病院の建前(理論)と本音(現実の診察)の差がひどすぎる
一般の人には直接、関係ない話かもしれないですが、2017年の12月にGoogleの健康関連のアルゴリズムが変更されました。
事の発端はDNAという、ちゃんとしているはずの上場会社が、アルバイトを大量に雇って他人の健康関連のブログ記事などをパクらせて、その記事に少しだけ手を加えて、自分のところのWelqというサイトに掲載したり、医療知識のない素人の人に意味不明な健康関連の記事を大量に書かせていたりして、大問題となり、閉鎖になりました。
その後にヘルスケア大学という、これまた健康相談ができたりするサイトが出てきたのですが、監修している医者というのが、ほとんど名前だけ借りていただけだったり、医学的なおかしな記事が普通に掲載されていたりで、こちらも問題になりました。
それまでに健康関連のWebページは怪しげなサプリメントを売りたい人たちに埋め尽くされそうになっていて、サプリメントを売っている人たちは、大きな会社であっても医学的にド素人さんが多いので、とんでも医学にサプリメントの効果をこじつけて宣伝しているサイトなんて星の数ほどありました。
もちろん、その中には手前味噌ですが、うちみたいに、ちゃんとした理論に基づいてブログを書いている人たちも中にはいますが、数は圧倒的に少なかったわけです。
本当に良い情報は結構、気合いを入れて、検索しないと出てこず、Welqのようなサイトやアフィリエイト狙いの半分騙しのようなサプリメントサイトばっかりが検索ページの上位に出てくるので、Googleは検索のルールを変更しました。
様変わりした健康関連ページ
結果、現在の医療関連の検索は10年前位に戻った感じです。
検索上位にくるのは、医学論文や大病院、NPO法人や財団法人の関連病院、厚生省、大手メーカー、大手雑誌社などです。
確かに不確かな健康情報ページやサプリメント販売ページも出てこなくなりましたが、いいかげんなサイトの中に紛れていた少数の良いサイトも出なくなりました。
検索アルゴリズムを工夫したというよりも、クレームを恐れて、良い情報を抽出するという作業をぶん投げた!感じです。
公共的、大手メーカーなら手堅いですものね。
Googleが、お役所仕事的な感じになりました。
ちなみに「筋トレ」と検索すると1位にくるのは「占いサイト」という10年前に戻ったどころか、Googleの検索はブッ壊れたのか?という感じのジャンルもあります。
占いサイトが見たくて「筋トレ」と検索するのは、かなりのツワモノだと思います。
検索上位の大病院や厚生省のサイトは「そもそもネット検索しなくても簡単にアクセスできるじゃん」と思うのは僕だけでしょうか。
役所の広報とかNHKみたいです。
これらのページが検索ページのメインというなら今後、Googleはいらないような気がしますが…
Googleの検索アルゴリズムがどんなものなのかはわかりませんが、要は個性のない杓子定規で公共的で教科書的な手堅い情報で埋め尽くそうとしているわけです。
前置きが長くなりましが、言いたいことはネットのアルゴリズムの問題ではありません。
医学情報は難しい
医療系の情報ってそれだけ難しいということなんです。
Googleと言えば、世界最高の頭脳集団の会社です。
そんな、かしこい会社でも医学系で問題が起こったら「教科書的な役所のような手堅そうなサービスだけにする」という思考停止みたいな措置をとっちゃったのです。
確かに体や死に関わることなので、チャレンジしないほうが無難と言えば無難です。
では厚生省や医学論文のお堅い医学理論、大病院の理論が一般の患者さんに役立つかというと、これらの情報は一般の患者さんにとっては、別世界。
一般の患者さんで医学論文を調べたり、厚生省のデータを調べて治療しようとする人はいないでしょ。
一般の患者さんからすれば『実際に自力で難病を克服した人の日記』や、うちみたいな『その専門家自身の考え方や日々の実際の治療などを記したブログ』なども医療のことをいろいろ考えるのに必要だと思うのです。(自分で言ってすみません)
今のこの状態って実はもっと危険なことがあります。
それは、西洋医学そのものが持っている問題です。
西洋医学は2枚舌?
2枚舌というのは言い過ぎかもしれません。
西洋医学って西洋医学理論というハードとそれを使う医者というソフトに大きなギャップがあると思うのです。
医者がマニュアルに使っている書籍や世界中の医者が監修している医学サイト、アトピー治療のガイドラインなどを調べていると、アトピーの原因や治療方法などが、いかめしい医学用語とともに説明されています。
その説明を読んでいると、非常に理論的で科学的なので現実の病院の貧相な治療結果を知っている僕でも「さすが科学の西洋医学!治りそう!」と思います。
しかし、実際の現場の診察はどうでしょうか?
教科書や治療のガイドラインにはステロイドをしっかり塗り、徐々に減らしていけばアトピーは治ると書かれていますが、実際は「5年間、ロクに診察もしないで同じステロイドを定期販売のように処方するだけ」だったり、その医者に「いつになったらステロイドをやめることができるのか?」と質問すると「ステロイドは一生使い続けるものです」と平気で答えていたり。
若い女の子のPMSにピルを2年間、処方し続けて、ちっとも症状は良くなっていないのに、同じピルの処方に疑問を持たなかったり。
卵巣嚢腫の検査をするタイミングがおかしかったり、卵巣嚢腫の治療ガイドラインに指示されている多角的な診察方法を無視して1回の検査だけで診断を断定したり。
心療内科なんて薬を増やしていくだけで、その人の思考や価値観、生活や社会背景には触れようともしません。
心の問題や感情が薬で体内の酵素を物理的に動かしたから変わると思います?
それで治るのだったら、薬で完全に洗脳できるはずです。
でも心のありようは薬では1mmも変えられません。
自分だけでなく第三者や他人、会社などが関わるウツ病だったら、いくら本人が精神薬で脳を麻痺させても、他人や会社は変わらないわけですから、現状は何も変わらず、延々と苦しみからは抜け出せません。
西洋医学の『テキスト上の理論』は素晴らしいのですが、当の現場の医者自体が活動した際の医療レベルが低くすぎて、テキスト上の西洋医学理論と現場の差が激しすぎるのです。
医者自身の能力の低さだけに限らず、たくさんの人を診察するために1人に短時間しか割けず、現実は時間的にも治療ガイドラインに書いてあることを1つ1つ実践できないことも問題なのです。
つまり、ネットで公共的、教科書的に確かな情報を検索上位に表示させても、テキスト上の机上論になっているので、ネットには、安全だけど、役に立たない医療情報ばかりが増えていきます。
長年の病院治療をした人と、していない人の大きな違い
アトピーや月経不順、PMS、精神疾患など根本的な解決方法が必要な病気を病院で治療した人は、実際の治療の正体、現場の医者の正体を知っています。
現実は通院するたびに同じことを繰り返すだけで治療は一歩も進みません。
長年、悩んでいる人は、病院もあちこち行ってるので、病院を変えても、どこでも同じ治療の繰り返しになることを痛いほど知っています。
ここが、標準治療の良いところでもあり、大きな弱点でもあります。
西洋医学は個性や体質をみず『平均的な人間』に対しての治療で、標準治療はどこの病院で受けても同じ治療が受けられますが、逆にどこの病院で受けても治療方法は対して変わりません。
一方、普段、病気や体調不良がなく病院には、ほぼ行かないか、病院に行くのは一時的な症状や怪我くらいという人は、慢性病で病院に通院した時の病院治療の無力さを体験していません。
この場合、急性病の一時的な対処は西洋医学は優れているので、おかしさを感じる機会がありません。
こういった人も、きっとアトピーみたいな湿疹になって、ステロイドを2週間位、塗り、治ると思っていた湿疹が2週間後にステロイドをやめた時にそっくりそのまま再発し、また同じステロイドを処方された時に、初めて、現場の医者の診察がヤバイことに気づきます。
がしかし、病院にかかっていない時は、西洋医学が慢性病に対して、ほぼ無力であることには気づかないので、現時点では眉唾も含めたいろいろな医学情報が溢れている検索ページよりも医学論文や厚生省のいかめしいいかにも難しそうな教科書っぽい雰囲気のサイトの方が信頼できます。
実際、今回の検索ページが変わったことによる意見は2つに別れています。(下記参考)
Google ウェブマスター向け公式ブログ: 医療や健康に関連する検索結果の改善について
つまり、現在の状況によって両者ともに間違っていないのですが、間違っているのは、病院は慢性病の根本治療に対しては無力で、本来の目的は対症療法なので長く通うべきところでないと患者さんにちゃんと説明していないことです。
ネットの情報は教科書限定情報ではない
西洋医学は、その理論上、一時的に症状に対処する対症療法しかできないのです。
比較的、早い段階で西洋医学の薬で治るか治らないか答えが出せるはずなのです。
なぜなら作用機序として飲み続ければ、だんだんと治っていくエビデンスがないからです。
5年間、ステロイド剤を使い続けて、よりアトピーがひどくなった人なんていくらでいますから。
なので、ネット検索は役所的な病院の情報だけでなく、個人の人が自力で生活などを工夫して病気を治した日記なども必要だと思います。
さっきも書きましたが、そもそも、厚生省や大手メーカーの情報を探すのは前の検索アルゴリズムでも苦労はしません。
なんだったらタウンページでもいけますよね。
ネット自体は良いも悪いもなく自分自身で判断する情報源だと思います。
判断する自身がないならネットは使わなければいいのです。
今の健康関連の上位の検索ページの結果のように図書館なり、タウンページなりで調べればいいと思います。
ネット検索するのは、今の自分だけが必要な情報が欲しいからですよね。
不正確な医療情報は確かに有害ですが、正確であっても机上論の治すことのできない医療情報も役にたたないのです。
いろいろな情報があって、多角的に情報を判断することが重要なんじゃないかと思います。
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◯アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016 年版
◯産婦人科診療ガイドライン