漢方薬相談ブログ

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信用できるネットの漢方薬局を探す方法

この間、電話がかかってきて「そちらのサイトをネットで見てるのですが、そちらの店をどうやって信用したらいいですか?」と質問されました。

この答えは、うちの店に限らず、どのジャンルの店であっても、『自分で直接、会って、自分で話して、自分で判断する』しかありません。

ところが、この答えもよく考えたら、実は正しいのかどうかわかりません。

なぜなら、自分で直接、会って、自分で判断するということは → どんなデータをその専門の人から引き出してどんな判断をすれば正しいのかがわかっていないといけないからです。

つまり、ある程度、『自分自身がその道の専門家』じゃないと、良いか悪いかの判断できないのです。

例えば、僕がグランドピアノを買いに行った時、その頃、まだピアノは全然、弾けないに等しい状態でした。

でも、先生に「良い音のピアノで良いタッチで練習するのが良い」と言われたので、なるべく良いピアノが欲しいと思い、買いにいきました。

この時、ネットでいろいろ調べて、どんなメーカーのピアノが良いのかを調べ倒しました。

しかし、しかしですよ。

実際にピアノに触って、音を聞いても、弾いてみても、正直、よくわからないのです。

見に行っている時は、分かっているフリをして、「あっこのピアノいいんじゃない」みたいなことをやっていましたが、最初に買おうと自分で決めたピアノは、専門家から言わせれば「くずピアノ」で、後でピアノの先生と一緒に、じっくり調べたら、中国で機械で作っている量産ピアノでした。

最終的には、ピアノの先生についてきてもらい、何台ものピアノを先生に弾いてもらって、その音を聞いてベストなものを買いました。(弾けなくても耳だけは肥えてたので)

これと同じで、おかしな話ですが、信用のできる漢方の良い店を探そうと思ったら、現実的には漢方の専門家に選んでもらわないと『信用できるかどうかはわからない』ことになります。

日本人はこうなると、大体の人は『有名』だったり、『みんなが知っているもの』『良いもの』だと勘違いして選びます。

有名なものは細かく調べたら本当に品質やサービスが良いのか、単に宣伝がうまかったのかどうかわかりません。

宣伝がうまく話題性があったものと、良をいものかどうかは全く関係ないわけです。

理想は少し漢方を勉強したほうが良いが…

でも、専門家を連れて、良い漢方薬局を探し回る。なんてことは無理なわけです。

だって、漢方の専門家の友人がいるなら、そこで相談すれば済むからです。

となると、また逆戻りですが、ネットなどで調べるしかありません。

理想的なのは漢方を少し勉強して、ネットなどを調べることですが、それも現実は漢方理論は医者も理解できない高度で難解な学問なので難しいです。

そこで、ネットで信用できる漢方薬局の探し方をいくつか紹介します。

ネットで信用できる漢方薬局に出会うためには

信用できる漢方薬局を探すための方法

1 「体質」もしくは「証」というものが説明されているページを探しましょう。

漢方薬は病名や症状を直接、治したりするものではなく、体質を整えることによって結果的に症状がなくなります。

体質や証の説明ページなのに病名や症状のことばかりが説明されていたら、そのサイトはニセモノです。

2 ネットは他のサイトの説明文をパクることが簡単なので、Webサイトの耳心地の良い説明文は嘘かもしれないと思ったほうがよいです。

例えば、病院のサイトでも「あたなの体質に合わせて漢方薬をお選びします」と紹介されていても、99.9%の病院は体質を分析するための問診もとらないで、結局、マニュアルをみながら病名にあてはめて漢方薬を選んでいるだけだったりします。

3 漢方関連のサイトを20サイト以上は閲覧する。

漢方関連のサイトを20サイト位、見ていると同じような説明っぽいものがあることに気づきます。

これは教科書からパクって受け売りの説明をしていることが多いからで、教科書からパクるタイプの先生は言うまでもなく、治療の腕はトホホな感じです。

パーセンテージとしては、この類の店が多いので、共通項を探すつもりでサイトを閲覧していたら、なんとなく気づきます。

4 最初に目に飛び込んでくるのがサプリメントの紹介

漢方は、葛根湯とか当帰芍薬散とか、伝統的な漢方薬のみを使用して治療するものでサプリメントや薬と合わせたりしません。

そもそも、サプリメントと併用すると、漢方薬自体がどういう風に効いているのかわからなくなるので、真剣に漢方をしている専門家の先生は、サプリメントとの併用を嫌います。

商売的には漢方薬とサプリを抱き合わせて販売した方が儲かるんですけれどね…

5 漢方薬局のはずなのにイチ押しがダイエット!

なぜか漢方薬局は経営がまずくなってくるとダイエットに走ります。

漢方が医学として活躍していた昔は、太るどころか飢えて死ぬことが当たり前でした。

防風通聖散や防已黄耆湯にダイエット効果があるわけではありません。

6 Webサイトの内容のほとんどが治った体験談しかない

このパータンもヤバいです。Webサイトの写真とかデザインが綺麗でも、内容を詳しく見ていくと、結局、『体験談と店の案内とサプリメントの宣伝しかない』というサイトは結構あります。

7 専門的な知識が充実しているかどうかをみる。

専門的な知識は専門家でなくてはわかりませんが、漢方としての知識自体が豊富にあり、本当に専門家かどうかが重要です。

この時、気をつけないといけないのは、ネットは難しい漢方の本から内容をパクってきていくらでも載せることができるので、難解な漢方の理論をできるだけ分かりやすく説明されているかどうかが重要です。

8 意地悪な問い合わせをしてみる。

これが一番重要かもしれません。電話でもメールでもいいと思いますが、できれば、電話だと、その先生の本質的な能力がわかります。

なぜなら、メールは取り繕ったりする時間があるからです。

(特に賢い大学卒の先生ほど事前準備を与えるとあたかも賢いように取り繕うのがうまいので、いきなり電話で質問するのをオススメします)

現状の状態を相談してみることです。

この時に、自分の体の状態だけでなく、病院の薬のこと、検査のことも詳しく説明してもらいましょう。

たまに漢方と西洋医学は違うものといって、漢方のことしか説明しない先生がいますが、これは『ただの逃げ』です。

漢方は体質をみますので、当然、病院の薬も体質に影響を与えていますし、漢方では体内を見ることはできないので、検査結果などは漢方治療にとっても、貴重なデータになります。

こういったデータはあるに越したことがないので、病院の治療や検査の説明がモゴモゴだったら、漢方治療もお粗末だと考えても差し支えないです。

逆に病院の漢方薬でも「体質」や「証」の説明ができず、病名や症状だけで漢方薬を説明しようとする先生もニセモノと思っていただいて間違いないです。

自分の体のこと、時には命もかかっていますので、この8つのことをチェックして、あとは自分自身の感覚で信用できそうかどうかと『相性』も良さそうかどうかもチェックしてみてください。

理論やデータだけでなく自分のフィーリングも結構、重要で『なんかこの人(このサイト)、胡散臭いな…』という印象は、漢方のことがわからなくても合っていることが多いですよ。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方方意ノート:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ 金匱要略ハンドブック:医道の日本社
◯ 傷寒論ハンドブック:医道の日本社
◯ 素問:たにぐち書店
◯ 漢方治療の方証吟味:創元社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 図説東洋医学:学研
◯ 中国医学の秘密:講談社
◯ 陰陽五行説:薬業時報社
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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