めまいの原因、症状、病院の治療方法について
西洋学的な立場からみた、めまいやメニエルをまとめました。
病院は、もちろん良いところもありますが、医師は第三者から自分が行った診断などが評価されることがないので、小さな誤診は珍しいことではなく日常茶飯時です。
(極論で言えば誤診していてもまず誰にもつっこまれないので、そのまま押し通すことができ誤魔化すのが簡単)
大体が、患者さんからお聞きした症状などを自分のいつものやり方や自分の思い込みに当てはめて、マニュアル的に処理しています。
実際の現場はそんな状況なので、送付チェック表db病院にかかる前に、ある程度、自分の症状や病態を把握して、病院に行った時に疑問や不安に思ったことを医師にどんどん、質問しましょう!
この記事で書いている情報は、世界の医師が監修しているメルクマニュアルや医師もマニュアルにしている治療のガイドライン、「今日の治療指針」(医学書院)を参考にして、わからないところは、世界レベルで活躍していた元外科医の師匠に確認しています。
気になる症状などがある時に参考にしていただけると幸いです。
めまいとは
実は「めまい」という病気はありません。
人によって「めまい」「ふらつき」「頭がクラクラする」など表現が違うからです。
西洋医学では「めまい」と「回転性めまい」を2つに分けて考えます。
【めまい】
- 気が失いそうな感覚。
- ふらつく。
- バランスを失って倒れそうになる。
【回転性めまい】
- 周りや自分が回っている感覚になる。
めまいは吐き気や嘔吐や耳鳴り、眼球がグルグルと動くなどを伴う場合もあります。
めまいの原因(メカニズム)
西洋医学の資料に書かれているものや医者が説明するめまいの原因は、めまいに関わるメカニズムの説明であって、めまいの本当の原因のことではありません。
めまいは重い病気の症状として現れることがありますが、それは全体の5%程度で、何かの病気の付随症状でない場合のめまいの原因は人それぞれなので全く不明です。
ここで良く医師と患者さんのすれ違いがありますが、よくある原因は耳周辺の水の巡りの悪さなどで、その水の巡りが悪くなったことがめまい(が起こることになった)原因です。
めまいのメカニズムの説明とめまいが発生する原因の説明は分けて考えないと話がおかしくなるのでわけて考える必要があります。
めまいが起こるメカニズムとしては、以下のものが関わっています。
- 耳(内耳)
- 脳幹と小脳
- 脳幹と小脳をつないでいる神経路。
耳や耳に連なる脳幹や神経路では自分がまっすぐに立てているかなどの平衡感覚を保つしくみがあります。
細かなしくみはネットを調べれば、わかるので興味のある人は調べてみてください。
重要なのは、耳や耳に連なる脳幹や小脳、神経系のどこかの部分がどうにかなっているらしいのはわかっていますが、具体的にどうなっているのかはわかりませんので、明確に原因を特定することはできないし、明確な治療も病院にはありません。
「めまい」と一口に言ってもいろいろあります
回転性のめまいも含めるとめまいには以下の種類があります。
【回転性めまいも含めためまいの種類】
- 良性発作性頭位めまい症
- メニエール病
- 前庭
- 内耳炎
- 前庭性片頭痛
これらは、それぞれの原因を書きます。
回転性めまいが含まれないめまいの原因
回転性めまいがふくまれない、めまいのみの場合に考えられる原因は以下となります。
- 老化。
- 薬の副作用。
- いろいろな原因が重なっている。
基本的に老化とともに耳の機能は衰え、めまいや耳鳴り、難聴などが出てくるようになります。
薬に関しては耳の神経や平衡感覚を保つ組織に直接、毒性を及ぼす薬があります。
また鎮静薬系などの脳神経系に効果があるものがめまいの原因になることがあります。
いろいろな要因が重なってめまいや耳鳴り、難聴になることがあります。
老化もその1つです。
脳卒中にめまいが伴うなど、大きな病気に付随していることもまれにあります。
病院ではどんな診察を行うのか?(必要な問診)
症状と病歴について質問します。
「他にどんな病気があるか?」
「過去の何か病気をしていたか?(その病気はめまいに関わるのか?)」
次に身体の診察を行います。
問診で重要なのは、
「めまいの程度」
「嘔吐、耳鳴り、難聴などの付随する症状があるのか?」
「めまい自体は頻繁に続くのか? 消えたり発生したりするのか?」
「薬などは何を飲んでいるのか?(薬自体が影響していることがあるため)」
病院ではどんな診察を行うのか?(必要な観察)
肉体的な検査も必要です。
「聴覚の検査」
「耳自体のを診察」外耳道や鼓膜に異常がないか確認する。
「目の観察」眼振や異常な眼球運動がないかを調べます。
病院ではどんな診察を行うのか?(必要な化学検査)
検査は前の診察で警戒すべき兆候などが発見された場合は行います。
ただし『長期間、めまいが続いている場合』は警戒すべき兆候がなくても検査をします。
めまいが突然、起こる人は指先に血中の酸素レベルを測定するセンサーをつけて、指先から血液を1滴採取して血糖値を測定します。
女性の場合は尿検査による妊娠検査を行います。
造影剤を用いたMRI検査を行います。
病院の治療
病院では以下の種類の薬を治療として処方します。
【循環改善薬】
メリスロン錠、アデホスコーワ顆粒、セファドール錠、ケタスカプセル、カルナクリン錠、セロクラール錠など。
【自律神経調整薬】
グランダキシン錠。
【精神安定薬】
コンスタン錠、メイラックス錠など。
【抗炎症・免疫抑制剤】
プレドニン錠。
【起立性低血圧症】
メトリジン錠、リズミック錠、ジヒデルゴッド錠。
【めまいの急性期】
メイロン注射、プリンペラン注射、セルシン注射、トラベルミン錠、セルシン錠、ナウゼリン錠など。
あとは「規則正しく食事をして、運動をして睡眠を十分にとってください」と月並みで平凡なアドバイス。
現実の治療
ネットや書籍の情報から病気を調べていくと、いろいろな問診や検査をしてくれそうに思いますが、現実は詳しい問診などないことがほとんどです。
聴力検査をして、目をちょっと見るだけ。
ちょっと良さそうな病院なら、目の検査をしっかりやってくれますが、やはり、問診はそこそこか、ないに等しいところが多いです。
つまり、目をちょとだけみて、聴力検査をして、とりあえず循環改善薬の処方というのがよくあるパターンです。
めまいは急性であれば、病院の薬で治ることもありますが、何しろめまいの原因はいろいろ、複雑に考えられるわけですから、長期化した場合は、『耳と神経のどこかが悪い』という曖昧な診察ではなく、じっくりと本当の原因を考えてもらって、根本治療をしてもらうようにしましょう。
と言っても結局、病院が治療で使う薬は全て急性時期にだけ一時的に対応できる対処療法のものしかありませんが…
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【引用先及び参考図書、Webサイト】
◯今日の治療指針:医学書院
◯めまいの診断基準化のための資料診断基準2017年改定
◯めまい(Dizziness)と回転性めまい(Vertigo) - 19. 耳、鼻、のどの病気 - MSDマニュアル家庭版
◯浮動性めまいと回転性めまい - 16. 耳鼻咽喉疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版 : 84
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