漢方薬の本当の効果は病気にならない体質をつくりあげること
僕とうちの家族は、常に漢方薬を飲んでいて、よく自分や自分の家族の漢方治療のことを書いています。
常に漢方薬を飲んでいるので、ひょっとすると、病弱なんじゃないかと思われているかもしれないですが、特に何かの病気はないし、どちらかというと、サーフィンに行ったり、スケートしたり、月水金は、バーベルを上げてたりと、体育会系的に元気です!
そもそも、一般的に漢方はものすごく誤解されていると思います。
漢方薬は『病気になったから飲む』と思われているのではないでしょうか?
漢方の医学理論を全く理解できていない医者が、症状を抑える目的で漢方薬を処方していたりしますので、「治療のため」のイメージが強いと思います。
もちろん、漢方薬は治療として使えるのですが、真の漢方治療は、そこじゃないのですよね。
今回は、この漢方治療の真の目的を紹介したいと思います。
漢方の世界では病気という考えがあいまい
漢方と西洋医学の病名、病気は、何の関係もありません。
西洋医学の世界では、「健康か?」「 病気か?」の2つに1つに分けようとしますが、漢方の世界では、「健康か?」「 病気か?」という2つに1つという考え方がありません。
漢方がみているのは、病的な体質です。
病的な体質というのは、何かの病気になる手前などではなく、『日々の中でも常に不調が起こっている』という考え方です。
逆に、漢方では、『体の状態が完璧な健康な人』なんて、存在しないという考え方でもあります。
そして実際に完璧に健康な人として生まれてくることは、ありません。
何かしら弱点を持って生まれてきます。それが体質です。
仮に病気知らず、完璧な健康人間がいたとしても、そんな人は、25歳位までじゃないでしょうか。
病院での病気というのは、『すでに体のどこかが壊れてしまっているかもしれない状態』で、漢方では、病気を治すのではなく、壊れる前に治します。
西洋医学では、普段は健康だけど、何かのきっかけで、病気になって、それが治って、また健康に戻って…と考えるのですが、そもそも体全体の症状をみていくと日々、何かしらの不調が起こっています。
一見、取るに足りない症状も、症状というのは、体のシステムの何かの不調を知らせようとしてくれているので、小さな症状でも、それがある限りは、健康ではないということです。
例えば、鼻水が止まらない鼻炎という症候、病名にして、病院では、一時的に鼻の炎症を止めて、症状をなかったように誤魔化しますが、漢方では、「鼻水が異常に出てしまう」、という異常自体の原因を探すために体全体の状態を分析します。
たとえ、「鼻水」という1つの症状でも、『鼻だけでなく、体のシステムのどこかがおかしい!』と考えて、メンテナンスするのですね。
病院で「何かの病気」を診断されるというのは、実は『体内機能が壊れてしまって手遅れに近い状態』で、そこに至るまでに、鼻炎や頭痛、耳鳴りなど、体は細かな症状を発生させて、いろいろと知らせてくれているのですが、感覚が鈍い人は、体の部品が壊れるまで、わからないのです。
ちなみに傾向的には、男性は、色々な症状を感じていても、症状を症状として感じない人が多いです。
どうしようもなくなってから…つまり、病気になるまでほったらかしの人が多いです。
女性は、月経があるためか、自分の体をメンテナンスするべきだと考える人が多い傾向があります。
体が壊れるまえに治す漢方薬
病院で治療するというのは、壊れたか、壊れかけた状態を薬で誤魔化し続けているということをしているだけです。
漢方の古典では、病院的な発想の治療に対して、すでに3千年前に書かれあり、『喉が乾いてから井戸を掘り始めたり、戦いが始まってから兵器を製造するようなもので、遅きにすぎる』と書かれています。
ちなみに、この時代、すでに悪くなったことが発覚してから治す医者を『一番、位の低い下医』とよんでいました。
『症状が出てから、症状を止める』まさに今の医者のやっていることですね。
もう一つ、すごいのは、この時代にすでに『病ありて治さざれば、中医を得』と『病気になって医者にかからなければ、それだけで中レベルの医者にかかったものと同じ効果がある』という皮肉があったのです。
いつの時代も病気になってからしか治せない程度の低い医者がたくさんいたのでしょう。
病院の治療では、根本的に治ることがありません。
アトピーとか、糖尿病の治療なんて、典型的な、ごまかし治療ですよね。
体質を常に良い状態にしておく漢方薬
うちで漢方薬を続けてくれている患者さんは、このことを知っているため、病院で病気だといわれなくとも、『日々の自分の体の様子』に耳を傾けて、僕に報告してくれます。
うちでは、病院みたいに、すでに起こってしまった、症状を後追いで止めようとするような下の治療はしません。
報告してもらった症状から、体全体のシステムがどうなっているのかを推測して、正しくシステム運行がされるような効果のある漢方薬を選びます。
それが、漢方薬と体質を合わせるということですね。
うちの患者さん達は、そこらの医者よりも一歩先を行っていまして、体が壊れないように日々、メンテナンスしているのです。
「病気にならないように」というよりも、ある程度の年になってくれば、健康的な生活を送っていても、日々、体のあちこちが悪くなってくるので、『壊れて取り返しがつかなくなる前に細かく治している』といった感じです。
人間の体だって、所詮、『物理的消耗品』なのです。
体のあちこちに問題が起こり、それが、多くなると、そんな簡単に修理はきかないのです。
なんとなくの疲れはいろいろな問題が関わっている
日々の疲れは、実は、体のあちこちの小さな問題の足し算で起こっています。
栄養ドリンクを飲めば、元気!なんてそんな単純な方法では実際は解決しません。
あれは、エネルギーの原料をぶちこんで活性化させているだけなので、いわば、元気と寿命の前借りなんです。
本来は、あちこちの小さな問題を調整すれば、すごく元気になるのです。
車で言えば、「全部のネジを締め直す」とか、「タイヤの空気をちゃんと入れ直す」とか、「部品全部に油を差し直す」みたいな。
ハイオクいれて、ガンガン、アクセル踏めば、元気に走ります!は、やっぱり、ニセモノの元気なのですね。
漢方上級者の目指すところは若返り
漢方薬を飲み始めるきっかけは、病気の治療かもしれないですが、上級者になってくると、『生まれつきの弱点や日々の生活疲れや老化で悪くなってくる体を漢方薬で若返らせる』という目的で飲み続けることも可能です。
うちの患者さんは、すでに、そのステージで飲まれている漢方上級者が多いです。
ちなみに実際に漢方治療の目的は、少しファンタジックに聞こえますが、不老不死の仙人を目指すことです。
最初、「嘘くさ!」と思っていましたが、自分が漢方薬を飲み続けて、いろいろな患者さんを治していると、「本当に目的が不老不死の仙人なんだ」と思うようになりました。
実際に僕は現在、20年前よりも体調がいいことを体感しています。
(心臓はどんどん衰える消耗品なので、体力はなくなりましたが)
漢方薬を飲んでなければ、こんなに日々、いろいろと活動できてないんじゃないかと思っています。
ただし、こういった漢方薬の使い方ができているのは、しっかりと体質を分析して、その体質に合わせて選んだ漢方薬を飲んでいる場合のみです。
医者がやるような病名や症状を当てはめてマニュアルから選んだ漢方薬だと無意味どころか、かえって体質が悪くなることもあるのでお気をつけください。
同じ漢方薬でも次元が違います。
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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方の歴史:大修館書店
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社