漢方薬相談ブログ

子宮筋腫を漢方薬で治す方法

子宮筋腫を漢方薬で治す方法

子宮筋腫は、 45歳までに10人中7人に筋腫ができる可能性があるとされているくらいポピュラーなもので、女性にとっては特別な病気ではありません。

月経があると逃れられないと言えるものです。

毎月の月経痛が強烈だったりで、痛みが強すぎて救急車で運ばれる人もいます。

経血の出血が大量で外出すらままならない人もいます。

子宮筋腫は大きくなっていくこともありますが、何が厄介って、実際に大きくなっていってるのかどうかがわからないところですよね。

なんとなく不安な感じが続くわけです。

病院では大きくなってしまったら、ひどい場合は、子宮を全部取り出す手術をします。

体に無駄なものはないので、一生、手術で失くしてしまうというのも不安ですよね。

そこで、手術ではなく、漢方薬の登場ですが、これも使い方を間違っていると何の効果もなかったりします。

確かに漢方薬で根本的な治療にチャレンジはできるのですが、どんな子宮筋腫でも治せるわけでもないし、万能ではありません。

今回は、漢方薬では実際にどんな感じで治療していくのか。

なぜ、漢方薬だと子宮筋腫に対して、根本治療や体質改善になるのかを解説したいと思います。

使い方を間違えられている漢方薬

「手術は嫌だから、なるべく穏やかに自然に治したい」となると漢方薬という選択になることがありますが、ここで1つ注意しておかないといけないことがあります。

それは、漢方薬は、使い方を間違えると、根本治療も体質改善にもならないということです。

それどころか、余計におかしな体質になることもあります。

医者や一般の方はよく、病名や症状に当てはめて漢方薬を選びますが、あの選び方はデタラメです。

医者が持っている「漢方マニュアル」や「ネットなどの解説」では、子宮筋腫に桂枝茯苓丸が効くかのように説明されていることがありますが、桂枝茯苓丸に筋腫を小さくするような成分やホルモン剤のような効果はありません。

桂枝茯苓丸の効果は、「駆瘀血効果」と言って、血の巡りを良くすることです。

もっと詳しく話すと、血に宿った不要な熱が、体全体の血の巡りを悪くするので、その不要な血に宿った熱を冷やして、血の巡りの本来の能力を取り戻してもらうものです。

よくわからない効果かもしれないですが、漢方は西洋医学とは歴史も考えも何もかも違うものなので、「こういう効果である」としか言いようがないのです。

肩こりがあるから、おそらく血の巡りが悪い、だから桂枝茯苓丸が効くとか、子宮筋腫だから血の巡りが悪そう、だから桂枝茯苓丸が効くとか、漢方薬はそんな単純な考えで使いません。

漢方薬は、病名や症状ではなく、体質を分析して、その体質に合わせて選ばないと全く効果を発揮しないどころか、副作用になったりします。

それでは、本来の漢方理論では、子宮筋腫はどうやって治療していくのかを解説していきます。

体質分析とは

まずは、あなたの体質を分析します。

『体質』とは体全体から分析された現在の病的な状態のことです。

病院は「婦人科」とか「皮膚科」と各科に分かれて、体をバラバラの部品的に見ようとしますが、漢方では、体全体を分析します。

これは例え、頭痛という1つの症状しかなくても体全体を分析して原因を探し出します。

子宮筋腫でも同じで、子宮筋腫という「病名」に対して効きそうな漢方薬を選ぶわけではなく、子宮筋腫ができやすい原因を探します。

この時に子宮筋腫と言っても、「筋腫の大きさ」や「月経周期」、「月経時の出血の状態」、「月経時の腹痛などの痛みの状態」にプラス、「他の症状」や「他の病気」も一緒に見ていくことによって、一人一人、違う状態が見えてきます。

共通しているのは、「子宮に筋腫がある」ということだけです。

2種類の血の巡りを整える漢方薬

基本的に子宮筋腫を漢方薬で治療したい場合、全身の状態を知るための問診が必要となります。

なぜなら、先ほどもお話ししましたが、漢方薬の中に「筋腫を小さくする」というそんな漠然とした効果のものはありませんし、そんな成分が含まれているものもありません。

基本的に子宮筋腫は月経との関わりで発生し、『血の巡りを整えていくこと』がポイントとなります。

血の巡りには、「陰の瘀血」、「陽の瘀血」というものがあり、陰の瘀血は、体が冷えて、血の運動が弱くなって巡りが弱くなっている状態で、陽の瘀血は、陰の瘀血とは反対で、血に不要な熱が宿って、血の巡りが滞っているものです。

どちらも『血の巡りが悪くなっている』という結果は一緒ですが、『体質は正反対』で、『選ぶ漢方薬は正反対』になります。

例えば、陰の瘀血というのは、主に体を温めて血の巡りをよくしていくので、陰の瘀血体質に使う漢方薬は温める力が強いです。

そして陽の瘀血の体質の人は、体に不要な熱がこもっているので、熱がこもっているところに漢方薬で温めて熱を加えると余計に熱がこもって、血の巡りは漢方薬のせいで余計に悪くなります。

こういった感じで、漢方薬は、体質をちゃんと分析しないで、自分の体質にとって正反対の漢方薬を選ぶと副作用となります。

大きくは、血の巡りの悪さが陰陽どちらかを見ていきます。

このどちらかを見ていくのは、他の症状も合わせて考えます。

例えば手足も冷えるとか、足だけ冷えてのぼせやすいとか、他にも色々な部分を掛け合わせながら、どちらのタイプなのかを分析していきます。

これは、他の病気から判断できることもあります。

例えば、痛みのあるイボ痔を持っている場合は、陽の瘀血の確率が高くなるなど、こう言った他の病名などもあわせて考えて、分析していきます。

月経の状態を調べる

基本的には血の巡りの悪さを治してくことが、『筋腫が作られにくい体質づくり』に繋がりますが、月経の状態から、どう治療していくのかを考えていくことも重要です。

例えば、同じ子宮筋腫の人でも、月経時の出血がひどい人がいます。

この場合は、血の巡りを良くすると余計に出血が増えてます。

漢方治療の難しいところは、『その人にとって適度に血を巡らせる』調整が必要なのであって、ただ、ただ、血の巡りを良くすればいいわけではありません。

漢方薬は血を巡らせるにも色々な強さのものがあるので、あまり強く巡らせないものを選びます。

または、出血が多すぎる場合は、まずは止血効果がある生薬が含まれる漢方薬で止血して、月経時の出血を減らします。

この時にも気をつけないといけないのは、単純に出血しすぎているものを止めないといけないタイプもいれば、逆に血を巡らせることによって、体の中の血の滞りの部分をなくして出血を止めるように持っていく場合もあります。

難しい話ですが、漢方では血の巡りというのは全身をバランスよく巡っているかどうかを見ています。

筋腫ができるというのは、子宮に血が集まりすぎて、尚且つそれが塊になっていると見ますので、子宮の部分の血の巡りを巡らせていけば、子宮に溜まっていた血がどこか、他のところに流れていくわけです。

そうなると出血も減るのですね。

ただ、これが陰の瘀血タイプの場合は、巡らせることに時間がかかるため、止血の漢方薬である程度、出血を抑えてから、少しずつ血を巡らせていくという方法を取ったり、出血のせいで貧血が進んでいたりしたら、血を作る効果も含まれている漢方薬を選びます。

また血の巡りの悪さの原因が大腸の熱と言って便秘が原因のタイプもいますので、その場合は、血を巡らせて、更に便が出るような効果を持っているものを選びます。

筋腫自体の大きさで考える

筋腫が大きい場合は、例えば桂枝茯苓丸などの血の巡りを良くする漢方薬だけでは追いつきません。

破血効果と言って、血の塊を潰していくような働きのある漢方薬を使っていきます。

この時にも注意しないといけないのは、破血効果のある漢方薬は、非常に強く血を巡らせる効果と、冷やす効果が強いです。

ですので、いくら筋腫が大きくても陰の瘀血の体質だと使えません。

このあたりの見極めも重要です。

とにかく、漢方薬の病名で子宮筋腫って書いてあるものを探して、そこに書いてある症状が自分に当てはまるかどうかで漢方薬を選んでも無意味です。

例えば、症状欄に頭痛が書いてあっても、「冷えて頭痛が発生する人」、「反対に熱がこもって頭痛がする人」と、常にその原因には反対の人がいますので、当然、漢方薬も正反対の効果のものを選ぶ必要があります。

ですので、症状を当てはめて言っても無駄です。

症状から、それを起こしている原因が何かを探していかないと自分に合った漢方薬は選べないのです。

漢方薬は、効きそうなものを選ぶのではなく、自分の体質が何かを分析することが最も重要なのですね。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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