厚生労働省発表:飲み続けないほうがよい薬から薬の問題を考える
厚生労働省が、飲み続けてはいけない病院の薬の実名を発表しました。
なぜ、そんな発表があったかというと、日本は、高齢化で、病院の薬が負担になる人が多くなっているのに、病院では、1人の患者さんに大量の薬を処方することが、ドンドン増えているからです。
そういった多剤処方の問題や、薬と薬の飲み合わせも、実際にはゴチャゴチャになっていて、医者も把握していないこともあり、厚生労働省から具体的に発表があったのです。
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厚生労働省発表:高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)について
180529_医政安発0529第1号・薬生安発0529第1号_高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)について(都道府県)
指針は高齢者向けとなっていますが、そもそも、なぜ、たくさんの薬を飲むことが危険かというと病院の薬は所詮、化学合成物質だからです。
薬が体内で使えるようにするためには、肝臓や腎臓に負担をかけます。
となると、老化で肝臓や腎臓が衰えてくる老人には、正に薬は毒にもなってくるわけで、やたら効果だけに注目して、飲みまくっていいものでもないわけです。
「なんだ、高齢者の話か」と思われました。
とんでもない!
薬が肝臓や腎臓に負担を与えるのは、高齢者のみではありません。
若い人の肝臓や腎臓にだって、負担を与えます。
また、最近は、子供にも大量に薬を処方します。
この間もうちの患者さんの4歳の娘さんの咳に4種類も薬を出していました。
若い人だって、肝臓や腎臓の負担はあるし、子供は老化ではないですが、成長過程で、腎臓や肝臓の機能も大人ほど、高くなかったりするので、ある意味、高齢者と同じように考えてあげないといけない部分があると思います。
そして、病院の薬には、まだまだ問題があります。
薬は再発前提の一時的な効果
たくさんの薬を処方することも問題ですが、そもそも、病院の飲み続けさせることは大きな問題です。
なぜなら、病院の薬は、対症療法といって、『薬の成分で症状を一時的に抑えるだけのもの』だからです。
薬の成分で、一時的に抑えているだけなので、薬の成分が、体内からなくなったら、また症状は再発します。
(薬を飲んだら症状が抑えられる)→( 薬の成分が腎臓から出されたら症状は再発する)
これを延々と繰り返します。
ですから、飲ませ続けるのです。
例えば、アトピーに使うステロイドは、免疫を抑制します。
免疫を抑制し、炎症を抑えるので、かゆみは治ります。もちろん、一定時間だけ。
ここで問題なのは、アトピーを発生させる根本的な問題には何一つ触れていないことです。
自然に何の理由もなく、炎症反応が高くなって、アトピーになったわけではありません。
内臓機能の問題やその内臓機能は、食事や睡眠、ストレスの影響などを受けているわけです。
炎症が反応だけが、いきなり高くなったわけではありませんので、炎症反応を一時的に抑えるステロイドを使っても、本当の原因には1mmも触れていません。
本当の原因には触れてもいないので、当然、いくら塗り続けても根本的には治りません。
問題は、まだまだありますよ。
病院の薬は副作用があって当たり前
病院の薬の問題は、副作用です。
副作用って、『運の悪い人にたまたま起こるもの』と思っていませんか?
病院の薬は、表の作用と裏の作用があります。
例えば、頭痛を抑える鎮痛剤は、痛みを止める作用と胃粘膜を作らなくさせて胃もたれさせる作用があります。
ステロイドは、7つ以上の副作用がありますが、大きくは、炎症を抑えて、湿疹やかゆみを抑える作用と免疫を抑えて、ウィルスや菌が原因になる病気になりやすい作用があります。
要するに本来の副作用は、薬にあるいくつかの作用の都合の悪い作用を副作用と呼んでいます。
誰かに、たまたま起こるものではなく、普通の効果も副作用も同じだけあるのです。
でも、医者は、都合の良い方に目を向けさせて、副作用は滅多に起こらないものみたいな雰囲気で薬を処方しています。
残念ながら、良い効果と同じだけ、都合の悪い作用も効果があるのです。
当然、都合の悪い方の効果は、徐々に体を悪くしていきます。
病院の薬は、肝臓や腎臓の負担が高く、作用も一時的に症状を抑えるだけで、根本治療になりません。
作用には、気づかないだけで悪い作用もあります。
悪いことづくめの感じですが、悪いことばかりではありません。
一時的に痛みを抑えたり、炎症を抑えたりすることが必要なこともあります。
つまり、病院の薬は、状況に合わせて、一時的に使用するものであって、病院に通い続けて、飲み続けるものじゃないのですよ。
僕が不思議なのは、作用機序からいけば科学的に飲み続けても根本治療にならないどころか、肝臓、腎臓負担や同時に起こっている副作用を考えると飲ませ続けるものじゃないことを医者が一番、理解しているはずなのに、なぜ、通わせ続けるのかが不思議です。
もちろん、自分の自然治癒力では健康を保てない手遅れな人は、薬を飲み続ける必要がありますが、一時的に、例えば1週間分くらい薬を飲んでもらって、薬をやめて治らなかったら、その後は、いくら飲み続けたって、その病気が治らないことは誰よりも知っているはずなのに、なぜ、ダラダラと通わせるのでしょうか?
やっぱり儲けのため?
医者の勘違いした漢方薬の使い方
実は『一時的に症状を抑えることしかできない対症療法の薬』ということはわかってるのだと思います。
なぜなら、最近は漢方薬を処方するからです。
でも、これもさすが、医者!
とんでもない勘違いをおこして漢方薬を処方しています。
漢方薬は、病院の薬のように症状を抑えるものでもないし、症状を抑える成分が含まれているわけでもありません。
例えば、漢方的な体質を分析できない医者(多分、ほとんどの医者)は、頭痛に五苓散をマニュアルに処方しますが、五苓散に痛みを抑える成分があるわけではなく、水の巡りが悪いことが原因の頭痛であれば、五苓散で水の巡りを整えて頭痛がなくなります。
呉茱萸湯なら、呉茱萸湯に頭痛を抑える成分があるわけではなく、胃の冷えを温めることによって、そこから派生した頭痛をなくすのです。
根本的な原因が違っていたら、五苓散を飲んでも呉茱萸湯を飲んでも頭痛は治りません。
漢方の場合は、頭痛を抑える成分で考えるのではなく、どんな原因(証)なのかを全身を分析して、考え、選ぶのです。
それを何の根拠もなく、ツムラなどの漢方薬メーカーから、もらったマニュアルをみて、病名と症状に対応しているかのように書いてある漢方薬を選びます。
根本的な治療になるはずの漢方薬すら、病院の薬と同じようにわかりやすい1つの症状や目先の一時的な効果でしか考えられないのです。
当然、こんな扱いで漢方薬の選び方で効果を発揮するわけがありません。
日本は、薬の消費が世界一、多いと言われています。
まるで、患者さんが薬が好きかのように説明されていることもありますが(確かに高齢者は薬が好きかも)、そもそも、ただの一時的な対症療法の薬を正しく説明せず、正しく使わない医者に問題があるのではないかと思います。
漢方の医学理論を勉強しないで、全身の状態から、漢方的な体質も分析しないで、マニュアルだけで同じ種類の漢方薬を処方し続けることからも、医者の本質がみえるような気がします。
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