アトピーの治療には何を選ぶのが良いのか?
アトピー治療の方法は調べていくと、いくらでも出てきます。
スタンダードなところでは皮膚科のステロイドの治療、そして僕が専門でやっている漢方薬。
エステでアトピー治療をやっているところもあります。
スキンケアやマクロビ、サプリメントに温泉療法なんてのもあります。
今まで、うちにもたくさんのアトピー患者さんが来られて、みなさん、それぞれが過去に、いろいろな治療をされてきていました。
僕は相談の過程で、いろいろな治療が実際どんなことをして、どんな効果があるのかを聞いてきました。
そう、そう、僕が元々、漢方家を目指すきっかけになったのは、今の嫁さん(当時の彼女)がひどいアトピーだったので、それを治したくて、いろいろなことをやっているうちに漢方に辿り着き、漢方薬で治ったということがきっかけです。
アトピーはなかなか治らない難しい病気なので、治らないうちにいろいろなものに手を出してしまうようです。
いろいろある治療は実際はどうなのでしょう?
効果的なんでしょうか?
詳しく紐解いてみましょう。
皮膚科の治療
皮膚科に行って治療というのはアトピーの人は誰しも最初に経験することではないでしょうか。
皮膚科では何の治療をするかというと、とっても簡単!
『ステロイド剤を処方するだけ!』
ほぼ、これ一択!です。
厳密な治療方法として見ても、ステロイド剤にプラス抗ヒスタミン剤か強めの免疫抑制剤を使うくらい。
ステロイド剤は炎症を抑えるので、炎症反応によって起こっている赤みやかゆみがスーッと治ります。
抗ヒスタミン剤も炎症を抑えるものですが、ステロイド剤と作用の経路の違いがあり、ステロイド剤よりは効果は弱い感じです。
免疫抑制剤は、免疫を抑えて、アレルギー反応を抑え、かゆみなどを止めます。
治療方法は、この3つだけといってもよいでしょう。
言うまでもなく、ステロイド剤や抗ヒスタミン剤は対症療法というもので、体内にステロイドの成分がある間は効果がありますが、何時間かしてステロイドの成分がなくなれば、『元のアトピーの状態に戻る』というものです。
要は『症状を一定時間だけ抑えて延々と再発する治療』
塗り続けたからといって『いつか治る』なんてエビデンスは基本的にはありません。
よってステロイドでの治療は治すというよりも『かゆみのコントロール』といったほうがいいかもしれません。
再発する状態を『治っている』と考えることができる人にとっては治療になります。
僕は一生、ステロイドでかゆみをコントロールすることが治療だとは思いません。
漢方薬での治療(病院)
漢方薬の治療には厳密には3種類あります。
病院の保険適応の漢方薬と漢方薬局など漢方専門店の漢方薬。
そして漢方専門店の中にも2種類あります。
漢方薬は本来は体全体の問診をとって病的体質である『証』というものを分析し、その証に合わせて漢方薬を選びます。
保険適応の漢方薬を処方しているほとんどの病院はツムラなどのメーカーからもらったマニュアルを見て、例えば、そのマニュアルに書いてある『アトピーなら十味敗毒湯』とか『アトピーなら消風散』という病名からマニュアル的にワンタッチで選びます。
まー誰でもできる選び方(医療の知識がなくても病名さえ知ってれば)
残念ながら、この方法は素人と同じです。
とても医療従事者や専門家のする仕事ではないです。
保険適応なのでリーズナブルですが、本来の漢方的診断など何一つ、まともにやっていないので『良くなればラッキー位』に思っておいたほうがいいです。
漢方薬おためし体験レベルです。
ごはん食べに行こうっていってデパートの試食で済ますような感じ。
漢方薬での治療(なんちゃって漢方の店)
漢方専門店には2種類あります。
本当の専門店と、なんちゃって漢方相談店です。
なんちゃって漢方相談店も病院の保険適応の漢方薬のマニュアル方法に少し毛が生えた程度です。
漢方治療といいながら、病的体質である「証」の説明や東洋医学的な治療プランの提案もありません。
説明がやたら、腸内免疫だとか、西洋医学的な説明が多いです。
特徴的なのは、漢方専門とか言いながら、結構、抱き合わせで漢方風の箱物サプリメントを合わせて、すすめてきます。
その店が、ダイエットに力をいれている感じだったら、まずなんちゃって漢方店の証拠だったりします。
漢方薬での治療(専門店)
もう一つは、本当の意味で漢方専門です。
うちがこれです。
漢方治療一本でアトピーだけでなく、ガンや難病の治療もやっています。
病的体質である『証』を判断し『証』に合わせて漢方薬を選びます。
今後の治療プランもしっかりと持っていて即座に東洋医学的に治療の説明ができます。
体質に合わせた生活方法も具体的にアドバイスできます。
ただし、うちみたいな専門店は、ほぼ存在しないのが欠点です。
僕は昔、仕事で全国500店の漢方専門店、健康相談薬局などの店を担当していましたが、500店中、体質が診断できる、まともな漢方の店は全国で10店ほどでした。
まず、自分の通える範囲に店があるとは思わないほうがいいです。
エステのアトピー治療
エステで肌のスキンケアという方向性から治療するところもあります。
エステでのアトピー相談の場合、致命的な問題があります。
先ほどの病院や薬局などと違って、体の生理学やステロイドなどの薬理の知識が、ゼロに近いことです。
医学レベルの低さがハンパないです。
『たまたま治った人の方法が、誰にでも通用する』と思い込んでいたり、『自分のスキンケアが医学的根拠なく、良いと思い込んでいる人』が多いです。
要するに専門知識がないので、危ないのです。
元々、販売がうまい人が多いので、説明は妙にうまかったりします。
しかし、医学知識がないのは致命的です。
ステロイド剤で治す必要はないですが、医者と同等の生理学や薬剤師と同等の薬理学は知っておかないと、根拠なく、その人の思い込みだけで治療することになるので、余計ひどいことになっている人も多いです。
治療者としては素人同然なので『治療』としてはやめたほうがいいです。
いろいろなサプリメント
これもエステと同じで、医学的には素人の人がやっていることが多いです。
自分のところの商品やデータにには詳しかったりするので、一部分の狭い医学知識だけは詳しい人やWebサイト頼みの情報が多いですが、実は、その知識は、ハリボテに近いです。
なんちゃって漢方相談の店と同じで腸内免疫がどうとか、栄養素やミネラルがどうとかと言う説明が多いのですが、小宇宙とよばれている個人の腸内のバランスを科学的に整える方法は、今のところ世界中を探してもありません。
またアトピーは栄養素やミネラルが不足しているからなっているわけではありません。
サプリメントは基本、治療というよりも何かの成分を単純に補充するだけなので、補充するだけで治るほど免疫やアレルギー反応のメカニズムは甘くありません。
またサプメントは偏った栄養素とも捉えることができるので、長期間、続ける場合、体に合っていないものだと、より悪くなることもあります。
注意しないといけないのは、バリバリっぽい漢方相談専門の店がまえでも一定確率で実はただのサプリ屋だったりするので、とにかく『証と治療方針と漢方薬の東洋医学的な効果や役割』の説明をしっかりと聞くようにしてください。
マクロビ
マクロビはなんとも言えません。
マクロビの基本的な考えは、東洋医学が基になっていますが、専門的に見ると根本原則の陰陽などが間違って理解されています。
その間違って理解したものが発展していますので、本気で治療するなら僕はどうかと思います。
食事療法
食事療法はいいと思います。
ステロイド剤を断って、食事を改善するのはいいことです。
ただしここで問題があります。
Webサイトなどで調べて「良いと思われるもの」を片っ端から実行すればいいわけではありません。
基本、ネット、テレビ、書籍に書いてあるものは、良い成分を取ることばかりです。
食事療法は「良い栄養素を足していくかどうか」だけの問題ではありません。
本当の目的は最適なバランスに整えることです。
食事療法も、その人の体質によって変わります。
自分の体質に合わせて、良いと思うものだけでなく、食べ方や習慣なども改善したほうがいいです。
うちの実際の相談でお話ししていると、良かれと思って実行していることが、僕から見たら『よりアトピーを悪化させている」というケースが結構ありました。
健康的な食事情報を部分的に見ると一般的には「良いこと」だったのですが、その人の体質や全体のバランスがから見ると体質と合っていないので『ダメなこと』になっていました。
温泉療法
良い悪いが一概にいえません。
関西の近くで行ける温泉ではアトピーの人はより悪くなっていましたが、別府の秘湯に行った人は良くなっていました。
『温泉』という一括りではなく、そこの成分や温泉の治療目的とアトピー治療が合致するのか?
ちゃんとした源泉なのか?などが深く関わっている感じなので、『温泉』ではなく『その温泉はどういった温泉なのか?』を調べたほうがいいです。
それとある程度、治ってきたら、最後のひと押しには良さそうな感じです。
最初のひどい状態から温泉で治った人の話は聞いたことがありません。
いろいろな治療方法
どんな方法でも人によったら、治ったことがあるかもしれないですが、それが自分に当てはまるかどうかは別の問題です。
医学の専門知識がないところは、やめたほうが無難です。
ひどくなった時に全く対処できません。
投げられるだけです。
かといって病院は無限ループを繰り返し、根本的には治りもしないステロイド剤をエンドレスに作業的に処方するだけです。
サプリメントの種類を増やしたところで、栄養素の補充でアトピーは治るわけがありません。
となると手前味噌ですが、手堅い治療は西洋医学の生理学と薬理学を知っていて、本来の漢方の診断と漢方薬の使い方ができて、人それぞれの体質と生活環境や生活リズムに合わせた養生をアドバイスしてくれる漢方の専門店が良いかと思います。
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