漢方薬相談ブログ

体質改善や根本治療を成功させる実際の方法とは

体質改善や根本治療を成功させる実際の方法とは

  1. 生活を整える時の問題
  2. 実際、生活では何に気をつければいいのか
  3. 運動の取り組み方
  4. 睡眠の取り組み方
  5. 最も重要なのは実生活にどう取り入れていくか
  6. まとめ

漢方薬の目的は根本治療です。

最終的な目的は体質改善ともいえます。

しかし不妊症で悩んでおられる妊活中の方やアトピーで悩んでおられる方、便秘や万年花粉症で悩んでおられる方などの中には漢方のことを勘違いしておられて、漢方薬自体が体質改善の薬だと思っている方もいます。

半分は正解です。

しかし半分は間違い。

漢方薬は体を根本的に治して、病気に悩まなくてもよい体づくりを目的としますが、漢方薬の役割は自分の自然治癒力の中で欠けた部分を補助してくことです。

病気を完治させて体質改善したいと考えるのであれば、漢方薬を飲むだけでなく、生活自体も同じ病気にならないように改善していく必要があります。

実は生活で気をつけることって、人それぞれの体質によって変わってくるのですが、体質と関係なく、最低限、どんなことを意識していないといけないかを説明したいと思います。

生活を整える時の問題

最近は医者も「一時しのぎの対症療法の薬でしか治療できない」ということが一般の人にバレてきたことに気づいたのか、ネットで見つけることのできる、とってつけたような「生活で気をつけること」をアドバイスすることがあります。

(まだまだ、ただ単に薬を配るだけみたいな医者のほうが多いですが)

ところがこのアドバイスが世間知らずの人のアドバイスかよ!というようなもので、仕事のストレスでうつになった人に「仕事をやめたら治る」とか、「(大阪在住の人に)湿疹は乾燥させたら治るから北海道に住んだらいい」とか、できもしないことを平気で言ってたり、かと思ったら、「そんなのネットで調べたら何万件と出てくるわ!」みたいな『今や誰でも知っていること』をドヤ顔でアドバイスしたりします。

そんな時、腹が立つどころか情報が低レベルすぎて「それでも専門家なのか?」と、ちょっと遠い目になって可哀想に思うことがあります。

実際、生活では何に気をつければいいのか

漢方薬は「自然のもので不思議な効果のある薬」ではありません。

漢方では「自分の周囲の自然環境に沿って、無理をしていなければ病気にならない」というのが治療理念としてあります。

まず、生活を整えるのに必要なことは『食事、運動、睡眠』です。

ありきたりで、つまらないですね、でもここが絶対の基本です。

生活を整をいくことを考えた時、大体の人が食べ物のことを考えます。

逆にこの要素が整い、精神が安定してれば、まず病気になりません。

逆に言えば、みんなが一番、ちゃんとできないことでもあります。

そして食事に対して間違っているのが、『何か良い成分のものを摂る』というもの。

サプリメントとか食べ物の◯◯成分とか、欧米の栄養学が生活を整えるものだと考える人が多いので、良い成分を摂ることが養生だと勘違いしている方が多いです。

サプリメントや食べ物に含まれる成分は、他のいろいろな成分と関連して働きます。

また、その成分をたくさんとったからといって良い働きをするわけではありません。

◯◯成分だけが良いなんて答えはなく、要はバランスです。

成分で良いものを摂るよりも、先にしないといけないのは、余計な変なものを摂らないこと。

食べるものが偏らないことです。

◎コンビニで売っているものは食べない。

◎添加物が多く含まれるお菓子などは食べない。

◎何か特定のものを良いと思って、そればっかり食べない

うちで治療していると特にアトピーの人と高齢の人は、良かれと思って偏って食べているものが多かったりします。

「アトピーの人に何を食べたらいいですか?」と聞かれたら、逆に「特に続けているものってありますか?」て聞いています。

栄養学は糖質、脂質、タンパク質の取り過ぎ又は極端な不足を気にするくらいでいいです。

特に、その病気で特に食べてはいけないものを知っておく程度で。

ビタミンが…ミネラルが…って計算して料理をしようとしても、体内では、あまりに複雑な働きをしているので、結局、理論通りにいってません。

ちなみに『だったら何を食べたら良いのかは漢方では体質によって違ってきます。』

「冷え症の女性と余分な熱を持っている男性」では体質が正反対なので、食べて良いものも正反対になります。

あなたに最適な漢方薬を選ぶ場合、病名や症状のマニュアルではなく病的体質である『証』を分析して選ばないといけません。

病的体質である『証』は漢方薬の効果だけでなく、普段の生活であなたが気をつけることにも関わってくるのですね。

また食事は食べてはいけないものだけでなく、食べる時間も重要です。

◎なるべく一定の時間で常識的な時間で食べるようする

ことが重要です。

人間の体は自動的に自律神経のリズムにしたがって生きていますので、食事時間の乱れの延長線上には、睡眠や月経リズムの乱れなども関わってきます。

運動の取り組み方

日本人が最も苦手なもの。

生活を整える話になると食べ物の話ばかりになりますが、僕は長年の病気の相談経験から最も優先すべきは『運動』だと考えています。

体を動かさないリスクは、かなり大きいです。

基本は毎日、動かす必要があります。

病気は老化によっても起こってきますが、老化の要因の1つに筋力低下があります。

筋力低下は外の筋肉だけでなくインナーの筋肉は体内の臓器の働きなどにも関わっているものもあります。

運動は「なんとなく動いてれば、いいや」というものではなく、筋肉を増やす筋力トレーニングと有酸素運動の組み合わせが重要です。

どちらも、その人の運動経験によってやることは変わりますので「テレビでやってたこれをやればいい」というのは自己満足だけで結果に結びつきません。

自分の運動経験や筋力に合わせて、毎日できるものを計画的に決めてしまうのが良いです。

コツは効果がありそうかどうかよりも、長い期間、毎日、運動が習慣になるように、どんなプログラムを組んでいけばいいか。です。

この運動プログラムは一概には言えないので、うちでは、その人の運動経験と筋力の感じをみて、アドバイスしています。

ライザップなどのパーソナルトレーニングで結果が出るのは、一番重要なその人に合わせたプログラムがあるからだと思います。

睡眠の取り組み方

みなさん、睡眠が重要なのは知ってるのですが、なかなか実行できていません。

中には不眠症という病気までいかないけど、『不眠症に近い、睡眠をうまくとれない状態』の人もいます。

この場合は、漢方薬で治療しながら、睡眠を充実させていくのが良いです。

例えば風邪にかかった場合、風邪の治療なんて、どうせ、風邪に対する治療薬がない病院に行くよりも、病院に行く時間を睡眠時間に充てて、睡眠時間を増やしたほうがいくらかマシです。

それくらい、効果が高いです。

なんとなく調子が悪い時は30分でも睡眠時間を延ばしてみてください。

それと、寝ても寝ても疲れが取れない方、睡眠時間は人それぞれなので、一概には言えませんが、長時間、寝ても疲れが取れない場合は漢方薬などで一旦、体質を調整しないと睡眠時間だけのゴリ押しでは、いつまで経っても疲れが取れないかもしれません。

最も重要なのは実生活にどう取り入れていくか

「生活はこうすればいいですよ!」と理想的なアドバイスをされても、そもそも生活がちゃんとできないから病気になっているのです。

つまり、ネットや本、医者などから、生活を整える方法をいくら探し出したり聞かされても、それを『自分の生活にどうやって取り入れるか』がないと、結局、「良いこと知ったなー」だけで終わり、相変わらず、いろいろな症状に悩まされる状態は変わらないわけです。

自分のこれからの『実生活に実際にどこまで取り入れることができるか』実際に実行し継続できるかを考えていくことが実は一番、重要です。

できれば、最初はうちみたいにアドバイスや指導してくれる人と一緒にやったほうがいいです。

なぜなら、自分でビッシ!っと自己管理できる人だったら、これまた、そもそも、生活は乱れていないし、病気になっていません。

まとめ

今回は、誰もが実践したほうがよい生活養生方法を紹介しましたが、実際は体質(証)によって食べてもいいものとかダメなものがあったり、体の温め方や運動の種目や方法も変わってきます。

また、実はこれらに『生活している環境』『仕事環境』『精神状態(性格やストレス)』も関わってきて、これらを全て整えれば、体質改善や根本治療になります。

漢方では漢方薬を飲むことだけが治療ではありません。

自分の体質や実生活に合わせた養生も治療です。

漢方薬と生活養生の両輪が同時に回ることによって治療は前に進むのです。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 医心方:出版科学総合研究所
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 図説東洋医学:小学館
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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