漢方薬相談ブログ

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ステロイドの効果と副作用(ポイントver)

  1. ステロイドの効果
  2. ステロイドの7つの副作用
  3. なぜステロイドはこんなに副作用が多いのか?

病院の薬には効果だけでなく同時に副作用もあります。

良い効果ばかりではないので、効果と副作用について、医者とよく相談して薬を使った方が良いかどうかを慎重に検討してください。

ステロイドの効果

1 免疫を抑制し、炎症反応を抑制する効果があります。

かゆみや痛みは体内の炎症反応によって起こります。

ステロイドはこの一連の炎症反応を抑制して炎症を止め、免疫を抑制しますので、かゆみや痛みがなくなります。

ステロイドの7つの副作用

1 感染症や菌にかかりやすくなる副作用

良い効果として免疫抑制がありますので免疫を抑えられると感染症や菌にかかりやすくなります。

免疫は外的である菌やウィルスと戦って病気にならないようにしていますので、免疫を抑制するということは菌や感染症にかかりやすくなるということです。

ステロイド剤を使えば使うほど、風邪をひきやすくなったり、ステロイドの長期間使用による細菌性の湿疹になる方もいます。

2 皮膚が薄くなる副作用

タンパク質の分解によって皮膚が作られず皮膚が薄くなります。筋力低下にもつながります。

タンパク質を分解してアミノ酸の血中濃度を上昇させアミノ酸の糖新生を促します。

3 自分の副腎皮質が萎縮する副作用

体内で人工的なステロイドが血中で多くなれば、副腎皮質は、自前のステロイドの分泌を抑え、やがて自分の副腎の機能は弱り萎縮していきます。

人間の体は必要がないものは弱くなり、やがて使えなくなります。

体内のホルモン分泌関連にはフィードバック機構といって、常に必要量だけになるように自動で調整しようとする機能がありますので、人工的なホルモンが強制的に多くなるとフィードバック機構はおかしくなります。

4 脂肪の分解を促進する副作用

手足の脂肪は減少して逆に背中や首、顔の脂肪は増えます。

脂肪の分解を促します。この作用によって満月様顔であるクッシング症候群が現れます。

5 体内の水分を余分に貯める副作用

水分が体内で貯まりやすくなり、むくみやすくなります。

ナトリウムイオンの再吸収によって水分の貯まる状態が強くなり高血圧にもつながります。

6 骨を減少させる副作用

骨をつくる機能が低下します。骨粗鬆症につながります。

骨芽細胞の細胞自殺を促して、骨の細胞の機能を低下させます。

7 血糖上昇の副作用

血糖値を上昇させます。

ステロイドは肝臓に働きかけてアミノ酸を分解しブドウ糖をつくる働きである糖新生を促し、同時に体内の他の組織や器官での糖の利用を抑制することで血中の糖が上がるので糖尿病になる可能性があります。

【最大の副作用】は、あなたが今後、『ステロイドを一切使用せずに治った状態になりたい』と考えている場合、ステロイドを一切使わないで、根本的になおる根拠はありません。

ステロイド剤を使い続けることによって「治っている」と考えるのが『ステロイド剤による治療』となります。

なぜステロイドはこんなに副作用が多いのか?

ステロイドの詳しい作用機序はネットで調べていただければ、化学式レベルで知ることができますので、メカニズムを知りたい方は調べてみてください。

化学的作用機序は患者さん側にとってはあまり意味がないので、このページでは解説しません。

人間の体内のホルモンは1つだけの仕事をしているだけではありません。

1つのホルモンは体内のいろいろな方面に対して異なる役割も持っていますので、私たちの都合からみると、自分の都合にそぐわない部分は副作用と考えますが、体内では、他のいろいろな作用がおかしな作用にならないように自然に自動で微調整していますので、自前のステロイドホルモンの分泌であれば本来なら何の問題もありません。

ステロイドに限らず、ホルモン剤の問題の本質は、人工的に特定のホルモンだけを大量に長期間、使用することが問題なのです。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
ステロイド、免役抑制・調節薬の作用機序と副作用
ステロイド薬の基礎
◯ 治療薬マニュアル:医学書院
◯ 各ステロイド剤の添付文書

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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