漢方薬相談ブログ

漢方薬相談ブログ

ニキビ(尋常性痤瘡)によく使うマニュアル漢方薬

医者の使っているメーカーさんからもらったマニュアルやネットショップやドラッグストアなどでニキビで効くとされている漢方薬の本来の効果を紹介します。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

この漢方薬が合う体質の人は、『瘀血の証』『気の上衝の証』を持っている人で、少陽病位という病気レベルのランクと体力がやや強い傾向の方に使うものです。

効果は血の余分な熱を取り去り、血の巡りを促して、体上部の気を下げます。

体上部の血と気の巡りが整えば、ニキビは引いていきます。

例えば、冷えが強い陰性の瘀血の証の人は、この漢方薬とは正反対の体質なので、桂枝茯苓丸を飲むことによって、ニキビは、よりヒドくなります。

ちなみに薏苡仁は、水の巡りを整える利水の性質のものなので、どちらかというと膿まないような肌色に近いイボに使うもので、ニキビの場合は、イボというよりも湿疹なので、的外れではないかと思います。

肌色質の膿まず赤くならない、小さなニキビの場合は、薏苡仁を加えることによって良くなります。

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

この漢方薬が合う体質の人は、『上焦の熱証』を持っている人で、肩から上に熱がこもっている人です。

少陽病位という病気レベルのランクと体力が強い傾向の方に使うものです。

逆にいえば、上焦の熱証という証しかないので、月経リズムとニキビが関係していたりすれば、この処方の効果では不足すぎます。

効果は、肩から上の熱を体の下へと降ろします。

『男性のごく初期のニキビ』なんかは証も複雑に発生していませんので、良く効くことがあります。

効果は清熱という熱を鎮めることですが、胃腸の弱い人や冷えのある女性は逆に冷やされることによって副作用になることがあります。

熱を鎮めることによってニキビがなくなります。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

この漢方薬が合う体質の人は、『上焦の熱証』『上焦の熱証による精神不安定の証』を持っている人で、熱が強く、皮膚が乾燥気味になっている人で、それに精神症状が伴っているということが重要です。

少陽病位という病気レベルのランクと体力がやや強い傾向の方に使うものです。

気をつけなければいけないのは、精神不安定の証というには『ストレスがあるか?ないか?』ではありません。

漢方では精神状態もいろいろなタイプに分けられます。

荊芥連翹湯で設定されている精神不安定の証は、肝の臓の緊張型のストレスを持っている人です。

効果は、皮膚表面を温めて新陳代謝を促し、皮膚の状態を治しますので、温めてはいけないタイプの場合は、ニキビや湿疹が荊芥連翹湯の影響で爆発してひどくなります。

ニキビに効く漢方薬というものはない

漢方薬の効果や目的は気や血、水の巡りを整え、臓器の働きを調整します。

体の中のいろいろな要素の偏りがなくなれば、血の中に異物が残ったりせず、免疫などのアレルギー反応も正常になるため、ニキビや湿疹が発生したりしないのですね。

どの漢方薬なら、ニキビに対して効果が高いなどといったこともありません。

『ニキビに効果のある漢方薬』を選ぶのではなく、『その人独自の病的体質を治すことのできる効果のある漢方薬』を選ぶことが必須ですので、ニキビで良く
使用される漢方薬は、これだけでなく、他にも何十種類とあります。

【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ツムラ医療用漢方製剤マニュアル
◯オースギ医療用漢方製剤マニュアル
◯漢方方意辞典:緑書房
◯漢方診療医典:南山堂
◯漢薬の臨床応用:神戸中医学研究会
◯中医処方解説:神戸中医学研究会

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

著者の詳細情報はこちら

FacebookTwitter

関連した記事

ニキビ(尋常性痤瘡)を漢方薬で治す方法
漢方薬にニキビを直接、治す効果はありません。ではどうやって漢方ではどうやって治療するのでしょうか。