞え感。
  • 動悸や頻脈。
  • 死への恐怖。
  • 正気を失うことや自制心を失うことへの恐怖。
  • 非現実感、外界との分離されたような遊離感。
  • しびれまたはチクチクする感覚。
  • 異常な発汗。
  • 手先、足先の冷え。
  • ふるえまたは振戦。

いくつかの症状をあげましたが、『パニック障害には、確実にこういった症状がある』というものではありません。

精神的な問題であり、パニック障害に人はうつ症状もあることが多いので、他にも人によって、ありとあらゆる症状が考えられます。

パニック障害の原因

ショックなことが体験したり、強い不安になることを続いたりすると、他の場面でもパニックや不安に伴い、いろいろな症状を引き起こします。

症状を引き起こすものがパニックや不安だということはわかりますが、そもそもパニックや不安によって、なぜいろいろな症状が起こったり、その状態が続くのか、その原因はわかっていません。

パニック障害の病院の診断方法

病気というものは、数多くありますので、いくつかの症状だけで、簡単に『その病気である』ということは断定できません。

どの病気のも診断基準というものがあり、その基準や検査などに基づいて、ある病気であるかどうかを診断します。

病院の実際の現場では、医師は、症状だけを聞いて、マニュアル的に診断することが多いので、本来の西洋医学では、どんな基準や検査に基づいて、パニック障害やパニック発作と診断するのかを確認しておきましょう。

1 パニック発作の時に起こる、いろいろな症状や精神状態は、『パニック障害特有の症状や精神状態』とは限りませんので、まず、医師がはじめにしないといけないことは、他の病気がないかどうか?を確認することです。

→この時点である意味、診断基準が現実離れのタテマエ化しています。

なぜなら、病院は、消化器科とか、耳鼻咽喉科と体のパーツごとに『各科』に別れているからです。

パニック障害の診察は、心療内科で受けることになると思いますが、他の病気がないかどうかを調べようと思っても、めまいや吐き気、しびれなどは、耳鼻咽喉科、消化器内科、整形外科、循環器科とわかれているので、パニック障害の時にともなうと思われる症状が、他の病気かどうかを調べようと思っても、現実は調べることができません。

2 不意に理由なく起きるパニック発作に対して『パニック発作がまた起こるのではないか』という心配が続いたり『発作の原因だと思われるものを意図的に避けようとする』ということが繰り返し1ヶ月以上続いている場合です。

『いつから、どんなパニックがどれくらい続いているのか?』など詳しく聞かれていない場合は、手抜きで診断していると考えてもいいかもしれません。

パニック障害の診察、診断にあたって検査はありません。

医師の感覚に頼るところが強いので、その医師が本当に心療内科系で鋭い感性を持っているのかがキーポイントになってくると思います。

パニック障害の病院での治療(薬)

病院での治療は2通りあります。

1 抗うつ薬、抗不安薬の服用。

2 曝露療法、認知療法などの精神療法。

パニック障害で使用される病院の薬
ベンゾジアゼピン系(BZD)の抗不安薬
セルシン  ホリゾン:脳の興奮が抑制されて抗不安作用や催眠、鎮静作用につながります。

デパス:脳の興奮が抑制されて抗不安作用や催眠、鎮静作用につながります。

筋肉を弛緩させる作用もあります。

リーゼ:脳の興奮が抑制されて抗不安作用や催眠、鎮静作用につながります。

メイラックス:脳の興奮が抑制されて抗不安作用や催眠、鎮静作用につながります。

抗痙攣作用があります。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
ジェイゾロフト:うつ病の薬です。
脳内のセロトニン量を増やし、脳内のセロトニンが不足するとあらわれるとされている不安や気分の落ち込み、無気力などの症状を改善します。

神経の異常興奮に関わるノルアドレナリンを抑えます。

ルボックス:うつ病の薬です。
脳内のセロトニン量を増やし、脳内のセロトニンが不足するとあらわれるとされている不安や気分の落ち込み、無気力などの症状を改善します。

神経の異常興奮に関わるノルアドレナリン、ドパーミンを抑えます。

パキシル:うつ病の薬です。
脳内のセロトニン量を増やし、脳内のセロトニンが不足するとあらわれるとされている不安や気分の落ち込み、無気力などの症状を改善します。

レクサプロ:うつ病の薬です。
脳内のセロトニン量を増やし、脳内のセロトニンが不足するとあらわれるとされている不安や気分の落ち込み、無気力などの症状を改善します。

→作用が同じようなことが書いてありますが、実際基本的な作用は同じです。

『不安を改善してくれる』と書いてありますが、実際は化学成分で無理やり、脳を麻痺させるようなイメージが正解だと思います。

初期の精神に大きなストレスがかかっているときは、あるいは、薬の化学成分で、脳を麻痺させて、パニックなどの反応にならないようにするのも1つの方法かもしれませんが、忘れてはいけないのは、『あくまで、薬を飲んでいる間だけ、薬の化学成分で無理やり脳を麻痺させているだけ』ということです。

薬に依存した状態を治ったとするのも1つの価値観かもしれないですが、薬の作用やメカニズムから考えると原因とはズレているため、『ちゃんと治すまでの一時的な応急処置』のように思います。

パニック障害の病院での治療(精神療法)

精神療法には2通りありますが、実際に精神療法を行なった患者さんの話は聞いたことがありませんので、タテマエ理論の治療っぽいところがあります。

曝露療法
パニックや不安の原因や引き金になっているものと徐々に少しずつ直面させる方法です。

できそうな範囲のことから始めて、慣れるようにします。(馴化)

目標は、原因とパニック発作時に表れる症状は、深刻な問題ではないということを意識してもらうことです。

あるいは、回転いすに座らせて、気が遠くなるまで回転させたり、呼吸を速めて過換気状態をわざと作りだし、発作中にそれらの症状が出ても、失神などの深刻な問題にならないことを確認してもらいます。

認知行動療法
パニックが起こりそうな原因や引き金になることを避けないように指導します。

その心配に実は根拠がないことを理解してもらい、その時に代わりとして、深呼吸やリラクゼーションの方法で対処するように指導します。

→冒頭でもお話ししましたが、精神療法を実践している病院は、数々の実際のパニック障害の患者さんからは聞いたことがありません。

また、実際に相談している経験から、これらのことができるなら、とっくに治っていると思います。

パニック障害の漢方薬

病院でよく処方されるのは、抑肝散や半夏厚朴湯ですが、医師は特に根拠なく選んでいます。

漢方薬は本来、病名などに合わせて選びません。

人それぞれの体質を分析、判断して、その体質に合ったものを選ぶので、病名でなく体質に合わせて選べば、全ての漢方薬が候補となりますが、特にパニック障害に使う可能性の高い漢方薬は以下の41種類から選びます。

抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、半夏厚朴湯、半夏瀉心湯、柴胡桂枝乾姜湯、温清飲、柴胡桂枝湯、柴胡清肝湯、温経湯、大承気湯、加味帰脾湯、大柴胡湯、黄連解毒湯、苓桂朮甘湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、柴朴湯、四逆散、小建中湯、真附湯、人参湯、四物湯、加味逍遥散、帰脾湯、酸棗仁湯、三黄瀉心湯、甘草瀉心湯、桃核承気湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、補中益気湯、鈎藤散、香蘇散、桂枝加芍薬湯、桂枝加芍薬大黄湯苓、苓桂甘棗湯、十全大浦湯、三物黄芩湯、清心蓮子飲、女神散、甘麦大棗湯など

順にためしていけばいいというものではなく、この中から、あなたの体質に合ったものを選びます。

また、病院では漢方薬は、体質の診断もしないで、一時的な発作を止める薬のように処方しますが、漢方薬に脳や神経を組み替える成分が含まれているわけではないので、体質分析もせずに抑肝散や半夏厚朴湯などを使ったところで、何も効果を発揮しませんよ。

もちろん、そんな漢方薬は飲み続けても無意味です。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
パニック発作とパニック症 メルクマニュアル(家庭版)
パニック発作とパニック症(プロフェッショナル版)
暴露療法
パニック障害、不安障害:厚生省
◯ 今日の治療指針:医学書院
◯ 治療薬マニュアル:医学書院
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◯ 各種薬の添付文書

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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