実は漢方相談の問診で重要!オタク感覚やいろいろな人生経験
うちの患者さんの中で自分で漫画を書いて自分で販売している方がいらっしゃいます。
実は僕がシナリオを担当している漢方漫画の作者でもあります。
いわゆるヲタの方ですが、その方が友達にうちの店を紹介する時に「先生がガチめのヲタだから、安心して相談できるよ」と紹介してくれました。
「えっ!?ちょっちょっと待って、僕がガチなヲタって安心材料になるの?」
だって、普通、病気を治すお店を紹介するなら、めっちゃ漢方に詳しいとか、漢方だけでなく病院の治療や薬にも詳しい(自分的にはここが自信あったんだけど)とか、そんなとこじゃないの?と咄嗟に思ったのですが、患者さんからある説明をされて納得でした。
確かに漢方ではオタはオタの先生にみてもらったほうがいい!
治療に必要な医療者側の感性や感覚
その方、漫画を書いていますが、昔、漫画の描きすぎで酷い腱鞘炎になったのです。
その時に整形外科に行ったら、医者から「すぐに漫画を書くのをやめなさい!」と言われました。
ところが、ここが問題。
確かに漫画を書いてない人からしたら、「腱鞘炎で痛いのなら漫画を書くのやめればいいじゃん!」と思いますよね。
ド正論だと思います。
でもね。世の中、正論がストレートに実行できてるなら誰も病気になってないのですよ。
この方、同人誌をコミケ(自分の漫画を販売するところ)で販売していて、その販売枠やらなんやらを全部、手配済だったのです。
つまり、ある種の仕事なので、穴を開けられない。
だから、なんとしてでも書かないといけない。
この時のことは僕は知らないのですが、僕もオタだから、そう簡単に書くのやめられないのはよくわかる!
だから、僕の場合は最初にド正論の「炎症が起こっていて痛いんだよ。その炎症は使うとひどくなる」ということを説明します。
そして、「だからやめなさい!」とは言えませんので「書いていたら炎症していくから、比較的、短い時間で休憩を挟むようにしたほうが良い」というアドバイスをします。
この方が仰る通り、同じ感覚を持っていないとド正論だけぶつけて、「そんなの重々ににわかっているわよ。だからどうすればいいのか相談してるんでしょ!」ってなって終了!は寂しいですよね。
そういえば自分もそうだった
僕は昔、左手の人差し指の筋が断裂して拘縮(関節や筋肉が石のように固まる)し、90°以上、曲がらなくなったことがあります。
僕はピアノやギターをやっていて、自分で言うのもなんですが結構、上のランクを目指してやってます。
(ピアノは今、ショパンの革命を練習してます。ギターはコード進行を教えてもらえばその場でアドリブで弾ける感じのレベルです)
そのことも含めて整形外科の医者に相談したら、一言目が衝撃的でした。
医者→『生活や仕事には支障ないんですよね?だったらこれ以上、曲がらなくても大丈夫じゃないですか』
「えっ何が大丈夫?趣味はやっちゃいけないの?」
例えば、この相談を『医療のことを全く知らず医者みたいに仕事にしてない人』に相談して、「事故で曲がらなくなっちゃんたんだから、しょうがないよね」って言われるのは、別におかしくないと思います。
でもね。
僕は、一応、治療しますって看板を上げている専門家に相談しているわけですよ。
それがこの答えじゃ、「じゃあ、自然治癒のままで仕事に支障ないからいいじゃん!っていう答えなら、そもそもお前いらないじゃん!」ってなりますよね。
それを思い出して、「あーそうか、その医者に共有する経験や感覚がないから、なんとか治しましょう!という意志すらもってくれないんだな」と思いました。
『患者さんと先生が感覚を共有する』というのも治療なんですね。
正確に他人の体の状態を知るのは難しい
治療というのは、単に相手の話をなんとなく聞いてなんとなく薬を出せばいいものではありません。
何をしていてその病気になったのか?
どんなきっかけでなったのか?
など、同じ病気や症状でも人によって今の症状に至ったストーリーが違います。
ストーリーが違うと同じ症状でも「重さ」や「酷さ」、「他の病気と関連した複雑さ」などが変わります。
つまり、同じ病気や症状でも治す方法が変わってくるわけです。
病院の治療は実は『症状を一時的に抑えるだけのもの』なので、人それぞれの病気までのストーリーは関係ありません。
今の症状に対してマニュアル的に抑える薬を出して『薬で一時的に症状が抑えられる→薬の効果時間が切れて症状が再発する』これを延々と繰り返すだけを治療と呼んでいます。
西洋医学の理論的にも科学的にも、まだわかっていませんが、『運』がよければ、この症状を抑えるだけの薬で再発しないこともあります。(ただし大体は急性期だけ)
漢方薬の効果の決め手は問診
ところが、漢方薬は症状を抑える効果ではなく、症状の原因である『証』を分析し、この『証』を治すものを選ばないと根本治療になりません。
同じ症状でもその人の状態によって漢方薬の種類が変わります。
同じ症状でも強さや経過している期間、他の症状との関連(全身)も調べないといけないし、おまけにレントゲンや血液検査など科学的な検査は、関係がないので問診が全てになってきます。
だから、『どれだけ正確に全身の状態を聞き出せるか?』
これが治癒率に関わってくるのです。
だから、さっきの例の話のように共有感覚がずれていると問診も正確にとれないし、治すためのアドバイスもズレたものになります。
共有感覚が乏しいと医者のように単に一般的で平均的なマニュアル的正論をテープレコーダーのようにぶちかますだけになっちゃうのですね。
ちなみに保険適用の漢方薬は医者が何を勘違いしているのか、漢方薬が症状を抑えるものだと思って、病名や症状に合わせて選んだりしています。
漢方薬は体質に合わせて選ぶので、漢方薬を選ぶ決め手は『詳細で正確な問診がとれるかどうか?』にかかっています。
ですので共有感覚はすっごく大事だと患者さんから教えていただきました。
僕ができる共有感覚や経験
ちなみに共有感覚として、僕の趣味を紹介しておきます。
■ヲタ:アニメ、ゲーム、漫画、映画。
漫画、常に読んでます。
時々、限定フィギアやラノベや漫画の特装版を買ったりしているレベル。
アニメの劇場版を1人で観に行ったり、推しの声優さんがいます。
今は漢方漫画のシナリオも書いてます。
漫画家さんは何人か治療に来られています。
■スポーツ:サーフィン、スノボ、スケート(ランプに入るレベル)、筋トレ(高重量のバーベル上げてます)
スノボは若かりし頃、プロになろうとしたこともあります。
大会に向けての調整や怪我と練習のバランスなどの感覚は共有できると思います。
筋トレで筋やら筋肉を痛めりそれを治療した経験もあるので、その辺りも共有できるなかな。
■音楽:ピアノ、ギター、声楽(オペラの先生に習ってました)
音楽をやっているがゆえの悩み、共有できると思います。
実際、今までプロのオペラ歌手、ピアニスト、ギタリスト(世界レベルの人)、チェリスト、ヴァイオリニストの方を治療しています。
■料理:和食、中華、イタリアン、フレンチを作ります。
食事のアドバイスなんかは、食材のビタミンやミネラルがどうとか、役立ちそうで役立たない情報ではなく、あなたの体質にとって必要な食べ物を料理単位で紹介したり、料理のコツなど、生活の中に取り入れて実践できる方法でアドバイスしています。
■家庭菜園:今年はコロナの影響でハーブくらいしかやっていませんが、多い時は野菜、果物合わせて30種類以上、育てています。
「野菜のお世話をしていて熱中症になった」などの感覚は共有できます。
■ペット:猫とウサギを飼ってます。
犬は結婚前までで2世代に渡って飼っていました。
一番、ピークの時は子犬を7匹、お世話したこともあります。
猫は喘息の原因などになったりしますので、ペットを飼っているかどうかは重要な共有感覚だと思います。
「それ猫のせいだから猫をなんとかしなさい!」なんてことを平気で言う医者もいますから。
逆に共有できない感覚は、タバコは吸わないのでやめられないとか言っている人のことは正直、よくわかりません。
一応、投資家なのでパチンコなどのモロのギャンブルが好きな感覚は理解できません。
病気の相談にその先生の趣味や感覚なんて、関係なさそうですが、共有感覚が乏しいと患者さんの訴えは理解されていないかもしれません。
漢方相談では特に本ばっか読んで勉強ばっかしてそうな先生の方が多分、治療の腕は悪いと思いますよ。
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