医者は大人ニキビの原因をわかっていない!?
にきびで悩んでいる患者さんからの質問がありました。
『私のニキビの原因ってなんですか?』
不快な症状があったり、病気になるとその原因が気になりますよね。
僕の漢方的なニキビの答えの前に西洋医学的な原因を調べてみましょう。
ネットを調べれば、山のようにニキビの原因の情報が集まります。
でも、それでわかった風になるのは、ちょっと待ってください。
よく読まないととんでもないことが書いてありますよ。
病院におけるニキビの原因
ネットの情報といえば、信頼のおける西洋医学の情報がたくさん出てきます。
西洋医学的なニキビの原因はというと、毛穴に角質や脂、細菌などが詰まって、炎症が発生することによって起こるとされています。
そして毛穴が詰まりやすくなる原因は、皮脂が過剰に分泌されるからです。
そして、この皮脂の分泌はアンドロゲンというホルモンが活発になることによって起こるのですが、これは思春期の頃だけなのです。
あれ、おかしいですね。
僕がニキビの原因について質問された方は60代の方。
まさか、思春期のわけがないですよね。
つまり、西洋医学が説明している原因から考えれば、『思春期以外ではニキビができないはず』なのですよ。
ただ、思春期のホルモン以外にも洗顔や化粧品、ローションなどでも毛穴が詰まって、ニキビのできる原因になるとも書かれているので、思春期でもないとなるとこれが原因なのでしょうか?
大人ニキビの原因
大人ニキビなんて、よばれることがありますが、西洋医学の理屈からいくと、大人ニキビの原因は洗浄剤や化粧品、ローションのみ、それ以外の原因は不明と説明されています。
余談ですが、しっかり信頼できる世界レベルの医学書ほど、ほとんどの病気の原因は不明だと書いてあるのご存知でした。
こうなると思春期以外の方の大人ニキビは病院で治療するなら、簡単ですね。
しばらく顔をお湯だけで洗って、化粧品、ローションをやめれば治るということです。
いいですね。西洋医学は、治し方が簡単。
でも実際はそんなので治ったら苦労しないですよね。
医者がニキビの原因をわかっていない
要するに覚えておいてもらいたいのは、ニキビの塗り薬や飲み薬は、〇〇や△△の効果があると説明されていますが、大人ニキビは、『医者も原因が全くわかってないのに薬を処方している』ということです。
かといって、思春期のニキビも抗菌剤や角質を除去する薬で治っているのかというと、それで治るのは一部の人だったりするので、原因がわかっているつもりのニキビも実際にはほとんど治せていません。
現実は厳しいですね。
つまり、病院のニキビの治療って、治るっぽい儚い希望とイメージを持たせくれるところであって、治してくれるところではないということです。
苦し紛れに処方する漢方薬
そして、医者自身も実は原因もわかっていないし、処方している薬や塗り薬が本当に治せるとも思っていないと思います。
もし、治せると思っているなら、どんな思考回路だよと。
そこで苦し紛れに出してくるのが、漢方薬。
ここで冒頭の質問に戻りますが、『漢方ではニキビの原因をどう考えるのか?』という話になります。
漢方が考えるニキビの原因
西洋医学では、ニキビの原因は、誰もが『思春期における細菌による炎症か原因不明』となりますが、漢方では原因は人それぞれ。
『誰にも共通したニキビの原因』というものは漢方の世界には存在しません。
例えば、便秘のある人のニキビと下痢が続く人のニキビは原因が違います。
原因が違うので、合わせる漢方薬も異なってきます。
月経があるのとないのでも合わせる漢方薬は違ってくるので、男性と女性でもニキビの原因が異なってきます。
保険適用の漢方薬を処方する医者は、ツムラなどの漢方薬メーカーからもらったマニュアルのニキビ欄に書いてある桂枝茯苓丸加ヨクイニン、荊芥連翹湯、清上防風湯をこれまた、原因も効果もよくわからずに処方しています。
西洋医学的にも原因がわからない、漢方的にも原因がわからない。お医者さんのマニュアル人間っぷりも、ここまでくるとてすごいですね!
漢方ではニキビの原因は50通り以上
さて、漢方では体の状態を示すパーツ(気、血、水、五臓六腑、寒、熱、燥、湿など)を組みわあせて、その人独自のニキビの原因を分析します。
漢方的には大体、50通りくらいにわかれます。
なにせ、人それぞれなので。
漢方のニキビの原因を全部、説明すると大変なので、ここでは、はしょります。
また、その説明をみたところで、専門家が分析しなければ、50通りから自分のニキビの原因なんて、特定できないと思いますので。
ちなみに冒頭の質問にあった患者さんのニキビの原因は『肝熱の証』と『胃熱の証』いうものになります。
病院の治療ってテキトーすぎ!?
時々、医者がうらやましくなります。
だって、「ニキビの原因は何ですか?」って聞かれても、「思春期のホルモンか、化粧品だけですよ。」と言っときゃいいし、それ以外は不明だから、どうせテキトーにストレスとか、曖昧に食生活の乱れで逃げられるのですよね。
治療もニキビもアトピーも蕁麻疹も原因不明の湿疹もみーんなどうせステロイド。
こんな楽な『治療?』ないですよね。
僕なんて、原因を聞かれたら、『その人のニキビの原因』を全身の状態、生活環境、生活リズム、ありとあらゆることを聞いて、分析して、答えを出さなくちゃいけないのです。
医者は漢方薬もマニュアルをみるだけでいいんだもの。
選んだ根拠も説明できないから、説明しなくていいし。
それはさておき、病院で治す場合、まとめると『原因がわからないけど、とりあえずストロイドか、これまたわかってないけど、マニュアルでみた漢方薬』を出しているだけなので、1ヶ月、2ヶ月と治らない場合は、「自分自身のニキビは何が原因で、どう治していくのか」をちゃんと聞いた方がいいですよ。
そうすると男性患者さん相手だと地蔵みたいにスルーし、女性だと逆ギレします。
もしくは論点をズラして、関係のないけど、理屈があるっぽい意味不明な話を焦りながら説明してきますよ。
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【引用先及び参考図書、Webサイト】
◯尋常性痤瘡治療ガイドライン
◯にきび(ざ瘡)メルクマニュアル家庭版
◯尋常性ざ瘡 メルクマニュアルプロフェッサー版
◯今日の治療指針:医学書院
◯治療薬マニュアル:医学書院
◯ツムラ医療用漢方製剤マニュアル
◯オースギ医療用漢方製剤マニュアル
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