漢方と西洋医学から解明する無月経の原因と治療
「ダイエットがきっかけで月経が来なくなった人」、「4、5ヶ月に1回しか月経が来ない人」、無月経でも、色々なタイプの人がいますが、月経は赤ちゃんを授かるために必要なことなので心配になりますよね。
また、月経に関わるホルモンは、肌のつやや髪の毛のなめらかさにも関わってきます。
僕は不妊症を専門に漢方治療をやってきて、その中で、無月経だけど赤ちゃんが欲しいという人の治療もしてきました。
その経験で月経というものをあらゆる角度から学びました。
今回は、西洋医学の無月経の原因と治療方法について、そして本来の漢方的に考える無月経の原因と漢方薬ではどのように治していくのか、これらの解説をしたいと思います。
比較しながら説明していきますので、この動画を見ればどちらもわかるようになっています。
一般的に病院やネットで「無月経を改善する」と説明されている漢方薬はデタラメな方法で処方されているため、効果があるかどうか以前の問題です。
その問題点も解説しつつ、本来の漢方治療ではどのように治療するのかもあわせてお話したいと思います。
無月経の原因
無月経の原因は、人それぞれです。
中でも、ダイエットによる急激な体重減少は、よくある原因です。
ペットロスの影響によって無月経に陥った人もいましたし、『抗うつ薬』や『抗精神病薬』が女性ホルモンを分泌する下垂体に悪影響を及ぼしている場合もありますし、アスリートレベルの競技系のスポーツをされている人も無月経に陥りやすいです。
その他、「多嚢胞性卵巣症候群」や「子宮筋腫」、「子宮内膜症」、「HPVの感染キャリア」、「早発閉経」などの他の病気が原因という場合もあります。
このように原因は色々と考えられますが、病院ではちゃんと原因を追及しようとせずに、即、ホルモン治療に結びつけようとする傾向があり、その治療方法も問題だらけだったりします。
「過度なダイエットをしていませんか?」くらいは聞かれることがあるかもしれないですが、精神系の薬の服用の有無や、スポーツのことなどは聞かれたこともないと思います。
他の病気がないかどうかをちゃんと調べていないことも問題です。
病院の無月経の治療
病院の無月経の治療は単純で、単にピルなどのホルモン剤を飲むこと一択です。
「ホルモン剤を飲めば、月経が来るだろう」という実に単純で安易な発想です。
この治療方法ですが、正直、治療と呼べるレベルではなく問題だらけです。
たしかに、人工ホルモンを強制的に加えれば、生理のような出血が起こるように視床下部を騙すことができます。
しかし問題なのは、この騙しているということ。
月経というのは、赤ちゃんをつくり、育てるためにある体内のサイクルで、ホルモンは生理の出血が起こるような命令を下しますが、ここには28日間かけて行う、排卵や子宮内膜を厚くするというとても大事な『過程』が必要となってくるのです。
しかし、ピルなどのホルモン剤で起こる出血は、排卵や子宮内膜を厚くする、体温を上げてさらに内膜を厚くしていくという『順序』も『リズム』も全て無視しており、ただ、排卵後の月経後半のようなホルモン状態を人工ホルモンで無理やり作り出して月経に向かわせようとしています。
一連の28日間で作られる『順序』も『リズム』も『必要なこと』も全て無視していますので、ピルで起こる出血は、厳密には、月経ではなく、単なる『ピルという薬剤による不正出血』でしかありません。
確かに止まってしまった月経を復活させるきっかけ作りには役立ちますが、ピル自体の出血は単なる不正出血なので、こんな状態では、本来の目的である子供が授かれるわけがないし、荒れた肌やパサついた髮も綺麗にはなりません。
『出血さえ起こせれば、それが無月経治療のゴール』というわけではないのです。
それどころか、元の自分の持っているホルモンリズムと喧嘩して、余計に体調が悪くなり、「嘔吐」や「ホットフラッシュ」、「頻繁な不正出血」など、ホルモン剤を飲む前よりも体調がひどくなることもあります。
いずれにしろ部分的なホルモンの補充を行なっても、本来の問題からみて不足している部分がありすぎて、出血があったとしても、あまり意味がないということですね。
病院で無月経の治療を行うのであれば、3ヶ月ほどは処方されたホルモン剤を飲んでみて、その後、ホルモン剤をやめて、自力で月経が起こるかどうかの様子を見てみましょう。
やっぱりホルモン剤を飲まなければ、月経が来ないというのであれば、それは『単なる薬剤性の不正出血』で、自分の体は何ら自然月経が起こる方へ回復していないので、その治療スタイルを続けても無駄だと思われます。
漢方的な無月経の原因
漢方では、無月経になる原因は人それぞれ違うと考えます。
一人一人の状況を細かく分析していきます。
例えば、ダイエット後に無月経に陥った場合、
「ダイエットを行ったから」と漠然と考えるのではなく、「ダイエットによって、月経に必要な血が不足したのか?」、「消化器が弱りきって血を作り出すことができないのか?」とその人自身の体がどういった状態かを調べて原因を探します。
ペットロス後であれば、気の滞りや気の変調といって、気の巡りの関係を分析していきます。
つまり、その人、その人によって色々な原因が考えられるので、月経が途切れた前にどんなことがあったのかを思い返してもらい、それが具体的に体にどんな影響を与えたのかを、体質と合わせて考えていきます。
漢方を使っての治療
どの種類の漢方薬にも、ホルモン剤のような成分は含まれていません。
医者や一般的な漢方薬局では、病名や症状を当てはめて漢方薬を選ぼうとするのですが、 漢方薬は病名や症状などは関係なく体質を分析して、その体質に合わせて漢方薬を選びます。
もし、無月経に効く漢方薬などと説明していれば、それは嘘の情報になります。
『体質』を見極めるためには、全身の症状や状態を調べます。
ちなみにうちでは、全身55項目、250箇所のチェック項目で、あなた自身の体質を分析していきます。
無月経と言っても、原因は、本当に人それぞれなので、『誰の無月経にでも効く漢方薬』なんて探すことができません。
全身の症状や状態から体質を分析し、無月経になった前に、どんなことがあったのか、どんな環境だったのかを調べていきます。
最初は、傾向を見ていきます。
「ダイエットから血虚という血の不足を起こしている」場合もありますし、「仕事のストレスと引越しが重なって、心身ともに疲れきって気滞と虚労を起こしている」なんてこともあります。
これは、予想のつけようがなく、その人自身の症状、状態、環境を細かく聞いていくしかありません。
ですので、うちの問診は、聞く項目が多いのです。
徹底的に調べていくと、『その人自身』、『その人独自の原因』が見えてきます。
ある人は、血虚と体力不足で月経を起こすだけのエネルギーがないのかもしれません。
この場合の漢方治療は、血を増やし体力を補っていく漢方薬を選びます。
また、ある人は、ストレスで気が滞り、冷えて血の巡りが悪くなっていることが原因かもしれません。
この場合、行気と言って気を巡らせて、体を温めて血の巡りをよくする漢方薬を選びます。
漢方薬の場合、病名や症状などではなく、原因がわかれば、その原因に対してフォローしてく漢方薬を選べば良いだけなので、漢方の治療というのは、原因を調べることができた時点で、ほぼ、確定します。
逆に原因がわからないのであれば、漢方薬を選ぶことはできません。
病院での無月経の治療は、人工ホルモン剤で偽物の出血を起こして、月経が復活したかのように騙すことです。
漢方の治療は、月経を起こせなくなった体の原因を徹底的に調べて、それを1つ1つ修復し、自力で月経を続けていける力をつけることです。
この時に注意していただきたいのは、漢方は『体質を分析して選ぶもの』ですが、漢方薬を扱っている99%の医者や漢方薬局は、体質を分析できません。
つまり、まともに漢方薬を選ぶことができません。
今回のお話は、あくまで『全身の症状』、『状態』、『環境』、『無月経に陥った原因』を徹底的に分析して、体質を判断した上で漢方を選んだ場合は、治療になるというお話です。
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