漢方薬相談ブログ

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漢方治療の腕を上げるには料理の腕を上げるのがよい!?

僕の趣味の1つに料理があります。

漢方自体も仕事の面と趣味の面があるような気がします。

得意料理は、中華、イタリアン、和食、そしてたまにフレンチを作ります。

ただ、フレンチはコース系ではなくフランスの家庭料理系です。

漢方薬というと、病院の薬と比較しがちですが、実は漢方薬は元々は薬食同源で食べ物から始まっています。

西洋医学の薬のようにいきなり「薬」とう存在から始まっているわけではなく、家庭内で病気や症状に応じてメニューを作り、その料理にヨモギなどの薬性のある食べ物を合わせていき、そこから、更に薬の効果がある生薬を合わせて作っていったのが薬膳です。

漢方薬は、ここから薬性のある生薬だけで構成したものです。

漢方薬は薬というよりも食べ物

1つの漢方薬は数種類の生薬からなりたっていますが、それって数種類の食べ物の素材から成り立っている料理と同じなのです。

漢方薬の生薬に効果があるから、漢方薬が食べ物と違った特別な薬というわけではありません。

普段、食べている食べ物だって、それぞれが、それなりに体に良い効果を持っています。

一般的な健康や病気の治療の考え方って、すぐに西洋医学的に考えしまうので、「強い効果があるものか? ないものか?」みたいに薬の成分だけで考えて、普段の食事なんかは病院の薬よりも軽く見られますが、漢方では『食べ物』『薬膳』『漢方薬』にそれほどの差はありません。

むしろ、漢方で重要なのは効果が強いものかどうかではなく、『適切なタイミングや現在の状態(体質)に合わせたものを食べたり、飲んだりしているか?』です。

効果が高いかどうか?ではありません。

食べ物の効果はタイミングと体質で薬にも毒にもなる

例えば漢方薬でなくとも、トマトにも体に良い影響を及ぼす効果はあります。

ただ、トマトは熱を冷ます効果と水分を補う効果が強いので、夏などの暑い時期にはたくさん食べても良いですが、真冬や寒い地域で好んでたくさん食べるものではありません。

寒い状況で冷やしたり、体内の水が余分に増えれば、体はより冷えてむくむことになるからです。

トマトは西洋医学が大好きな「成分」から見れば抗酸化作用のリコピンなどが含まれますが、冬などの体が冷えやすい時期にトマトで体を冷やし、水が溜まり、その代わりに抗酸化作用という、よくわからない効果があったところで、健康の天秤は全く合わないわけです。

つまり、トマトという食べ物は体に良いわけでも、悪いわけでもなく、極端に言えば「夏に食べるか?」「冬に食べるか?」でにもにもなります。

漢方薬はこういったトマトの効果が強いバージョン。

体に良い成分や効果があるから食べたほうがいいのではなく、『いつ、何をどれくらい食べるか?』

これが体に良いかどうかの決め手になります。

漢方薬の効果も食べ物と同じ

漢方薬も食べ物と同じなんです。

料理は体質まで見なくてもよいですが、季節体の状態に応じたメニューがあります。

風邪をひいた時は、血の滴るステーキではなくおかゆですよね。

真夏に鍋を食べる人もそう、いません。

沖縄ではおでんやお鍋料理は主流にはならないのです。

逆に北海道でゴーヤやトマト料理は主流になりません。

いくら成分的に素晴らしい効果があっても、その人の体質合っていなければ、食べ物も漢方薬も単なる毒になるのですね。

なので東洋医学的な体質を分析せずに、良い効果があると言って漢方薬を処方している先生は冷え性の人に真冬に冷たいトマト料理をごちそうするような無神経かつ無知なものってことですね。

漢方治療の根本的な思考は、料理にあるので、料理のできない漢方医は多分、漢方の治療理論を理解するのが難しいと思うし、必然、治す腕もショボくなるんではないかと思います。

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◯ 医心方 食養編:出版科学総合研究所
◯ 中医薬膳学:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 東方栄養新書:メディカルユーコン

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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