今飲んでいる漢方薬を飲み続けてもよいのか?漢方薬の副作用の怖さ
「漢方薬をかれこれ3ヶ月以上、飲んでいるけれど、特に治った感じもなく効果もよくわからない」
うちにもよく質問があるのですが、今、飲んでいる漢方薬がどういう風に効いているのか?
効果がよくわからないけれど、なんとなく続けるべきなのか?
迷っている人が多いようです。
先日、尿管結石になり、初めて、病院で漢方薬を出されました。
唐突に「漢方薬も出しときますね」の一言だけで、文字通りの何の説明もなかったです。
今まで、医者から漢方薬を出された人の話を聞いていましたが、聞いていた以上のひどさ。
あれじゃあ、漢方薬が合っているかどうかわかるわけがないし、続ければよいのかどうかもわかるわけがありません。
そんな感じで、病院では、何の問診もなく、何の説明もなく、漢方薬を出されているようですが、これでは、その漢方薬を続けるどころか、飲むのも考えた方が良いかもしれません。
というのも、漢方薬は、なんとなく症状を抑えてくれるものではないので、なんとなく続けていたら治るわけでもないのです。
「漢方薬を続けるべきか?」
「漢方薬がちゃんと効いているのか?」どうかは、最初の体質の判断に関わってくるのですが、問診も体質の判断も何もされていないので、あれでは、数百種類ある漢方薬の中から、あてずっぽうで選んで出していることと同じになります。
逆にこれで効果があったら驚きです。
今回は、漢方薬を飲み続けるかどうかの判断の方法とは何か?
そして、病院のような、なんとなくな選び方で漢方薬を続けると恐ろしい副作用に見舞われることを解説したいと思います。
漢方薬を出されたけれど、効果もよくわからずにどうすれば良いのか悩んでいる方はぜひ、みてください。
病院の薬と全く違う効果の漢方薬
漢方薬は、病院の薬と全く違うものですが、一般的には、病院の薬の自然のものバージョンみたいに思われていることが多いです。
病院の薬は、化学薬品で効果が強く早く効く。
漢方薬は自然のものでできている薬なので、効果が穏やかで徐々に効いてくる。みたいな。
これは完全に誤解です。
この誤解があるので、漢方薬を出している側の医者や先生も「漢方薬は効いてくるのに3ヶ月から6ヶ月かかる」みたいなデマを説明していたりしますが、漢方薬も風邪やインフルエンザやヘルペスなどで使う時は、2、3袋単位で効いているかどうかみたりするくらい、合っていれば、効いてくるのも早いですし、慢性病でも早ければ、3、4日でも効果がわかります。
そもそも、効果が穏やかとか、そんな問題ではなく、根本の治療に対する考え方や効果が全く違います。
端的に言うと病院の薬は、何らかの原因で発生した症状を一定時間だけ抑えることを治療といっていて、漢方薬は、症状を抑えるのではなく、症状を発生させている原因を治すことによって結果的に症状を解消していきます。
病院の薬は、実は原因はほったらかしですが、かなり高い確率で原因から発生している症状は抑えてくれます。
ただし一定時間内だけ。
この⭐️動画では口を酸っぱくして説明してますが、例えば、尿管結石は、狭い尿管を石が通過する時に地獄の痛みを発生させます。
そして、病院から治療として出される薬は、痛み止めのみ。
これは、痛みを弱くするだけで、肝心の結石自体には何もしません。
尿管結石でも、5mmを超えるでかいものになってくると衝撃波で潰したり、手術したりします。
これらは、根本治療になりますが、これらもノーリスクではなく、ひどすぎてしょうがない場合のみで、大半の人の尿管結石は、地獄の痛みを薬で少しだけ和らげて、自力で石が出てくれるのをひたすら待ちます。
結石という原因には何もしませんが、結石から発生する痛みを抑えるのが薬の役割で、これを対症療法といいます。
病院の薬の大半は、こういった原因から発生した痛みを一定時間だけ抑えるけど原因には触れないというもので、漢方薬は、水の巡りを活発にして、その巡りを邪魔している熱を鎮めて結石を出しやすくするという原因に対して働きかけます。
似ているようで全く違う効果ということです。
今、飲んでいる漢方薬が合っているのかどうかの判断は?
「今、飲んでいる漢方薬を続けた方が良いのかどうか?」は、つまりは、体質と合っているかどうか、自分のかゆみや痛みの原因に合っているかどうかを判断する必要があります。
漢方において、体質や原因とは一緒の意味です。
そもそも、漢方薬は、症状を抑えることが目的ではないので、症状が治ってくれば合っているとは限りません。
あくまで原因がよくなっていってるかどうか。
もちろん、症状が治ってくることも重要な目的なのですが、根本の原因が良くなっているかどうかを判断する必要があります。
例えば、アトピーであれば、かゆみが治ってくれば、確かに良いことですが、根本の原因が胃腸の不要な水と肝臓の不要な熱だった場合、「軟便気味な状態がよくなってきたのか?」「むくみがなくなってきたのか?」「のぼせがなくなってきたのか?」を調べる必要があります。
うちの患者さんも最初は、なぜ湿疹で相談しているのに「むくみのことを聞いてくるのか?」と不思議に思ったことでしょう。
湿疹に対しても、かゆみが治るだけでなく、「滲出液の汁が少なくなってきた」とか「湿疹ができて治る速度が早くなってきた」「湿疹のそばの皮膚の感触が強い感じになってきた」などなどを見ていく必要があります。
病院のように「かゆみ」だけでみると、漢方理論からみると、かゆみは熱で発生することが多いので、強烈に冷やす漢方薬を使うと少しかゆみがひくことがあるのですが、それは、病院の薬と同じで、表面の症状だけに対応しているだけで、これでは、ステロイド剤と同じで、永遠に根本的に治ることがありません。
漢方薬はあくまで、原因に合わせて選ぶ必要があるのです。
漢方薬は、「合えば完璧に治してくれて、合わなければ効かない」という2択ではなく、その漢方薬が何%自分に合っているのか?最も合っている%が高いものを選ぶものです。
30%合っていれば、少しかゆみは治りますが、90%合っていれば、続ければ、根本的に治るといった感じです。
ですので、かゆみだけが治っていてもそれがちゃんと合っているのかどうはわかりません。
湿疹に使う漢方薬は40種類以上、ありますので、その中で最も自分の原因に合っている確率が高いものを選ぶのです。
では、どうするのかというと、全身の症状、状態から飲んでいる漢方薬が合っているのかどうかを判断していきます。
病院の漢方薬の選び方では根本治療にならない
本来、漢方薬は病名や症状から選ばない。
病名は、そもそも、その人の原因を表していません。
尿管結石くらいわかりやすいものなら、原因は大きさ位しかないと思いますが、アトピーとかめまいとなると、人それぞれ、無数に原因が存在します。
漢方薬は原因に合わせて選ぶので、アトピーに十味敗毒湯とか、めまいに苓桂朮甘湯なんて選び方は不可能なのです。
なんだったら、「なぜ、私に十味敗毒湯で他の39種類の漢方薬のどれかでないのか?」を聞いてみてください。
理由がマニュアルに書いてあるからという、専門家とは思えない答えになると思います。
症状は、そもそも漢方薬は症状を抑えることが目的ではないので、症状から選ぶようになっていません。
ところが、医者は、病名か症状からしか選べないので、原因をうまく治療してくれているかを判断することができません。
ですので、病院で漢方薬をもらった場合で、効果がわからない場合は、医者も飲み続けてもよいのかどうか、合っているのかどうかが、皆目わからないのです。
今、飲んでいる漢方薬が合っているのかどうかの判断方法
では、飲み続けてもよいのかどうかはどうやって判断すればいいのでしょうか?
そもそも漢方薬は病名でも症状でもなく、原因に合わせて、選びますので、最初のステップとして、その病気や症状の原因を突き止める必要があります。
原因は、全身の症状や状態、生活環境、生活リズム、食べ物や運動事情、ストレスの度合い、自分の病歴、近親者の病歴などから総合的に判断して導き出します。
うちでは、50項目、250箇所の問診票を入力してもらって、分析します。
ちなみに病院で最初に渡される問診は、漢方薬を選ぶ問診ではありません。
これは例え、頭痛という1つの症状でも、必要なことです。
総合的に分析して、「証」という漢方的な原因を導き出し、この「証」に合わせて漢方薬を選びます。
この時点では、その原因を治せるかどうかがわかりません。
1ヶ月ほど飲んでいただいて、その後に合っているのかどうかをチェックしていきます。
もちろん、メインの症状が治っているかどうかも重要ですが、全身全ての症状や状態を全部、チェックします。
病院の薬なら、アトピーなら「かゆみが治った?」「湿疹が減った?」と2つくらいですが、漢方薬が合っているかどうかは、それ以外にも「胃もたれは?」「喉は乾く?」「汗の出方は?」「おしっこの回数は?」などなど多い人で20箇所のチェックをして、今、飲んでいる漢方薬が合っているかどうかを判断します。
漢方薬を飲んでいて、「かゆみが治った?」「湿疹が減った?」だけしかみないのであれば、それだと根本的に治っていっているかどうかをみることはできないので、漢方薬を飲む必要がありません。
それだとステロイド剤の方が、よほど、かゆみや湿疹を抑えてくれる効果が高いです。
つまり、最初に詳しく全身を分析していないと、何をチェックすればいいのかわからないし、合っているかどうかがわからないしで、それって、今の漢方薬を続けたほうが良いのか、変えたほうが良いのか判断がつかないのです。
病院は、メインの症状だけで合っているかどうかを判断しようとして、中には漢方薬を変えたり、増やしたりする先生がいますが、根拠や理由をもってやっているようにはみえないです。
そして、漢方薬は、体質、原因と合っていないと副作用を起こし、静かにおかしな体質になっていきます。
アトピーなら40種類の中から1種類を選ぶので、十味敗毒湯以外の漢方薬が合っているはずなのに十味敗毒湯を飲んでいると、徐々に副作用でおかしな体質になっていきます。
当店では、人それぞれの体質を分析して、その人独自の原因に合わせて漢方薬をお選びします。
ご希望の方は、概要欄にネット相談や店頭相談の予約カレンダーを貼ってありますので、ご相談ください。
あなたの現在の体質や原因を判断して、治療方針をご提案いたします。
相談は無料です。
●アトピーで、お悩みの方は、こちらの「漢方無料相談」から送信してください。
●お問い合わせは、こちらから送信してください。
●店頭相談のご予約は、こちらから、ご予約ください。(店頭も初回の相談は無料です)
日本全国オンライン相談受付中!
※全国(北海道、青森、岩手、仙台、東京都内、群馬、横浜、富山、福井、滋賀、名古屋、京都、奈良、大阪、兵庫、岡山、福岡、大分、鹿児島など)からネット、メール、電話、LINEやメッセンジャーなどのテレビ電話などのオンライン相談を受付中です!
【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社