漢方薬相談ブログ

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漢方薬は3種類の治療方法から最適なものを選ばなければいけない

漢方薬は治す病気や症状などによって3つの治療方法があります。

1 慢性病を治す。

2 日々の体のチューニングを行う。

3 急性病を治す。

ただ、漢方薬を使って、この3つの治療方法ができるのは、あくまで漢方薬を漢方の医学理論に則って、病的体質である証を見極めて使える先生のみです。

よく医者がやっているような、西洋医学の病名マニュアルで漢方薬を選んだり2、3の症状をあてはめてマニュアルで選んでいる先生では、こういった使い方はできないし、そもそも『証』を見極めてなければ漢方薬の効果はありません。

その点はご注意ください。

慢性病を治す。

一般的には漢方薬は体質改善とか、元の体質から改善して、根本的な治療するようなイメージがあると思いますが、これが漢方薬らしい基本的な使い方に近いものです。

厳密には、生まれつきの体質を変えて治すのではなく、現在の病的体質である「証」を漢方薬で調整して、長い間、悩んできた病気や症状を根本的に治します。

漢方では西洋医学の病名は何の関係もありません。

なぜなら、東洋医学と西洋医学は何の接点も共通点もないからです。

なので、逆に西洋医学の病名診断がなくても、病院で原因が不明だと言われても漢方薬で治療できます。

漢方薬が西洋医学より優れているとか、そんなことではなく漢方は体質を分析して、体質を調整する薬なので、原因不明の難病であっても、自分の状態や状況を伝えることができれば、治療にとりかかれます。

漢方薬は病院の薬とは全く違うものです。

医者は漢方薬も病院の薬のように特定の効果があると思って、病院の薬と同じような感覚で、特定の症状を抑えるつもりで漢方薬を使いますが、漢方は体全体をみて体内の臓器と臓器の連携などが崩れた結果、それを知らせようとして症状が現れているとみますので体全体を分析して、病的体質である証を整える目的で最適な漢方薬を選びます。

『ある程度の期間の病気や症状が続いている慢性病を根本から治す』

これが最も漢方薬のスタンダードな使い方です。

日々の体のチューニングを行う。

次に慢性病が治った後の日々の体のチューニングとして漢方薬を使う方法があります。

漢方薬が根本治療をするといっても、その後、何も病気にならないとはいえません。

漢方は西洋医学と健康の捉え方が違います。

一般的には『今、病気か?健康か?』のどちらかで考えますが、漢方では、どこからかが『病気』という考え方はありません。

「頭痛がある」、「軟便気味」など、病院では病気だと言われないことも、漢方からみると体内の何かのバランスがおかしくなって出てきている現象としてみます。

症状は意味もなく出ないし、体が意地悪で出しているわけではないのです。

西洋医学的な病気や病名は、日々のこういった細かな症状が重なって、それを放っておいて、かなり悪くなると病気という形で診断されます。

病院で病名が診断されるということは、病気によっては『根本的に治るためにはすでに手遅れ』になるほど、ひどくなっている場合もあります。

体は日々、疲れたり、時には体に良くないものを飲んだり、食べたり、ストレスが強くかかったりして、その機能がうまく働かすことができなくなります。

取るに足らないような、細かな症状のうちに治しておくと病気にはなりません。

漢方薬は西洋医学の病気とは関係がなく、その時の体質に合わせて選ぶことができるで、病気でなくとも、その日の体調から体質を分析して、漢方薬を合わせることができます。

いつでも体をチューニングできるわけです。

そして、漢方薬で日々、チューニングしていると将来、病気にならない以外にも利点があります。

治療のメリットは「やる気と体力」が強化されること

西洋医学の薬は不快な症状を化学薬品の効果で強制的に一時的に抑えますが、これは症状を誤魔化しているだけです。

治療効果も1つの症状に対してだけです。

漢方薬は症状を直接、治すのではなく症状を出現させている原因を調整しますので体内全体がだんだんと整っていきます。

体内全体が整ってくると、小さな症状すらなくなるという利点もありますが、疲れにくくなり、風邪をひきにくくなり、何よりもやる気が強化されます。

これは地味ですが大きな利点です。

病院の薬で症状が何時間か治っても、症状が一時的に治まっているだけですが、漢方薬は日々のチューニングをするほど、体が強くなり、やる気が増します。

僕は毎日、何がしかの漢方薬を飲んで体をチューニングしていますが、具体的には仕事が終わって晩御飯の後からでもハードな筋トレをできるようになりましたし、晩になると仕事でクタクタということにならずに、晩から第二ステージがスタートし、ギターの練習したり、ピアノの練習をしたり、朝から寝るまでやる気も体力も持続しています。

漢方薬で日々、体のチューニングをしておくと症状に悩まされないなんて当たり前のことで単純に言えば、『やりたいことがなんとなくできる体力と気力が充実します』

また見た目も含めて歳をとりにくくもなります。

サプリメントでもこういった効果があると、よく説明されますが、サプリメントはその人の体質に合わさないし、単に栄養を補給するだけなので、最初はパワーアップしたかのように感じますが2、3ヶ月もすれば、体質と合わなくなって余計に悪くなることもよくあります。

急性病を治す

漢方薬は副作用がなく穏やかな効果で治療に時間がかかるイメージがありますが、病院のように急性病でも使えます。

うちは『風邪、頭痛、下痢、便秘、ヘルペス、急性蕁麻疹、副鼻腔炎、気管支炎、ものもらい、急性胃炎など』は急性でも治療しています。

なので、僕の家族は病院には、ほぼいきません。

全部、漢方薬で治します。

ただし、漢方薬は、急性になるほど『高度なテクニックと経験』が必要になります。

なぜなら、急性病といえど、体質に合わせて漢方薬を選ばないといけないからです。

病院がやっているような、風邪に葛根湯というわけにはいきません。

急性病となると、体全体の症状などの情報が少なくなり、人それぞれの体質をわける情報量が極端に少なくなりますので、漢方医の感覚と経験が求められるウェイトが高くなります。

事前に慢性病の治療などで細かく体質をみてきている人ほど、治る率が高くなります。

当然、慢性病すら体質が分析できず、マニュアルでしか漢方薬を選べない医者には急性の漢方治療は不可能だと思います。

もちろん、出すこと自体は誰にだってできるので、せいぜい、たまたまラッキーで治る程度です。

漢方薬で急性病を治したい場合は、それなりの先生に相談するようにしましょう。

急性病は漢方薬を選び間違えた時の副作用も強烈なのが多いので。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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