漢方薬相談ブログ

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子宮筋腫の原因と治療を漢方と西洋医学の両方から解明する

子宮筋腫は、ひどくなると、子宮全部を手術で取り除かないといけなくなる病気です。

漢方的にみていくと子宮筋腫はなりやすい傾向の体質があったりします。

また子宮筋腫は、閉経するまでは、ホルモンリズムと共に大きくなっていく傾向があります。

今回は、子宮筋腫の原因と治療を西洋医学と東洋医学の両方から分析してみたいと思います。

東洋医学では、漢方薬を選ぶ前に体質を原因を分析しますので、これは同時にあなたが子宮筋腫になりやすい体質なのかもわかります。

ご自身の体質が子宮筋腫になりやすいのか、その症状や体質の傾向もチェックしてみてください。

子宮筋腫と原因

子宮筋腫とは、良性の子宮腫瘍です。

45歳までに10人中7人に子宮筋腫ができる可能性があるとされています。

肥満傾向の人に筋腫ができやすいとも言われています。

非常に小さな腫瘍が1つ、2つできる人もいれば、大きなものだとバスケットボール大まで大きくなるものもあります。

世界的な医学書であるMSDマニュアルや他の医学書を調べてみると、『子宮筋腫の原因』は書かれていませんでした。

何かの病気になると、原因を知りたい人が多いと思いますが、今回の子宮筋腫に限らず、西洋医学では、ほとんどの病気の原因は不明です。

子宮筋腫の原因はわかりませんが、発生するメカニズムとしては、月経に関わるホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌が多くなり血中濃度が高まると発生しやすくなるのではないか?と考えられています。

実際のところ、原因も発生のメカニズムもわかっていません。

漢方的に原因を考えると、血の巡りが悪くなると発生するのではないかと考えられます。

子宮は、月経前半は血の巡りを活発にして、どんどん子宮に血をためていきます。

月経後半は、子宮に血をとどめます。

これを漢方的にみていくと、前半は血の巡りが良い状態になっていて、後半は、血の巡りの悪い状態になります。

健康であっても、月の半分で正反対の動きが体の中で起こりますので、女性は血の巡りが悪くなりやすいのですね。

そして、この血の巡りが悪い状態が強い人に子宮筋腫になりやすい人が多いです。

子宮筋腫の症状

子宮筋腫があるかもしれない代表的な症状としては、つぎのものがあります。

『月経時の腹痛』
通常の月経痛よりも痛みが激しくなります。
意識を失うくらいに酷い痛みの人もいます。

『不正出血』
出血が異常に多くなってきます。子宮筋腫が大きいほど出血が多くなる人もいます。
出歩くことができないくらい大量に出血する人もいます。

『貧血』
出血が多すぎて貧血に陥ります。

『骨盤の痛み』
子宮筋腫により、骨盤が圧迫され痛みが出たりします。

『頻尿』
子宮筋腫により、膀胱が圧迫されて頻尿になります。

『尿が出ない』
子宮筋腫により、尿路が圧迫されて、おしっこが出し辛くなります。

『お腹の張り』
子宮筋腫により、お腹が張って苦しくなります。

『便秘』
こちらも子宮筋腫によって、大腸が圧迫されて、便秘がちになったりします。

『不妊症』
筋腫があることによって、内膜の着床を邪魔したり、卵子や卵管の通り道を防いだりします。

漢方では、体質は、人それぞれ微妙に変わってきますが、『上熱下寒の証』という原因の方が多いです。

上熱下寒の証の方は、足は冷えて、首から上はのぼせやすいという症状の組み合わせが多くなります。

その他にも頭痛や耳鳴りを起こすことも多いです。

本来の漢方では、子宮筋腫という病名や症状に合わせて漢方薬を選ぶわけではないので、漢方薬で治療する場合は、一人一人の体全体の症状や状態を分析します。

西洋医学での治療

西洋医学での治療は、初期で小さければ、ホルモン剤を使います。

ホルモン剤によって筋腫が縮小するように仕向けますが、思い出してもらいたいのですが、基本的には子宮筋腫は、西洋医学的には原因がわかっていませんし、ホルモンというのは、人それぞれのホルモンリズムを持っているのですが、そこに強制的に人工ホルモンである薬を放り込むと、余計にホルモンリズムがおかしくなる人もいます。

のぼせや嘔吐、ニキビだらけになったり、太りやすくなったり、異常な汗が出る更年期障害的な症状が出る人もいますし、ホルモン剤を飲んでも、少しも筋腫が小さくならないことも珍しくないです。

小さくならなければ、手術となります。

できている位置や大きさ、数によっては、筋腫の部分切除で済みますが、子宮の至る所にできていたり、筋腫が大きすぎると、子宮全体を取り出すことになります。

部分切除は、できてしまった筋腫を取り除くだけで、根本的には、血の巡りの悪さが筋腫の発生に関わっているので、時間が経つと、また筋腫ができて、結局は「子宮全体を摘出する」ことになったりすることもあります。

漢方が考える子宮筋腫の原因と治療

西洋医学的には、原因がわかりませんが、東洋医学的に分析すると、大きくは、血の巡りが悪くなりやすい体質の人が多いです。

『血の巡りが悪い』といっても、色々なタイプと色々なレベルがあります。

例えば、漢方では、血熱といって、血に不要な熱がこもって血の巡りが悪くなっているタイプとその正反対で、冷えて血の巡りが悪くなっているタイプもいます。

当然、どちらも合わせるのは違う種類の漢方薬となります。

また、どれくらい血の巡りが悪いのか?その強さを判断して、漢方薬を合わせることも重要です。

血の巡りは「活発にすればいい」というものではありません。

子宮筋腫の方の場合は、単純に血の巡りだけを活発にしていくと、月経時の出血がより増えたり、痛みが強くなったり、貧血が強くなったりしますので、この辺りは、その人の状態に合わせて漢方薬を合わせていく必要があります。

この辺りの匙加減が難しく、血をどんどん巡らせないと根本的には治っていきませんが、どんどん巡りらせると出血と痛みが増すという状態にもなりますので、単純に血の巡りを促すのではなく、その人の体質をしっかりと分析してバランスをよくみて、漢方薬を合わせていく必要があります。

また、同時に発生している症状にも対応していきます。

漢方薬は何か1つの効果ではなく、全身を調整していくことが目的ですので、便秘や頻尿、おしっこが出ない、手足の冷えなどの症状も考慮して、血の巡りを中心にして、その他の症状の調整もできるように全身の症状や状態を調べて総合的に判断し、その体質にあった漢方薬を選んでいきます。

まとめ

西洋医学における子宮筋腫の原因・発生するメカニズムは、何もわかっていません。

治療はホルモン剤を飲むことから始めますが、全く筋腫が小さくならないどころか、余計に色々な副作用に悩まされる人も珍しくありません。

またホルモン剤も手術も筋腫ができやすい体質を治すわけではないので、子宮全部を摘出しない限りは、閉経まで何度でも再発します。

漢方の場合は、筋腫を小さくしていくことだけでなく、筋腫ができない体質にしていくことが、最終的な目的です。

また、他にも色々な症状を併発していることが多いので、それらの症状も一緒に治療していきますよ。

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ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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