新型コロナ肺炎の予防に役立つ漢方薬なんてあるの?
トイレットペーパーと同じように納豆やヨーグルトが新型コロナ肺炎予防になるなんてデマが流れているようですね。
消費者庁も注意喚起しているようです。
免疫なんて、どの食べ物を食べても、それなりに上がるんじゃないかなと思うで、どんな食べ物でも、それっぽく『免疫アップ!』の説明はできると思いますよ。
でもね。どこかの詐欺みたいなサイトがそれっぽく説明しているどうこうよりも、そもそも、「何か食べたり、何かの成分さえとってたら、最強!」なんてことはないのですよ。
まず、どんな食べ物やサプリが新型コロナ肺炎予防になるかどうか以前に、何かを食べてるだけで予防できると思わないほうがいいです。
残念ながら、人間の体はそんな単純じゃありません。
そう考えれば、何かに騙されることもありません。
今回は、『新型コロナ肺炎の予防ができる漢方薬はあるのか?』
『新型コロナ肺炎をどうやって予防すればよいのか』をお話していきたいと思います。
免疫が上がっても意味がない!?
先に結論からいうと新型コロナ肺炎を予防できる漢方薬はあります。
でも、その前に2つのことをご理解いただきたいなと思います。
まず、納豆やヨーグルトなどの話になると出てくるのが免疫アップですよね。
『免疫って実は上がればいいとうものではありません』
例えば、花粉症なんて、ものすごく免疫アップしている状態です。
リウマチもそうですね。
自分の体を壊すくらい免疫が最高潮に上がっています。
免疫というのはいろいろな種別のものがありますが、免疫ってアップすればいいものではなく、いろいろな種別の強化をし、バランスをとらないといけないのですが、免疫のシステムは軍隊の組織みたいに複雑です。
例えば、軍隊で強力な戦車だけたくさん導入するとか、歩兵だけをたくさん編入すれば、その軍隊が強くなるなんてことないですよね。
戦争においての軍隊は、兵士や兵器の強さだけでなく、各部隊の連携や司令系統の能力や編成、基地のことなども関係します。
体の免疫もそんな軍隊と同じなので、単に強くするなんてことはできないし、仮に強くするとしても、『何をどのようにどうするの?』という話なのですよ。
だから、納豆やヨーグルトなどの何かを食べただけで、『免疫アップして、新型コロナ肺炎をやっつける』なんて、「子供のヒーローものみたいなご都合主義な世界」にはなりません。
体を守るのは免疫だけでなく体全体
新型コロナ肺炎を予防するのに考えておかなくちゃいけないもう一つのことは。『体を守るのは免疫だけではなく体全体』ということです。
免疫ももちろんですが、免疫を運ぶ道(血管やリンパ管)やウィルスから守るための基地や免疫を作り出すための臓器、免疫能力を保つための体力を確保する休息も必要です。
ウィルスとの戦争は総力戦なのです。
新型コロナ肺炎は、持病や喫煙習慣があるとかかった時に死にやすいです。
なぜか?
これは免疫がどうのこうのではなく、総力戦で戦わなくちゃ勝てないのに、持病ですでに体がボロボロだからです。
喫煙習慣のある人なんて、コロナウィルスが必死で侵入しようとする肺が元からボロボロ。
こうなるとコロナは余裕で増やすことができますよね。
免疫がアップしたところで、肺自体が傷ついているので、肺という基地にどうせ兵士はいませんので。
これ、実は持病や喫煙習慣に限りません。
『普段から不眠気味であまり熟睡できない』これで何か免疫アップの食べ物やサプリを飲んだから安心できると思います?
当然、そんなサプリよりも熟睡することのほうが、はるかに新型コロナ肺炎予防には重要なのですよ。
「下痢が続く」、「花粉症で免疫がむちゃくちゃ」、「疲れている…」
新型コロナ肺炎予防は総力戦なのです。
最も重要なのは、普段から体調を万全にしておくこと。
小賢しい、免疫アップのサプリや食べ物を思いついたようにとったって、普段の体調が悪けりゃ一緒です。
兵士だけが増えたところで…なんですよ。
新型コロナ肺炎を予防できる漢方薬
「普段の体調は万全を心がけている」
その上でなら、『新型コロナ肺炎の予防になる漢方薬』があります。
漢方薬でも細かくみれば、いろいろな予防方法が考えられます。
例えば免疫アップ的な発想からいけば、温めて、気を補う人参系統の漢方薬なんか良さそうです。
でも、これも僕みたいな熱がこもりやすい人間にとっては飲み続けることができません。
基本的には体力を補い免疫をアップする人参系統の漢方薬は「温める」
つまり体に熱をいれてアップさせていきますので、熱がこもるタイプや冷えている人でも続けていると熱のバランスが崩れて、のぼせや頭痛が出てきたりして予防になりません。
かといって、炎症を抑えたり、抗ウィルスと言われている漢方薬をメインに持ってくると、続けていると体が冷えてくるので、これはこれで悪くなっていきます。
そこで、体力や免疫アップではなく、もっと直接的になおかつ、ある程度、どんな体質の人も飲めるようなクセの少ない漢方薬で予防します。
どう予防するかというと、最初の免疫を強化するのです。
それはウィルスが最初に侵入しようとする粘膜を防御します。
これには上焦部といって、顔などの体上部の水の巡りを整え、気と血を巡らせ、なおかつ消化器を強化しながら、体力を温存してくれる漢方薬を使います。
漢方薬は、基本的に体質に合わせないといけないのですが、この漢方薬は漢方薬にしては、めずらしくそれほど体質を気にしなくても使えます。
これに天然の殺菌薬、抗ウィルス薬と言われる生薬を合わせるのです。
ちなみにこれはあくまで僕の考えなので、漢方薬名は伏せておきます。
上焦部の水の巡りを整えることによって、粘膜を常に湿ある状態にし最初の進入路を守るわけですね。
もちろん、さっきからお話しているように、他にいろいろな不調がある場合は、それもなんとかしておかないと新型コロナ肺炎予防は、あくまで総力戦ですよ。
ちなみにこれは新型コロナ肺炎だけでなく風邪やインフルエンザの予防にもつながります。
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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ ツムラ医療用漢方製剤マニュアル
◯ オースギ医療用漢方製剤マニュアル
◯ 中医処方解説:神戸中医学研究会
◯ 漢薬の臨床応用:神戸中医学研究会
◯ 漢方方意辞典:緑書房
◯ 漢方診療医典:南山堂
◯ 類聚方広義解説:創元社
◯ 勿誤薬室方函:創元社
◯ 平成薬証論:メディカルユーコン
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