漢方薬相談ブログ

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栄養ドリンクでは疲れがとれない理由

疲れると、ついつい、栄養ドリンクに手が…

僕自身、栄養ドリンクの正体を知っていても、ドリンクによくある宣伝文句なんかをみると、つい、つい、釣られそうになります。

体が疲れると単純に「元気になりそうな成分をいれたらOK!」なんて思っちゃいますよね。

確かに西洋医学的な「成分こそ正義!」みたいな発想で考えると間違っていないのですが、人の体質を細かくみることのできる漢方から考えると、それで疲れが取れるとは限らないのです。

栄養ドリンクの効果の正体

栄養ドリンクの成分表示を見てもらえばわかりますが、大体のドリンクにはビタミンとカフェイン、クエン酸やソルビトールなど、お砂糖関係でつくられています。

それに、そのドリンクおすすめの推し!の成分である人参とか、牛黄なんかの生薬が、本当にほんのちょびっと入っていたりするのですね。

人参、牛黄あたりは、栄養ドリンクの中でも、かなり高価な感じのものになってきます。

人間の体を手っとり早く元気にしようと思ったら、やはり糖分です。

最終的に人間の体を動かすのは糖分なので、糖分を入れれば理論上は、すぐに元気になります。

クエン酸も細胞自体を活性するのに一役買いますので、クエン酸も元気にするのに手っとり早いです。

カフェインは神経をシャッキリ活動的にしてくれるので、これまた、手っとり早く、元気になりますよね。

そして高級ドリンクに、ほんのちょびっと入っている生薬に牛黄人参などがあります。

牛黄は貴重な生薬で、疲れた体を癒してくれる力がスゴイ!みたいに宣伝していることが多いですが、実は牛黄は清熱解毒という効果(これが本当の正式な漢方的な効果)が主で清熱解毒とは体にたまった余分な熱を鎮めてくれる作用です。

特に心熱という心の臓(西洋医学の心臓とはちょっと違う)のを取り去ります。

簡単に言えば、『体を冷やす効果がある』ということですね。

決して疲れを取る効果ではないのです。

ちなみに牛黄は高熱や脳卒中、熱系の意識障害時に使います。

そして、人参は、体を温めて、気を補うものとなります。

人参だとイメージ的に疲れに良さそうですよね?

ところが、こんな栄養ドリンクが全くあなたの疲れを癒してくれないこともあるのです。

あなたの疲れはエネルギー不足だけとは限らない

疲れというと、『エネルギーが足りていない…』と考えがちです。

西洋医学的は、有効成分が大好きなので、なんか良さそうな成分をとれば、体は治るし、元気になるって考えます。

でも、実際の体の疲れって、人それぞれ、

『何かの成分が足りていないから疲れている』とは限りません。

漢方では、砂糖などのエネルギーをドンドン代謝するものは、熱を生み出すと考えます。

これは生薬の人参にも言えます。

人参は温補といって、温める力が強いので、冷えている人は、温められると体が楽になります。

しかし、逆に僕のような余分な熱がこもっている体質の人は、熱が余計に増えて、のぼせが強くなったり、熱が原因の頭痛や耳鳴りがひどくなったりします。

例えば、余分な熱を感じていない人でも、真夏で室温35℃の狭い部屋の中で、仕事しないといけない状態を想像してください。

だんだん、のぼせてきて、汗が出てきて、とてもじゃないですが、仕事なんてする気にならないですよね。

その時にエアコンがかかって、涼しい風がサワ〜と吹いてきて部屋の温度が26℃位になったらいかがでしょうか?

なんか、疲れがとれてやる気が出てきますよね。

日本人の女性は冷え性だと思っている人が多いので、「温める」って言われると元気になれると考えますが、温められると余計に体調が悪くなる体質や時期(夏など)があるのです。

冷え性と思っている人も、漢方的に詳しく分析してみると、『上熱下寒』といって、足に必要な熱が肩から上の上半身に溜まっちゃって、確かに足は冷えているけど、上半身は余分な熱で熱いなんて体質タイプもあります。

この場合は、純粋な冷え性には、なりませんので、とにかく温めれば治るのかというそうではありません。

疲れの原因は人それぞれ

糖分やカフェインというのは、刺激系のもので外部の糖分やらカフェインの成分で体をつっついて、元気にします。

漢方の感覚からみると、いわば、元気の前借りです。

成分が効いている間は、心臓なんかが、活発に血を送り出してくれるので、疲れが取れたように思えますが、実は根本的な疲れは取れていません。

根本的な疲れは、人それぞれの様々な体内事情で起こっているのです。

冷えて、疲れが出ている人もいるし、反対に余分な熱がこもって疲れが出ている人もいます。

睡眠が浅くて十分に回復できずに疲れが出ている人もいます。

『疲れ』というのは、体の様々な状態から出されたマイナスの合計の結果なので、疲れを取ろうと思ったら、本当は、体全体を整えないといけないのですね。

糖分やカフェインで一時的に、エネルギーだけを補充しても、それをうまく使いこなす体全体のバランスが悪いと、ドリンクを飲んでもせいぜい、2、3時間しか持ちません。

明日は、また疲れているのです。

根本的に疲れをとるには

漢方は何かの病気を治すための薬だと思われがちですが、本来の治療の目的は、特定の病気を治すわけではなく、体内の全部を見渡して、アンバランスに陥っている部分を整えることです。

体内のいろいろな臓器の働きや臓器と臓器、臓器と神経系との連携がスムーズにいけば体は病気になりません。

これはアトピーであろうと、PMSであろうと、どの病気に対しても考え方は同じです。

漢方薬を病名ではなく、体質に合わせて選ぶ必要があるのは、体内のアンバランスによって、起こった結果の状態が、何かしらの病気だと考えるので、要は、どんな病気だろうと、体のバランスを整えることが漢方の目的なのですね。

逆に『特定の病気だけを治して、体全体は整えない』ということは漢方薬にはできません。

病気の治療だけが目的ではないので、本来の体質に合わせて漢方薬を選んで治療していたら、体全体も強くなって、疲れやすさもなくなるのです。

なので、うちではよく不妊症の患者さんが、「まだ子供は授かっていないけど、風邪をひかくなった」と話してくれます。

ドリンクの話からエライ飛びましたが、栄養ドリンクも病院の薬と同じで、一時的な疲れを癒すのには役立つかもしれませんが、四六時中、疲れがある場合は、一度、体全体のバランスを整えないと、疲れはいつまで経っても、とれないということです。

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ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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