漢方薬相談ブログ

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冷え性の6つの原因と体質改善の方法

  1. 病院では治しようがない。
  2. 人それぞれのめまいの原因
  3. まとめ

冷え性体質だという女性は多いのではないでしょうか。

温めグッズは色々とありますが、外側から温めるだけでは、なかなかよくならなかったりします。

冷え性というと、一般的にはベタに『血の巡りが悪い』みたいな感じになりますが、漢方的に体質をみていくと「血の巡りが悪い」という原因だけではないのですね。

人によって、冷えにも色々な原因があります。

冷え性の原因が、血の巡りの悪さでない人が、いくら血の巡りが良くなりそうなサプリメントやグッズを使っても、冷えの原因と対策がずれているので、当然、治りません。

西洋医学的には、人それぞれ原因が違うとは考えずに一律、みんな同じ原因で、体が悪くなるかのように考えるので、同じような、温め対策をとれば治る。と考えがちですが、実際は、原因は、人ぞれぞれ違うので、治療も人それぞれ変わってきます。

今回は、漢方的に考えられる冷えの6つの原因を解説したいと思います。

あなたの冷えの原因を探してみてください。

病院では治しようがない。

それでは、病院や一般的には、冷え性はどうやって治すのでしょうか?

残念ながら、病院には冷え性を治す薬はありません。

そもそも、病院の薬というのは、症状を一時的に抑えるためのものばかりで、体自体を治すという薬はありません。

冷え性というのは、体全体の不調が影響しているので、病院の薬のような、症状を一時的に誤魔化すだけの薬ではどうしようもないのですね。

温めるグッズは、色々とありますが、どれも体の外側から、温めるものです。

当たり前の話ですが、冷えは体の中から発生しているし、体全体の色々な要素が関わっているので、温めグッズはやらないよりは、絶対にやったほうがよいですが、それで治るのか?というと、難しいのです。

また、漢方薬に冷えに直接効く漢方薬というのものはありません。

今から紹介する自分の冷えの原因を突き止めて、その原因を治していかないと冷え性の体質改善はできません。

人それぞれのめまいの原因

本来の漢方では、何かの症状や病気を治したい場合、その人の体質に合わせて漢方薬を選んでいきます。

体質というのは、冷え性の原因ともいえます。

使う漢方薬としては、20種類以上ありますが、原因は大きく分け『6パターン』あります。

1つの原因のパターンの中に、微妙な体の状態の違いで3、4種類くらいの漢方薬があります。

細かな条件で漢方薬を使い分けていくので20種類以上も漢方薬があるのですね。

漢方薬の中には、温める働きの生薬があるのですが、温めるだけでは冷え性体質は変わりません。

他にも存在している弱点を治療していかないと、良くならないのですね。

それでは、原因のパターンを紹介していきます。

【痩せていて体力がないタイプ】
痩せていて、体力がなく、昔から冷え性だというタイプ。

手足共に冷えていて、体全体も周りの人よりも寒がりで、太れない体質の人に多いタイプです。

このタイプは、温めるグッズもあまり効果がないと思います。

自力で熱がつくれるようにもっていくのが難しいので、漢方薬を飲んでじっくりと体質改善していくのが良いです。

【胃もたれや軟便などのあるタイプ】
冷えにプラスして、胃もたれや軟便になりやすい傾向のある冷え性タイプです。

胃もたれや胃痛、お腹の張りやすさがあったり、少し冷えたり、脂ものをとると軟便や下痢になりやすかったりします。

胃腸の冷えが、手足や体全体の冷えに関わっているので、胃の不調を治さないと冷えもよくなりません。

胃腸は、食べ物を消化吸収し、エネルギーを作り出す臓器です。

胃腸が弱っていると、そのエネルギーを十分に作りだせず、エネルギー不足になると熱が生まれないのです。

冷たいものや生モノ、脂ものを避けて、胃腸の負担を和らげてあげましょう。

食事前に水分を摂りすぎると、消化が悪くなります。

【自律神経やストレスなどのあるタイプ】
ストレスで冷え性になるタイプもいらっしゃいます。

漢方では、気が巡らないような気滞という原因で細胞の活性化が行われなくなって、熱が発生せずに冷え性になります。

解決しない悩みがぐるぐると繰り返されたりする人に多かったりします。

足首だけが異常に冷えたりと、局所的に異常に冷えたりする傾向があります。

ストレスや気の問題というのは、自分自身でどこが問題なのかを突き止めるのは、実際は難しいです。

それゆえに、これらの原因の場合は、自分だけで治療していくのは困難です。

自律神経が関わっている場合は、睡眠時間や食べる時間を一定にすることによって、気を整えて、冷えを治していくことができます。

【血の巡りの悪さがあるタイプ】
一般的に冷えになる原因だと考えられているものです。

漢方的には、血の巡りの悪さというのは、2タイプあって、足だけが冷えていて、のぼせがあるタイプと、手足も冷えて、全身が寒いタイプで、治療方法は正反対になります。

足の冷えとのぼせのタイプは、血が不要な熱をもって、血の巡りが悪くなり、上半身に血の巡りが偏って、逆に足の血は不足して足が冷えてきます。

上半身はあまり温めずに、特に下半身を温める必要があります。

運動が効果的ですが、全体的な運動よりも、下半身を動かす運動が良いです。

手足も冷えて、全身が寒くなるタイプは、血を巡らせる運動性が弱すぎるので、筋肉を増やすなどをして、血を巡らせる力を強める必要があります。

【水の巡りの悪さがあるタイプ】
体の水の巡りが悪く、冷えを増長させているタイプです。

手足のむくみや胃のポチャポチャ感、オシッコの回数がやたら多かったり、風邪でないのに痰の絡む咳が出たりといった症状があります。

体に不要な水が多いと、寒い季節などは特に皮膚表面の水が冷やされやすく、それがまた、体の中の循環にかえっていくので、寒さが増していきます。

水分摂取を減らして、特に夜の寝る1時間位前は、あまり水分を取らないようにしましょう。

【血が不足しているタイプ】
体で使われる血と作り出される血のバランスが悪いタイプです。

立ちくらみや息切れがあり、手足が冷えて、顔色も悪かったりします。

血は、酸素と熱を運んでいて、細胞は、その酸素を使って活動し、さらに熱を作り出します。

血が少ないと、それだけ細胞も活性化しないので、冷えが状態化してしまうのです。

貧血などとなると、「レバーを食べて」みたいなベタな話になりがちですが、漢方的には、ひじきやわかめなど、黒いものを食べることが良いとされています。

また、漢方的には悩みや思考も血を消費する。とされていますので、解決できな悩みをぐるぐると考えるのはやめたほうがよいです。

まとめ

今回、6つの冷え性の原因を簡単に紹介しましたが、実際は、こんなわかりやすい1つの原因ではなく、原因が3、4個、重なって冷え性体質にしていることが多いです。

紹介させてもらっている症状は、あくまで一例で、そのタイプには、この症状がかならずあるとか、この症状があれば、この原因にあてはまるというわけではありません。

漢方では全身から原因を判断していくので、他の部分の症状と組み合わせて、分析もしていかないといけません。

例えば、実際に原因を分析してみると、「胃腸の弱さ+血が少ない+血の巡りが悪い」といった感じで、3つの原因が冷え性の原因になっていて、これらを全部、治さないと、冷え性体質は改善されなかったりします。

そして、漢方薬には、これら3つを調整できるものがありますので、そういった自分の原因に合わせた漢方薬を探し出す必要があります。

冷え性といっても、本当に人それぞれ原因が違い、原因が違えば、当然、選ぶ漢方薬も変わるので20種類以上の漢方薬が候補してあるのですね。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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