漢方薬相談ブログ

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病院の不妊治療の妊娠率、漢方の自然妊娠率について

不妊治療専門病院の妊娠率

不妊治療の病院の全国の妊娠成功率って、いくら位、あるかご存知でしょうか?

全国平均で『約30%』くらいです。

それぞれの不妊治療の病院での「当院での妊娠の確率」を見ても大体、そんな感じですね。

うちの嫁さんは、実際に大阪堺市の某不妊治療専門の病院で働いていたのですが、その時の経験から「病院の実際の現場では妊娠率はせいぜい20%いくかどうかじゃないかな」って言ってました。

「ヘタするともっと低いかも…」とも。

妊娠の成功率が高い病院であれば「アッ!ここ妊娠率高いから私も妊娠しそう!」って思っちゃいますよね。

でも、あの妊娠の確率って、残念ながら2つの大きな問題があって、実はその人の期待通りにはならないと思うのです。

なぜなら、病院が発表している妊娠率って妊娠陽性反応率であって出産率ではないからです。

「それの何が違うの?」と思われるかもしれないですが、実はすごい違いがあります。

不妊病院の妊娠率の問題点

『妊娠の成功率として出しているんだから問題ないんじゃないの?』って思われますよね。

せっかくの期待に水かけるようで申し訳ないですが、問題アリアリなのです。

1つめの問題は根本的な問題ですが、そもそも妊娠成功率が低すぎ!

冷静にみてみましょう。

妊娠成功率って30%ですよね。

これを逆からみてみましょう。

単純に考えたら100人の人が病院で不妊治療したら70人の人が失敗する治療

「成功するか?」「失敗するか?」の半々の50%より低いのです。

普通は7割も失敗するものに賭ける人はいません。

2つ目の問題は、確率って不妊治療を望んで来院した人の総数から妊娠した人を単純に割っているのですが、計算がざっくりすぎ!

最近は、30代の人の妊娠率とか、40代の人の妊娠率とか年代別にわけたりしていますが、その比較する条件が…

1 不妊症である。

2 30代である。

っていう2つ位の項目です。

ここも冷静に考えてみましょう。

「自分は不妊症である」+「自分は30代である」=「この病院は30代の妊娠成功率が33%と、他よりも高い確率なので妊娠する」ってこんな、計算式、成り立つわけがありません!

「自分も30代だから、この病院で妊娠できる確率は高いかもしれない」と他人の妊娠率と自分を一緒くたにみていますが、すでにその病院で妊娠を成功させた人とのあなたの共通点は『不妊症』という、ざっくりとした「症候」と「年代」のたった2つだけ

不妊症といっても、年代など関係なくいろいろな人がいます。

  • 月経が昔から3ヶ月に1回しか来ない人。
  • ホルモン剤を飲んでも何の副作用も感じない人。
  • ホルモン剤を飲んだら、吐き気や微熱が出る人。
  • 卵巣嚢腫がある人。
  • 子宮内膜症がある人。
  • 甲状腺の病気など他の病気がある人。

不妊症という定義でくくってるから、一見、他の不妊症の人も自分と同じような状態に感じますが、その病院で妊娠を成功させた人は不妊症というざっくりした状態以外は『何一つ共通点のない人』かもしれません。

不妊治療の病院は体質に合わせた治療をしません。

全国、どこの病院でもほぼ同じ治療をします。

ホルモン剤も「作用が強いか、弱いか」くらいの差しかなく、治療の種類や方向性は、どこの病院に行っても一緒なんです。

つまり、どんな体質や状況の人であろうと一律、同じ治療をした結果、『妊娠を成功させる人』が30%なんです。

なので、この確率って冷静に考えたら「自分も妊娠できること」とは関係のない確率なのです。

『やってみて、うまくいくかもしれないし、うまくいかないかもしれない』って賭け事レベルの確率としての参考のものです。

病院がダメってわけじゃないですよ。

ただ、一般的に期待が過剰なのです。

病院の妊娠率は『あなたが思っているような期待に応えるようものではない』ということです。

漢方薬の妊娠率は?

うちで相談する時もよく『先生のところでは妊娠する確率はどれくらいですか?』って聞かれます。

うちも昔は「妊娠している人が、たくさんいるんだから、そろそろ妊娠確率出してみようかな」って考えたことがあるんですが…やめました。

だって西洋医学の妊娠成功率でも患者さんにとっては、意味がないですが、漢方だとより意味がないからです。

なぜなら、漢方は『一人、一人の状態に合わせた違った治療』をするからです。

例えば、不妊治療の病院はマニュアルだけてみテキトーに不妊症だったら、当帰芍薬散とか温経湯とか処方しますが、そんな簡単な処方で妊娠するなら、日本から不妊症の人なんていなくなっているはずですよね。

本来の漢方の場合は、不妊治療の病院のように、一律、みんなと同じ治療をするわけではないので、仮に妊娠率を出したところで、他の誰かに当てはまるかどうかは、全くの別問題になります。

参考にもなりません。

漢方で妊娠率を出せない理由

漢方は一人一人の体質に合わせて治療します。

『不妊症』というザックリした状態なら共通する人は、たくさんいると思いますが、体質が共通する人なんていません。

そもそも「不妊症」という症候も、体の状態や体質を表しているのではなく、ただ単に『なかなか赤ちゃんを授からない』ということを医学用語的に言ってるだけです。

漢方では、バラバラの体質の人に、そのバラバラな体質に合わせた治療をします。

「あの人の場合は、こういった方法で」

「この人の場合は、ああいった方法で」

全部バラバラ。

漢方の治療は、西洋医学のような一律、みんな同じ治療をしません。

バランスを崩してしまった、あなたの体質を元の健康な体質になるようバランスを整えるのです。

月経周期だって、漢方治療なら漢方薬の力で28日周期に強制的に変えるわけではありません。

その人の体質が持っているベストな月経周期を目指すのです。

だから過去に『月経周期25日で妊娠した人』もいるし『月経周期34日で妊娠した人』もいます。

あなたのベストな月経周期は平均的な『28日周期』とは限らないのです。

ただ、言えることは、漢方の不妊治療は、ちゃんと自分の体質に合わせて治療すれば、『あなたにとってベストな月経周期』となり、自然妊娠します。

だから、うちでは『41歳で何百万円かけて体外受精(IVF)で失敗した人が病院の治療諸々、全部やめてうちで1ヶ月半で妊娠した』ことは、めずらしくもないことです。

逆に『31歳で月経周期28日、ばっちり2層性に分かれているけれど、他の病気があり、ご主人は非協力的だった方は妊娠までに3年かかった』こともあります。

本当に人それぞれなのです。

ただ、うちは、どんな状態であっても、来てくれた人の100%の自然妊娠を目指します。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
不妊治療のめぐる現状(厚生省)
不妊治療 理想と現実
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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